概要
CV:加藤英美里
学園生活部で飼われている小型犬。明言はされていないが恐らく柴犬のオス。
原作・TVアニメ版とで設定が異なり、原作ではすぐに出番の終わる端役であったが、アニメでは大幅に出番が追加され学園生活部のマスコット的存在となっている。
原作
学校へ迷い込んだところをゆきが拾ってきた。
首輪の跡があり誰かの飼い犬であると思われたため顧問のめぐねえに預けられ、後にめぐねえによって“飼い主の元に返された”。
アニメでは太郎丸とみーくんの絡みが印象的だったが、上記の出来事はみーくんが学園生活部に入る以前のことであり、そもそも二名の接点が微塵も存在しない。
(みーくんがりーさんから過去の話を聞くという形で太郎丸のことが語られる程度に留まる)
なお、“太郎丸”という名前はゆきが付けたもの。
正確には「名前をつけると情が移るので、飼い主が現れるまでしばらく待った方が良い」という理由でめぐねえに止められており、ゆきがこの子犬を太郎丸と呼んだのは子犬が飼い主に引き取られた後である。そのため厳密には“名無しの子犬”なのだが、ファンの間では特に区別すること無く「太郎丸」と呼ばれている。
アニメ
みーくん・圭の二人が訪れたショッピングモールで出会った老婦人の飼い犬。
「とある事件」以降みーくんたちが預かっていたが、「遠足」にやって来た学園生活部にみーくんが入部し、太郎丸も共に学校で生活を送ることになる。
学園生活部の面々から可愛がられている反面、よく部屋から逃亡して学園内を縦横無尽に走り回るなどゆきたちを困らせることもしばしば。対策として首輪をリードに繋ぐなどしても簡単に外してしまう他、校内の教室の扉(引き戸)を開けるなど意外に器用な一面も見せる。
ゆきにはよく懐いているが、何故かみーくんのことを嫌っており触ろうとすると警戒して逃げ出したり声をかけてもそっぽを向いたりと冷たい態度をとる。
こちらでは飼い主である婦人が元々付けていた名前となっており、赤い首輪に名前が刻まれている他、作中でも婦人が彼を「太郎丸」と呼ぶシーンが存在する。
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以下、ネタバレ注意
原作
ゆきが拾ってきた時点で首の毛の下に傷を負っており、既に感染状態だったと思われる。
その事に気付いためぐねえが首の傷を「首輪の跡」として飼い主を探すという名目で子犬を預かり暫く様子を見るが直ぐにゾンビ化。繋がれた鉄の鎖を噛み千切ろうとする程の凶暴な姿を見せ始めたため、警戒しためぐねえにより(殺処分するのは忍びなかったため)学校の外へ放された。ゆきには「飼い主が現れたので返した」と嘘をついて誤魔化した。
だが帰巣本能が働いたのか、ゾンビ太郎丸は再び学園生活部の前に現れた……
アニメ
ショッピングモールでのゾンビ事件により飼い主が感染し、モール内を駆け回っていたところをみーくん・圭の二人と再会する。二人に拾われた時点では血痕はついているものの負傷はしていなかった。
二人と共にモール内の一室で籠城生活をしばらく続けることになるが、耐えかねた圭がみーくんたちを置いて外へ助けを求めに出ていってしまう。その際、吠えていたところをみーくんから怒鳴りつられ、彼女に対する警戒意識が生じたのか、太郎丸もまたみーくんが寝ている隙に廊下側の窓を伝ってモール内へ逃げ出してしまう。
その後、「遠足(物資の調達)」のためにモールを訪れた学園生活部に拾われる。彼女たちが帰路に着こうとする直後にみーくんの気配を察し彼女の元へ駆け出し、結果的にみーくんと学園生活部が合流する大きなキッカケを作った。
みーくんの命を救ったものの以降も彼女に対する警戒は続き、何かと彼女にのみ冷たい態度をとっていたが、後に圭の持っていたCDプレイヤーを通して和解。みーくんの差し伸べた手にも抵抗しなくなり、ゆきを交えてフリスビーで遊ぶなどだいぶ打ち解けた姿を見せている。
アニメではめぐねえとの接点はなかったが。9話の最後でゾンビ化しためぐねえと避難区画で遭遇してしまい、ついにゾンビ化してしまった。
それを裏付けるかのように10話のEDでは学園生活部の4人ではなくめぐねえの傍にいる。
ちなみに、この絵は原作5巻の口絵がモチーフである。
しかし威嚇行為を行う、飛び掛かる、走る、と他のゾンビや原作の太郎丸と全く異なる非常にアクレッシブな行動(めぐねぇは原作通り緩慢で対照的)をとっている。早速10話で追いかけてきたくるみに襲い掛かるもピンポン玉に誘導されて閉じ込められ、11話でゾンビに襲われたみーくんがその扉を開けたときはみーくんを完全に無視してその場から走り去り、続く12話ではゆきを襲っているゾンビに急襲した。ゆきに対しても牙を向けているが、ゾンビ化前の記憶が強く残っているからか、帽子を被せられ、抱かれた時には先程までの凶暴性はなりをひそめた。
この行動により、学園生活部は窮地から救われた。ワクチン投与によりくるみと共に元に戻るも、ゾンビ化の影響で衰弱が激しく、みーくんの膝の上でそのまま眠りにつき、学園生活部の手によりめぐねえの隣に埋葬された。この時、副葬品としてゆきの愛用していた帽子が埋められている。
こうして太郎丸とお別れすることになった学園生活部。だが、作中で9話で太郎丸に返事をしていた犬の存在が示唆されており、エンディングの1カットで掘り起こされたゆきの帽子と共にその存在が映っていた。この犬が何者であるかは語られていないが、太郎丸に比べると色が薄いため別犬と思われる。
しかし、原作ではワクチンにより体温が異常に低下する副作用(?)があり、その影響を受けた状態で単に眠りにつき、勘違いの元そのまま生き(?)埋めされた可能性も否定はできない。もし墓前の犬が太郎丸本犬だったら地中から這い出てくるというリアルゾンビもいいところではあるが。
ともあれアニメでは小さな柴犬がこれからも学園生活部に大きく関わっていくのは間違いないだろう。
なお太郎丸の声優である加藤英美里はニトロプラス×芳文社の某魔法少女アニメの某ダークマスコットを演じている。