演:おのののか
概要
3月10日生まれ。
生徒たちからは「めぐねえ」と呼ばれているが、本人は「『佐倉先生』と呼びなさい」と指導している。
茶色の瞳で紫色のウェーブヘアーを白いリボンで後ろに纏めている。濃紫色のロングワンピースを着ており、銀色の髪留め、腕時計をつけていて首からは十字架をさげている。
いつも優しく笑顔を絶やさず、ときに厳しく生徒達を叱る生徒想いのいい先生。
落ち込んでいたゆきのために学園生活部を作った。
皆に慕われてはいるもののりーさん達からよく「いないもの」扱いされる。不憫な人。
よく間違われるが「めぐねぇ」ではなく「めぐねえ」である。
愛車は赤いミニクーパーS。
また、性格やら姿やら様々な所でとある人物に似ていると言われる。とある創作アニメで同じ中の人が演じているということもあるが・・・
関連イラスト
以下ネタバレ概要
【!警告!】 |
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ここから先の項目には、「がっこうぐらし!」の物語の正体・ネタバレが含まれます。 |
原作・アニメ共に1話の時点で登場する『めぐねえ』とは基本的に幼児退行したゆきの現実逃避の産物である。
その為、他の三人から「いないもの」扱いされ、無視されるのも本当に最初からいない為である。
したがって、大きく分けて『生前のめぐねえ』『ゆきの妄想のめぐねえ』が存在する。
- 生前
原作では前述のとおり物語の開始時点で死亡しており、長く回想以外では登場せず、22話『いつか』、及び4巻巻末付録で彼女の手記が公開されるまで「彼女の視点」から物語が書かれる事はなかった。
ゾンビパンデミックが起きた日、ゆき・りーさんと共に屋上の菜園に居たおかげで生き残った(後は先輩と共に逃げ込んできたくるみのみ)。
その後りーさん・くるみの協力もあって3階と屋上のみの籠城が完了。
余裕が生まれた事と塞ぎ込んでいたゆきを励ます意味も込めて「自分達は追い詰められているのではなく学校に自分の意志で暮らしているのだ」と『学園生活部』を設立し、顧問となる。その上で『授業』を送る事にする。
学園生活部と授業によってゆきが元気と笑顔を取り戻したように見えてめぐねえも一時は安心していたものの、その偽りの学校暮らしがゆきの幼児退行を引き起こしていた事に勘付き、『丈槍由紀の時間を止めたのは私だ』と罪悪感を抱く事になる。
また、それに前後して元々校長から渡されていた『緊急避難マニュアル』を開封。そこに記されていた内容(特に『パンデミックが起こることはマニュアルが作成された時点で想定内だった』、『職員の身の安全の確保が最優先されており、生徒の安全は最初から考慮されていなかった(※)』という事実)を知ってショックを受ける。
※但し、職員・生徒ともに極端に少なかった場合を想定したものを誤認した可能性がある。
その後は、ゆきの幼児退行やパンデミックを起こした企業の末端であった事に対する罪悪感を抱え、ついに自分から部員たちに打ち明けることは無かった。しかし教師として、学園生活部の生き残った生徒達を無事に逃がす事を第一に考えていた。
原作では学校に逃げ込んできた子犬の経過観察と後処理も行っている。
その後、雨の日にゾンビに襲撃されるものの学園生活部の面々を逃がして噛まれ、学園生活部の皆の前から姿を消す。
ちなみに原作、アニメ共にショッピングモールに立てこもっていたみーくんを『遠足』に来た学園生活部が発見して入部させたのはめぐねえが姿を消して以後になるため、彼女とは直接的な接点はない。そのことは学園生活部の危機を救うことにも繋がった。
原作者の海法紀光曰く「人間的にボンクラなんだけど、生徒目線に立ってくれる先生」「その裏側で、彼女がいい先生に見え続けるような誰かの凄い努力がある」との事(『灰燼のカルシェール』発売記念座談会)。
またこの対談でめぐねえについても海法氏と語りあっている桜井光氏は後にアニメ版「がっこうぐらし!」3話の脚本も書く事となった。
- 妄想のめぐねえ
幼児退行したゆきが生み出した妄想内のめぐねえ。作中の序盤に登場するめぐねえの大半はこちら。
また、読者側に妄想のめぐねえが映るのは原作では1巻の後半までである。
ゆきのめぐねえイメージに基づいているためか、本物より更におっとりとしたポンコツ先生という側面が強い。 しかし『学園生活部のみんなを守る』というめぐねえの遺志を無意識に継いでいるのか、本来のゆきと共に学園生活部の窮地を救う事もしばしばある。
ゆきが妄想への依存をやめていくに従い舞台に姿を表わすことも少なくなり、学校からの「卒業」を機に、最終的にはゆきと決別する事になる。
(大好きな学校や先生とのお別れと解釈できる程快復した。とするのが妥当だろう。)
最後の言葉が具体的にどのような物であったかは描かれていないが、自分から離れていくゆきに対する激励であった事は推測できるようになっている。
原作5巻終盤に描かれた「卒業式」では、卒業証書の授与者(通常は学校長名が記載されている)として「佐倉慈」の名が記されているのが確認できる。これをもって、学園生活部は、巡ヶ丘学院高等学校から、そして「めぐねえ」の庇護と導きのもとから卒業したのであった。
その後
以上のように、ゆきの守護者としての役目を終え退場したはずの「めぐねえ」だが、 今度は精神的に疲労しているりーさんが「めぐねえ」の姿が見えているかのような言動をとるようになってしまった。
「避難訓練」の時から前兆のようなものはあったが、6巻時点でこれが「実際にめぐねえが見えている」のか「ゆきにはもうめぐねえが見えていない(学園生活をしていた当時とは状況が大きく変わっている)という現実からの逃避」なのかはまだ不明であった。
その後7巻で『サークル』メンバーと合流した際ゆきはめぐねえの紹介をしておらず特に突っ込まれなかったため、誰にも認識されてないことが読み取れる。
そもそもりーさんもるーちゃんを保護して以来めぐねえ云々言いださなくなっているのだが……?
8巻ではくるみの容体が深刻になったことを受けて久々にゆきの妄想上のめぐねえが登場。
ただしゆきはあくまでシラフの状態であり、高校編と違って姿も声もぼんやりしてる上表情も読み取れない。
感染の影響で体質の変化した胡桃や他の仲間たちの先行きを不安し、この先どうすべきかを模索しているゆきなりの葛藤を具現化したものと思われる。
アニメ
アニメ版では妄想のめぐねえの出番は大幅に増えており、原作では学校で留守番をしていたショッピングモールにも同行している。
本物のめぐねえとより区別がはっきりしており、静かにしなければいけない状況でもゆきと共にはしゃいだりと子供らしさが強調されている。また、アニメ版では現実が見えず「夏休み」に浮かれるゆきに対し、不安そうな表情をしたり、ショッピングモールで体調を崩し睡眠中のゆきを心配しつつ、くるみが万が一噛まれた時の対処法を話し合っている時に不安そうな表情で見つめていたり、ゆき達の持つお菓子を見て心の中で(流行っているのかしら…?)と思考したりと彼女自身が明らかに自我を持っているかのような描写が多々存在する。
これらの描写と、同じく原作では本編時間軸の段階では死亡しているはずの太郎丸がアニメでは生存している改変があるという事から、ファンの間では、「めぐねえも同じくアニメでは生きているかも?」「死んでいても、妄想のめぐねえは終盤まで視聴者に見える形で登場する」との予想があったが、残念ながら6話の時点で彼女が故人なのは勿論、妄想のめぐねえも原作同様視聴者側にも見えなくなる演出となった。
なお、6話のEDは彼女の追悼とも言える特殊EDになっている。
ただ、その後もゆきには妄想のめぐねえが認識されているが、実際のめぐねえと今生の別れになった扉の向こうに話しかけており、もはや会うことはできないことを認識しはじめたことが窺える。11話でゆきが現実の危機を自覚すると、再び視聴者に見える形で現れ、ゆきに放送室に行くようアドバイスした。そして
「私…みんなの先生で…よかった」
といい残して完全に姿を消す。
危機を切り抜けた後、ゆきは太郎丸とめぐねえの墓前で「かなしいことはあんまり我慢してるとね。大切なこと忘れちゃうから」「私もめぐねえの最後の言葉、ずっと忘れてたから」と言っており、先生との別れから現実逃避したことを完全に自覚した。
また、ゆきの発言から、最後の言葉は現実のめぐねえの実際の発言をゆきが思い出したとも取れるが、本当のところは不明である。
「卒業式」の「卒業証書」授与者が「佐倉慈」になっているのは原作と同じである。
……不憫?
学園生活部の部員全員にとって、様々な意味で重要な人物である彼女だが、実は生前の回想とゆきの妄想を合わせても「生きた状態での出番」は意外と少ない。
また、罪悪感を晴らすこともなく大好きな生徒達との今生の別れを迎えたり……やっぱり不憫?
そういう意味では「不憫な人」という評価は間違いではない……かもしれない。
「遺書」
めぐねえの「遺書」といえる文書は2つある。一つは、パンデミック後に付け始めた『部活動日誌』。「学園生活部」の「日常」、「部員」たちへの思いと懺悔、そして決意が綴られている。
これについてはめぐねえ自身が
「これはたぶん遺書だ。私は罪を犯した。」
「丈槍由紀の時間が止まったのは私のせいだ。」
と、「遺書」を意識して書いていた。
もう一つは、アニメ版のみだが彼女が人で無くなる最後のあがきで残した書き置き。
『部活動日誌』はめぐねえが亡くなった後も「部員」たちは読む気になれず、初めて読んだのは「新入部員」のみーくんであった。また、アニメ版の書き置きも、直接目にした描写があるのはみーくんだけである。
ある意味、みーくんがめぐねえの一番の理解者となったのかも知れない。
きららファンタジア
メインのクラスはアルケミスト。☆4(炎属性・アルケミスト)はサービス開始当初から実装、☆5(水属性・アルケミスト)は2019年1月実装。
☆5のイラスト上では、黒いリボンの巻かれた角が生え、紫色の尻尾が生えている。その姿は悪魔あるいはドラゴンのほうが近いか。
使用キャラクターとして参戦するが、逝去キャラな為、メインシナリオには登場しない。
その性質上イベントにも参加し辛く、イベントボーナスキャラになる事も稀。
なかよし度を上げることにより解放されるキャラシナリオでも、ゆき以外には存在を認識されていないかのような描写がある。なんで召喚出来たのか不明である。
イベントシナリオ『くるみインワンダーランド』にて、ゆきが生み出した物語の登場人物として登場。黒黒団に捕縛されていたきんいろモザイクのアリスの逃走の手引きを行う。その為、アリスには姿が見える上に会話する場面がある。またアリスからも「メグねえ」と呼ばれるのに抵抗あったが「佐倉先生」と呼びにくそうだった為、あっさりそれを認めた。当初はあくまでも物語の登場人物として役割を全うするためだけに動き、くるみとの顔合わせはしないつもりだったが、アリスの計らいによってくるみと再会した。ゆきとりーさんの近況、そして新たに加わったみーくんと共に「みんな元気に、一生懸命、生きてる。」と伝えられ安堵した。また自分自身に打ち克ったくるみのつよさを讃えつつ、ひとりで頑張りすぎるきらいのあるくるみに皆と力を合わせる事を教える最後の補習を行い、これからもずっと見守っていると言いながら去っていった。
余談だがめぐねえが物語に出現したのはゆきの「皆にめぐねえの補習受けて欲しいな」というのが5つ目の目的として扱われた為、くるみとの会話で目的が達成され、物語が終わった。
その後、2021年7月の夏イベント『サマーナイト・レディオ』でなんと水着ver(水属性・せんし(☆5)として登場する。
(その前のイベント『どきどきエトワリア学園~新任教師編』でめぐねえも登場したが、やはりゆき以外には認識されていなかった)
夜中に鳴りだしたラジオに導かれるように、なずな・ナギ・虎徹・唯・こはると共に「どこにもない遊園地」に来たゆきについていく事となる。
ゆき以外には存在を認識されていないはずだったが、突然現れた学園生活部の面々がめぐねえの事を認識していた事に違和感を感じ、迷い込んだ遊園地を「ずっといていい場所じゃない」と認識し、「大人として何とかしなきゃ」と憂うなど、「ゆきの妄想」とは言い難い行動もとっていた。
後編イベントである『サマーナイト・リゾート』では、6人のクリエメイトが里から行方を消すという事態を重く見たきららや神殿関係者、里の強力な住人たちや行方不明になったクリエメイトの仲間たち、その他にもエンギやミカン、桜先輩とモンロー先輩などといった「チート軍団」が結成された(結成の音頭を取ったのは良子)。
シャロ・ぼたんが夜中に鳴りだしたラジオに導かれたため、それに乗じて「どこにもない遊園地」に乗り込む一行だが、「呼んでいない客」として認識されたエンギとミカンは遊園地から弾き飛ばされ、霧の中に戻される事となる。
エンギとミカンの前に現れたのはめぐねえであり、2人に「どこにもない遊園地」の正体を明かし、彼女らの反撃の糸口を作る事になる。
実際にクリエメイトの記憶から仲間たちの幻を作り出して油断させ、遊園地に取り込むという厄介極まりない相手で、「チート軍団」も危うくミイラ取りがミイラになりかけるほど。
めぐねえがいなければクリエメイトが全員やられてもおかしくなかった事態だった。
エンギはめぐねえを「亡霊の類か、あるいは遊園地が作った幻か」といぶかしむも、めぐねえは「どちらも正解のような感じ」と返し、「「どこにもない遊園地」が記憶から作り出した幻と、ゆきちゃんの傍にいた私が合わさった」と自分の事を語っている。
丁度その時期が死者の魂が還ってくる時期という事も無縁ではないのかもしれないが、そうであれば外典に霊とも会話できる霊感少女がいるため、彼女と出会えても違和感はないのだろう。
実写版
アニメ、原作とは異なり、養護教諭へ設定が変更されており、事件前より保健室をよく利用する胡桃と由紀、顧問を務める園芸部の部長である悠里と関わりがあった。事件後程なく安全が確保されていなかった保健室へ物資を調達しに行った際に噛まれてしまい、三人に言葉をかけた後自ら保健室の扉を閉め絶命する。火災騒動の際に由紀が保健室へ迷い込み、ゾンビ化した姿で遭遇してしまうが、絶命前に自らをロープで壁に括り付けており学園生活部を傷つけることはなかった。最後は原作とは違い、胡桃によって安らかに殺された。
関連タグ
女教師 ゾンビめぐねえ 先生と遺書 イマジナリーフレンド ゾンビ
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