CV:清川元夢
(うさぎだが)人物像
喫茶店「ラビットハウス」にいるもふもふしたアンゴラウサギ。普段はチノの頭に乗っている。
本名はティッピー・ゴールデンフラワリー・オレンジペコ。ラビットハウスは主にコーヒーを出しているのに、紅茶の茶葉の等級に由来している。
もふもふし過ぎで一頭身に見えかねないが、温泉プールで濡れる/ボートから池に落ちると胴体の存在も分かるし(中身はかなり溶けているように見えて小さい)、リゼの繊細なタッチの絵では足が(少しだけ)見える。
ダンディーな声で人語を話すが、チノの腹話術であるという事にされている。なぜかチノの祖父のような言動をして、ほかの喫茶店の記事が雑誌で組まれていると凄い顔をしたり、チノの父・タカヒロ(祖父から見ると息子)と言い争いをしたり(特にアニメの次回予告パート)、千夜の祖母が健在の甘兎庵にライバル意識を燃やしたりする。
第1期第10話ではふだんとちがう女性の声で聞くことができるが、これは青山さんのアフレコ。
実はティッピーの正体は「ラビットハウス」のオーナーでチノの祖父であり、何故か、亡くなった後に人格が、元々飼いうさぎであったティッピーに乗り移ってしまったようである。
祖父の生前(?)の姿は作中で度々描かれているが、いずれも後ろ姿だったり見切れていたりと、顔つきがはっきり描写されたことは今のところない。青山さんによれば『白いお髭が素敵な根は優しいお爺様』とのこと。
また、チノ祖父が亡くなったのはココアが来た年から見て去年にあたり、リゼがラビットハウスに来るより前になる。
ちなみに、身体はメスである。女体化ではない、はず。
ちなみに本来のティッピーらしきウサギも回想やハロウィンの夜、とある人物と共に現れており、ティッピーを見たココアは「いつもより乙女な感じ」と評した。
作内に登場する他のうさぎとは、あんこには追い回されて(マウントポジションまでされ)、ワイルドギースには咥えている葉を吐きつけられる、割と微妙な関係。
ワイルドギースはともかく、あんこはオスなのだが、あまり深く考えてはいけない。
ご注文はうさぎですか?
かなり年を取ってから、借金までして建てた喫茶店「ラビットハウス」のマスターになる。しかし経営はなかなか軌道に乗らず、借金の返済もはかどらず、「いっそうさぎになりてぇ」と散々ぼやいていた。学生時代にラビットハウスに通っていた青山さんのヒット作「うさぎになったバリスタ」は、そこから構想されている。
その頃、よそから木組みの街に来た幼い少女に、ティッピー(♀)に対して言った「いっそ、うさぎになれたらどんなに楽か……」というぼやきを聞かれて、「おじいちゃんのごちゅうもん」がかなうようにおまじないをするという少女の相手をしてやった。
……「うさぎになったバリスタ」によると、「主人公の息子がジャズをやって喫茶店の経営難を救った」という事であり、チノによると現実にも同じような事があったらしい。隠れ家的な店を目指していたというマスターの方針は、経営者的な手腕を伴っていなかったようである。
そして、少女のおまじないは、予期しなかったであろう方法でかなってしまった。
きららファンタジア
ご注文はうさぎですか?参戦イベント「異世界でもうさぎですか?」にまさかの登場。アニメ版CVの清川元夢氏の音声も収録(本作で音声収録に参加した男性はティッピーとセン(棺担ぎのクロ。)のみ)。
異世界エトワリアに召喚されたココアとチノがエトワリアでラビットハウスを開店するにあたり、ココアがチノを元気付けるために召喚された。
チノが自分の店を作ったことに感動していたが、実家より繫盛している様子に複雑な心境になってしまった。
なお、本編のことを知っているランプやソラがティッピーの正体がチノの祖父であることを知っているのか明かされていない。
関連イラスト
関連タグ
あんこ(ご注文はうさぎですか?) ワイルドギース(ごちうさ) ティッピー(♀)
以下、ネタバレ注意!
作中3年目(チノ高校1年、ココア高校3年)の夏にココア、チノと共にココアの実家から帰る際に、チノは将来の夢について「自分なりの喫茶店にしてみたい」と語った。そのチノのメッセージを受け止めたティッピーの魂であるチノの祖父は・・・
「一番聞きたかった言葉を聞けた。行く先に美しい希望があれば別れも幸せの過程にすぎん。なぁに・・・チノなら大丈夫じゃ。ワシの自慢の孫じゃからな」
というメッセージを残し、迎えに来たチノの母の魂と共に天国へ旅立ち、本体はチノの祖父が亡くなりその魂が憑依する前のティッピー(♀)に回帰していった。
今度こそチノは正真正銘、祖父との永遠の別れの時間を迎えたのである。
※参照:原作11巻第13話「うさぎになったバリスタ」。偶然にも、ティッピーの声優清川元夢氏の逝去(2022年8月17日)と重なる形となった(該当の原作はまんがタイムきららMAX2023年1月号に掲載)。なお、ティッピーに関する流れは清川氏が逝去した時点で既に決まっていたという(11巻巻末「ATOGAKI」より)。