概要
出会いと別れ
『神さまの言うとおり弐』の本編開始時期から遡ること2年前、初登場の印象からは想像もつかない地味メガネのいじめられっ子・丑三清志郎には当時ただ一人の友達がいた。
「あ そーだ 友達になってよ 俺がいなくなるまでの6か月 傍にいてくれよ」
半年後にまたすぐ転校してしまうという不思議な転入生・六手進一。
彼は丑三の人生における“最初(はじめて)”の友達だ。
そして実は六手にとって丑三は“最後”の友達だった。
「治らないってわかったからさ 最後に普通に生活したくて学校に来たんだ」
「だから清志郎…お前は俺の最後の友達なんだぜ」
────彼は不治の病に侵されていたのである。
六手から病気について知らされた丑三は、彼を夜中の教室に呼び出し手製のプラネタリウムで星を見せる。二人は自分たちを星になぞらえ、思いの丈を吐露し合った。
「友達が欲しいと願い続けた俺の光は六ちゃんが見つけてくれたんだ ありがとう 俺を暗闇から救い出してくれて」
「うぅ…う…死にたくねぇよぉ…」
そしてさよならも言わずに、六手は突然独りで逝ってしまう。
丑三はまた暗闇に堕ちた。
六手が丑三に与えた影響
「コイツらには…何故理解らない?必死に生き急いだ六ちゃんの輝きが…何故届かない…?」
六手の死を嘲笑するクラスメートを『歪んだ星空(セカイ)』に例え、丑三はそんな「世界が滅べばいいと星に願うくだらない人間」を自称するようになる。
コミックス2巻冒頭の丑三はここからスタートしていたのだ。
「俺は生命を宿していないモノに興味はない 生命は散り際が最も美しく輝くと信じているから」
明石を入れた『愛の大三角』
大切な【亡き友(六手)のスケボー】と丑三の生命エネルギーとを同期し、ある条件を満たすことで発動される特殊能力・戯(あじゃら)。
その宇宙空間において丑三は、六手と明石と自分による『愛の大三角』をプラネタリウムに描き出した。
そして紫村とのやり取りを経て、丑三は六手と過ごした日々を思い出す。
「六ちゃんと一緒にいるだけでドキドキして自分勝手に光を信じた」
その他
・こぶし(ジャンケン)の選抜では丑三の傍にまるで幽霊のような六手が登場
「六ちゃん…そっちへイクのはまだ先になりそうだよ…」
・【亡き友のスケボー】は数々の戦闘を経てついに大破
「忘れるわけじゃないよ六ちゃん…ただ…一人で行かなきゃいけない時が来ただけだ」
・そして丑三は神選抜を勝ち抜き、最終決戦『DICE!!』で六手の記憶を失ってしまう
上記台詞の約束は果たされぬまま……
カップリングとして
本編前に死別している二人ということもあり、カップリングではなくコンビでの作品が目立つも、カップリングタグを付けた作品もいくつか存在している。
また、六手は作中でほぼ唯一丑三を「清志郎」と下の名で呼べるキャラである。
(もう一人は萌美だがラヴイズオーヴァなシーンのため…ええと忘れましょう)
六手も転入時の自己紹介で「六ちゃんって呼んでください!」と言っているが、それに応じたのは丑三だけの様子だった。
六手に残された時間がもっとあれば…等、妄想のしがいがある二人とも言えよう。