高品龍太郎

たかしなりゅうたろう

医療漫画『Doctor K』及び続編の『K2』の登場人物

概要

高品龍一・高品淳子夫妻の息子。本格的な登場はK2からだが、前作Doctor Kの最終回で初登場している。

一也の1つ年下で、留年することなく現役で医大を卒業し、国家試験にも一発合格するなど決して頭は悪くないのだが、研修医のマッチングが上手くいかず、父の経営する高品総合病院で研修医となった。そこでも、熱意溢れる同期とは折り合わず、また自身の後見人だった安倍川素子がバセドウ病で目を患って勇退したことから、後に一也・宮坂詩織コンビとトレードが行われ、N県T村の診療所へと赴く。

一見すると軽薄で脳天気な今風の若者に見えるが、根は人情家で人懐こい。そのため、やる気や覇気に欠けるからとギラギラした病院の同期からは軽んじられていたが、N県T村では年長者が多いために可愛がり甲斐のある若者として村に馴染んでおり、往診や相手の家の手伝いにも積極的と、人からの評価が分かれやすい。この性格のためか、年上で包容力のある女性に惹かれたり、懐く傾向にあり、また食いしん坊な一面から、食事をたくさんお替りさせてくれる診療所の台所番であるイシさんにも懐いている。

やや軽薄でミーハーな言動は若い頃の父親に似ている所がある。

良くも悪くもKの一族を一人を通してしか知らないため、必要以上に大きく遠い存在として色眼鏡で見ることはなく、でも一人を医師としては尊敬しつつも堅物で当たりの強い部分には堂々と反論する（龍太郎にとって、本当に大きくて遠い尊敬する医師は別にいるため）など、富永とは違った方向で相棒的な立ち位置に収まっている。一方で医師らしからぬその言動が癪に障るらしい上に騒ぎのしわ寄せを度々押し付けられる麻上からは基本的に塩対応。

正義感も父譲りで強く、アポ電強盗がN県T村で起こった時は、村民総出の事態に、最も危険なところは一人と秋葉に任せたが、逃走用の車の運転手の元には数少ない若者として先陣に立ったり、海からストーカーの相談にはその怒りを露わにしている。

医師として

医師としての責任感や命に対する真摯な姿勢が欠けている様に見えるが、偉大な父(比較対象がKAZUYAであるために父も自分が偉大という自覚がなく、しかも仕事に忙殺されて息子の力となるべき時に放置してしまっていた)と比べられたり、医師になる事に強い動機がないために医師としての自信が持てていない事に起因しており、内心では医師と言う仕事を軽んじてはいない。

この「自信の無さと責任感の強さ(と、自身が発展途上であるという自覚)」は一也や譲介とは違って勇み足に出ない慎重さ（この2人も、かつて勇み足で力量以上の手術に踏み切ってしまったことがあり、その時はTETSUが帰宅して事なきを得た）という長所になっており、意外にも仕事の時には不満はあっても私情を交えたりはせず、きちんと理屈立てて自分に出来る事を最大限に行おうとする。また、患者に対して抱いた言語化出来ない「何となく」の違和感も決してスルーせず、正確な病名が分かるまで何度でも診断と精査を繰り返す。

総じて「歩みは遅いが適切な要素さえ揃えば必ず正解に辿り着く(=自分の意志による間違いを犯さない)」というタイプであり、今までの弟子と違うその気質は一人の教育者としてのモチベーションを刺激している。

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