概要
マイペースな言動の目立つ変わり者だが、麻酔医としての腕前は「プロ中のプロ」と称されるほどの凄腕で、当代のスーパードクターKである神代一人が「道尾先生の前で麻酔を打つのは御免被りたい」と評するほど。音羽医風会の院長からも重要な人材と見做されている。
ただその不愛想な性格のせいで同僚の医師たちからは敬遠されており、患者に信用されずトラブルを引き起こしてしまったこともある。
趣味は秘湯巡り。温泉の事になると普段の寡黙さが嘘のように饒舌かつハイテンションになる。
作中での活躍
初登場した第26話では、慰安旅行でN県T村付近の温泉旅館へ向かっていたところ崖崩れに遭遇。バスに同乗していた音羽医風会の医師たちや、偶然居合わせた一人、富永研太らと共に被災者の応急手当てを行った。この時、一人と道尾が中心となって重傷者の緊急手術を行ったことでその凄腕ぶりが明らかになり、同僚たちからの認識も大きく改善された。
一人からもかなりの信頼を置かれたらしく、67話「家督(中編)」では覚醒下脳腫瘍手術の麻酔医として呼ばれている(道尾本人も乗り気だった)。また、137話「痛み(前編)」では、道尾がヤブ医者だと主張する患者が現れたが、一人はそんなはずがないと最初から確信しており、患者が思い込みで治療を中断したと発覚した際には厳しめに窘めている。
以降は長らく出番がなかったが、第462話「龍太郎の試練(その2)」で久しぶりに一人と再会。歳月の経過により、以前は黒かった髪の毛が殆ど白くなっていた。定年も近づいており後進の育成に力を入れるようになったものの、その一方で引退後も第一線を退くつもりはないようだ。
先述の一件のせいか、研修医に対する指導は懇切丁寧であり、コミュニケーション能力も改善したことが窺える。また、一人が弟子の育成に関して悩んでいることを見抜き、協力を申し出ている。
余談
初登場エピソードの「麻酔」では道尾以外の医師・看護師たちの活躍も描かれている。
特に事故発生の報を聞かされた直後、ほろ酔いムードからプロの顔になって救援に向かうシーンはSNS等でも人気が高い。
外見上のモデルは病理学医の向井万起男と思われる。日本人初の女性宇宙飛行士の向井千秋の夫でもあり、本業の傍らでエッセイを書く等メディアへの露出が多く、その特徴的な風貌が知られている。