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空亡(そらなき)の編集履歴

2017/08/10 01:02:22 版

編集者:白クワガタ

編集内容:妖怪百姫たん!では

空亡(そらなき)

そらなき

空亡(そらなき、くうぼう)とは、種々の百鬼夜行絵巻に描かれる太陽が「太陽ではなく球状の妖怪だったら」という解釈に基づいた創作上の妖怪である。

概要

百鬼夜行絵巻の末尾には「夜が明け太陽が昇るとともに妖怪が去って行く」という場面がある。

この太陽を百鬼夜行の終わりに出現する強大な妖怪と見なしたのが、妖怪「空亡(そらなき、くうぼう)」である。

妖怪に分類されてはいるが、フィクションとして創造されたキャラクターであり、民間伝承的な側面は無い。

容姿・特徴

百鬼夜行絵巻の太陽をモチーフとして、闇と黒雲、炎をまとった巨大な球体として描かれることが多い。

闇と妖怪達を支配する非常に強大な存在であるとされる。

誕生の経緯

百鬼夜行絵巻の太陽を初めて妖怪化した作品は2006年にカプコンより発売された和風アドベンチャーゲーム『大神』である。

赤い紋様のある無機質な黒色球体の姿で描かれた、まさに「暗黒の太陽」といったイメージの妖怪で、作中のラスボスとして登場する。

ゲーム中では「常闇ノ皇」という名前だが、初期案では「空亡(くうぼう)」というネーミングだったことが『大神絵草子 絆 ―大神設定画集―』で明かされた。

さらに同著で「実在の妖怪」「百鬼夜行絵巻の最後に登場してすべての妖怪を踏み潰す最強の存在」などと誤った解説がなされたことから「空亡」という妖怪の解釈が一人歩きし始める。

ここから三次的に生まれたのが現在の妖怪「空亡」であり、「そらなき」という読みはこれ以降に付け足されたもの。

(そのため、三次的に生まれたものを区別するために「そらなき」と読む場合が多い)

名前の由来

妖怪化の発端は『大神』だが、百鬼夜行絵巻の太陽を「空亡(くうぼう)」と呼ぶことには別の由来が存在する。

空亡(くうぼう)」とは本来、干支におけるある期間を意味する用語でしかなく、絵巻の太陽と結び付けられたのは、2002年発売のフィギュア『陰陽妖怪絵巻』に同梱されたトランプ『陰陽妖怪絵札』によるもの。

『陰陽妖怪絵札』は大徳寺真珠庵所蔵『百鬼夜行絵巻』の妖怪たちの絵柄と解説が書かれたトランプであり、この中で太陽は「全ての妖怪を逃げ帰らせる」というワイルドカード的な性質からジョーカーの役割が与えられている。

ここに、監修・主要執筆者である荒俣宏氏(博物学者、小説家、神秘学者、妖怪評論家、タレント)により、太陽が「空亡という時期」を利用して夜明けをもたらすという設定が加えられ、カードの名称も「空亡(くうぼう)」となった。

 >空からころがり落ちてくる火の玉のような太陽は、まさに闇を破る万能の力といえる。

 >太陽は、夜の闇を切り裂いて夜明けをもたらすとき、空亡という「一日の暦の切れ目」を

 >ついて、夜の中に割りこんでいく。この空亡の隙間は、どんな妖怪にも塞ぐことができない。

空亡(くうぼう)」が妖怪であるという『大神』設定資料集の解釈はこれを誤解したものだと考えられる。

妖怪百姫たん!では

※ゲームのシナリオのネタバレを含みます。

空亡(くうぼう)」として登場。属性は土、種族は神。

魑魅魍魎が跋扈した暗黒の平安時代において、当時の呪術者が総力を結集して造り出した妖怪殺しのための人工妖怪である。しかしそのあまりに危険な力から長く富嶽の地に封印されていた。徐々に力を取り戻し、妖怪征伐を推進する利器土たちの首領たる「元帥」を裏で操る黒幕として暗躍したが、本来は人間を守護する慈愛溢れる性格の持ち主である。自らの身体を依代に妖怪殺しの器物を無数に憑依させ、対妖怪に特化されている。赤く耀く液体状の物質を自由に形態変化させ、あらゆる妖魔を討ち滅ぼす。ある者の献身によって、かつて人間であったころの魂を取り戻し、自らが望んだ人間の守護者、そして妖怪もまた救う者として新たな力を獲得するに至った。

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