概要
千数百年前、役小角によって使役された最強の朱き護法の鬼神。
表記は「前鬼」であるが、童子姿との差別化の為か、アニメ版でのクレジットでは「ZENKI」と表記されている。
プロフィール
身長 | 210㌢くらい |
---|---|
体重 | 物凄く重い |
特技 | 嗅覚が鋭い(人間の数百倍の感度) |
好きなもの | 憑依の実、バナナ |
嫌いなもの | 蛇神(長くてぬるぬるしたヤツ) |
CV | 小杉十郎太 |
人物
自分より強いヤツは許せない、わがままで自分勝手な性格の人物で、一人称は「オレ様」。
胸や腹を貫かれても死なず、切り落とされた腕も繋ぎ直したり出来る不死身とも言える体を持つが、弱点は首と胴を斬り離すと死亡するといわれる。
鎧のようなものを着ているがこれは身体と同化しており外れない。また、役小角から諸毒・悪を浄化する孔雀明王の力を与えられている。
覚醒当初は己が自由になる為に役小角の末裔である役小明を殺そうとするが、徐々に打ち解けていく。
”式神”として扱われる事を極度に嫌っており、童子姿の前鬼にされることについては快く思っていない。
度々人質に取られた人間ごと敵を倒そうとする場面があるが、それでも鬼神としては甘いところがあり、弱い者が理不尽に傷つくのを良しとしない一面がある。
完全鬼神
「鬼神解縛秘呪」が完全に唱えられた前鬼の完全体。見た目はほぼ同じだが、各能力が向上し、生まれ持った「雷の力」を使用できるようになった。また、闇の中では力が2倍になる。
超鬼神前鬼
極覇光(ルドラ)によって体が砕けた前鬼が、後鬼の”復活の陣”と小明の”生命(ヴァジュラ)の光”によって生まれ変わった姿。
今までの前鬼の体は”闇の体”に”光の生命力”が宿るという言わばカセを掛けられた状態だったが、”光の鬼神”として生まれ変わった為完全鬼神の状態を遥かに凌ぐ強さを持つ。
パンチ力は車五台を軽くはじきとばすくらいに強く、キック力はひとけりでビルをこわすくらいに強力で、ジャンプ力は50㍍は軽く、スピードはマッハをこえる。ツメは10㌢のぶあつい鉄もひきさき、牙はどんな鋼鉄でもかみくだく。体はダイヤモンドよりも硬い。
復活の際に小明の”ヴァジュラ”を分けてもらった為、前鬼単独で再び”ヴァジュラ”の力を使用出来るようになったが、小明が護法輪具で覚醒させないと術や武器を使えない。
小明の全呪力と後鬼の鬼神力を合わせ超鬼神力を全解放することによって更に戦闘力が増し、大気圏突破する事さえ可能になる。
後に護法輪具が新生して前以上に力が上がり、雲骸との戦いの最中に怒りの鬼神力を爆発させて超開放し”紅蓮怒”を成すが、これは”ルドラ”を連発しているような状態であり、力を出し続けて戦えば体が砕けてしまう危険を孕んでいる。
アニメ版では小明の呪文と後鬼の鬼神力によって超鬼神となり、武器も金剛雷靭斧ではなく金剛斧を使う。小角も封印していた秘呪であり、前鬼と小明がお互いに受けたダメージでシンクロしてしまうなど副作用もある他、”光の鬼神”として生まれ変わっていない為超鬼神力を全解放させて放つ術なども前鬼自身にとって諸刃の術となっている。
闘鬼神前鬼
”紅蓮怒”の力をおさえこんでそれを体に作り変え真臨した姿。超鬼神や”紅蓮怒”時よりも飛躍的に強さが増し、受けた傷も瞬時に再生する回復力を持つ。
武器
金剛角
魔を焼き払う金剛の光のパワー”ヴァジュラ”の力を宿す前鬼の角。”ヴァジュラ”の力をエネルギーとしても放つ事ができ、山をも吹き飛ばす破壊力を持つ。炎を生み出す事も出来る。
だが実は、役小角が呪力を凝縮し前鬼に与えていた力であり、前鬼の本来の角ははるか昔同じ鬼神であるヴァサラに折られてしまった。
火呪羅との戦いで折られ、小明がその力を取り込んで以降は小明から”ヴァジュラ”の力を受け取る事によって「金剛光角」を生み出し、全ての”ヴァジュラ”の力を取り込む事で金剛光角を6本成す「金剛光角・嵐斬」を生み出す事が出来る。また、”ヴァジュラ”と火炎呪を組み合わせた「火炎金剛角」や、金剛光角を刃状に変形させ「ヴァジュラ鉱刃斬」にする事も出来る。
アニメ版では前鬼自身の角として設定されており、邪神カルマや魔神獣との戦いで破損してもその後再生しているが、前鬼単独で炎の術を使用する事は出来ない。
金剛雷靭斧
超鬼神となった前鬼が使用する武器で、金剛角でつくられた斧。”ヴァジュラ”の力を秘めている。
アニメ版オリジナルでの名称は「金剛斧」で、時の覇者である金剛龍が変化して使用する武器であり、必殺技の名前として同名が設定されている。また、デザインも一新されており、黄金の龍が宝珠を握るレリーフ状の装飾がなされているのが特徴である。
金剛角紅蓮怒
前鬼が”紅蓮怒”の力で成した螺旋状に連なった金剛角。金剛角以上の破壊力を持ち、”ヴァジュラ”の力を複数の光弾にして放つ事が出来る。
術
紅蓮撃
金剛角から炎の力を放つ術。完全鬼神となる事でより強力な超紅蓮撃を放つ事が出来る他、超鬼神時には拳から放つ事も出来る。
火燄王陣
『紅蓮招来!!』の呪文と共に地面に金剛角を突き刺し、地中の四方八方から炎の攻撃を浴びせる術。
アニメ版では小明の火炎呪の力を前鬼が受け『劫火招来!!』の呪文と共に金剛角に炎の力を宿す事で発動する。小明が呪力を高めて火炎呪の力を放った際は、金剛角を2本地面に突き刺して発動する超火燄王陣を放つ。
裂風竜
完全鬼神となった前鬼が小明の裂風呪を受ける事によって放つ術。竜巻の中は真空となる為、敵の火炎術や呼吸などの身動きが一切出来なくなる。
雷撃破
前鬼が完全鬼神となる事で使用可能となった、生まれ持った雷の力を込めて放つ拳撃。
ヴァジュラ雷光牙
前鬼の雷の力と”ヴァジュラ”の力を合体させて放つ術。
雷舞陣
電磁界をつくり敵の攻撃を打ち砕く術。
雷撃弾
金剛光角に雷の力を纏いながら突進する術。
真空雷炎撃
アニメ版オリジナルの術で、前鬼の金剛角に雷の力と小明の火炎呪と裂風呪の力を纏って突進する術。
極覇光(ルドラ)
前鬼の生命力と雷を合体させ、体の中から光雷を撃つ術。
その”光の力”をうまく制御しないと、光の力が強すぎて前鬼自身の体までバラバラに吹き飛ばしてしまう諸刃の術である。
原作では完全鬼神となる事で使用可能となったが、アニメ版では前鬼自身の意思で最初から使用可能である。
金剛拳
超鬼神となった前鬼が拳を金剛角と化してうつヴァジュラ力を持つパンチ。拳からエネルギー状にして放つ事も出来る。アニメ版では鬼神の状態でも撃てる。
金剛拳雷撃破
金剛拳にイカヅチの力をプラスする術。
闘魔鳳吼(とまほうく)
金剛雷靭斧に、雷を源とする全てを焼き尽すパワー”ルドラ”の力を加えて投げる技。
雷光閃
指先にイカヅチをあつめ、ビームにしてうつ術。
金剛斧剛破斬
アニメオリジナルの技で、超鬼神の前鬼が金剛斧を投擲して攻撃する技。
金剛斧裂破斬
金剛斧にエネルギーを集中させ、切り裂く技。
金剛斧裂空剛破斬
金剛斧にエネルギーを混め、放つ技。
金剛斧剛破斬・空波
小明の空呪の力を合わせて放つ金剛斧剛破斬。
金剛輪極覇光(ルドラ)
超鬼神となった前鬼が小明・後鬼の全力をもらい、全鬼神力を使った時のみうてる光術。
原作では主に掌からエネルギー状にして放つ術で、使用すると全鬼神力を使い果たしてしまう為童子姿に封印されてしまう。
光の鬼神となった超鬼神の状態で撃つ為前鬼自身にも負担こそ少ないが、”紅蓮怒”の状態で放つ場合は”ルドラ”の力が暴走し自滅してしまう危険性を孕んでいる。
また、アニメ版では鬼神の状態から超鬼神へと強化される為、通常の極覇光(ルドラ)と同様前鬼自身の体が滅びかねない諸刃の術である。
隕怒羅(インドラ)
闘鬼神となった前鬼が放つ雷の術。ヴァサラの陰弩邏(インドラ)以上の力を持つ。
その他
読みきり版の前鬼
護法輪具および憑依の実とともに土御門高校の裏山に埋められて封印されていた。
欲ボケの千明が輪具の封印を解き放ったことで、最初の封を解かれて現醒するが、この時点では童子姿である。輪具をはめた腕で宙に五芒星を描いて名を呼べば誰でも召喚可能で、瘴気を特定量以上吸収すると鬼神姿へと”変神”することができる。ただし瘴気を術に変えて消費して、使い果たしてしまうと再び童子姿へと封印されてしまう。
物語の最後で千明から輪具を取り上げ、自由となるために、いずこかへと去っていった。