公衆電話
こうしゅうでんわ
公共の場所に設置されている有料電話。
概説
日本では、明治時代に誕生した「料金箱に入れた硬貨の音を交換手が聴き分けてから繋ぐ」極めてアナログな電話が始まりである。
1953年に硬貨の収納と接続を自動化させた「4号自動式ボックス公衆電話機」(青色)が登場し、現在のような様式となる。
同じ頃、公衆電話の不足が問題となり、一般回線に公衆電話を「便乗」させた形の「赤電話」が登場、後の「ピンク電話」となる。
やがて、100円硬貨が使用可能な黄色の電話機や、プッシュホン電話機の導入が進められた。
1982年には、テレホンカードに対応した緑電話。電電公社の民営化後にはさらに高性能化を図った「ディジタル電話」が登場した。
1990年代にはインターネットが普及し始めた頃からは、「データ通信対応型」(灰色)も登場している。
一方で、同じ頃に青色、黄色、赤色の公衆電話機が廃止された。
雨風を凌げるよう屋外用は電話ボックスに収容されている。
サービス
市内固定電話へは10円につきおよそ1分、携帯電話へは10秒前後につき(通話先の相手の位置や契約先等の条件によって変動するが)10円が消費される。
例外は、特別な無線通信を使用する列車公衆電話や船舶公衆電話などの乗り物に搭載された公衆電話で… とにかく凄まじい速度でカウントされる。
事件・事故が発生した際には、下部にある赤い緊急通話ボタンを押すことで、無料で警察や消防署へと通話することが出来る。
現在は携帯電話の普及に伴い設置数が減少傾向にあるが、震災などの大規模災害時や携帯回線が繋がりにくい大規模イベント等では威力を発揮する。
海外でも携帯電話の普及によって一時的に減少傾向となったが、災害時の対応力や回線の堅牢さ(≒情報漏洩への抵抗力)、使用法の明快さから再注目を浴び、設置数は回復傾向にある。