概要
駝鳥様類ダチョウ科ダチョウ属に属する鳥類の総称。現存する鳥類では最大。野生の生息地域は現在ではアフリカ大陸のみ。
身長2~2.5m、体重は60~90㎏に達し、大きいものでは130kgを超えるオスも記録されている。頸と脚が非常に長く、足には指が2本しかない。頭部・頸部は羽毛が薄くフサフサで、オスは体全面が黒色の羽毛に覆われ尾と短い翼は白色、メスは全体的に褐色がかった灰色。大きな目を持ち、視力は良いが、一方で脳は片方の眼球(約50g)よりも軽い(約40g)と言われ、知能は低いと言われている。
飛ぶ事は出来ないが、ウマに匹敵するスピードで地上を疾走する事が出来る。
雑食性だが、灌木の若葉・芽など、植物質を好む。脚を折り曲げて坐り、首を垂直にしたまま眠る。
最近では次世代の家禽として全国各地で養殖されており、茨城県・千葉県にはダチョウ王国という日本最大のダチョウ観光牧場がある。
人間との関係
ダチョウは家禽として、「捨てるところがない」と言われている。皮は高級バッグなどの素材(オーストリッチ)として、肉は癖がなく味が良いため高級食材として知られ、羽毛はカーニバル衣装などの装飾に、卵は食べられる他、卵殻が高級なアートの材料になる。また、愛嬌のある顔と人懐っこさ(鳥類の中では数少ない人間を恐れない鳥)により、動物園や観光牧場でも人気である。
しかし、繁殖期などは気が荒立っており、特に大きな脚による蹴りは鳥類ではヒクイドリに次いで危険な攻撃力を持つと言われ、外国では死亡例もあるので檻の無い場所では注意。
分類
ダチョウ(亜種として北アフリカダチョウ、マサイダチョウ、南アフリカダチョウ)、ソマリダチョウの2種がある。
家禽として、シリアダチョウ(1960年に絶滅)と北アフリカダチョウ、南アフリカダチョウを交配したアフリカン・ブラックがある。
参考作品
雛。