HellSinker.とは、個人サークルRUMINANT'S WHIMPERの同人シューティングゲームである。
コミックマーケット72(2007年夏季)、黄昏フロンティアのスペースで委託販売された。
作者はらじおぞんでを製作した犬丼帝国のひらにょん氏である。
ジャンル:シューティングゲーム(縦スクロール)
対応機種:Microsft Windows 98 ,ME ,2000 ,XP ,Vista(32,64bit)
販売経路:同人ショップ(メッセサンオー等)
物語
(マニュアルを参考にしているものの若干内容に相違があるかもしれないので注意)
(そもそもマニュアル(概要と手引き)が少し分かりにくい、ゲーム中でもストーリーに関してはあまり語られないので参考程度に)
人類は自然災害をも抑え込む事が出来る程の技術・<機構>を築き上げ、安寧の時代を謳歌していたが、
皮肉にもその<機構>自身がそれを打ち崩し、世界に大きな災厄を呼び起こした。
一つだった世界は再びばらばらになり、残された人々は各地に残った<機構>の残骸に縋り辛うじて生き延びていたが、
やがて時は経ち、文明の復興が進むに連れ人類はかつての輝きを取り戻しつつあった。
世界に目を向けられるようになった人類が目にしたのは、
黄金の時代を築き、そして破壊した<機構>の残骸と、
混迷の時代にあの黄金の時代を取り戻そうと試みた者達が残した残骸…「HELLSINKER」。
楽園と呼ばれる人工島「CARDINALSHAFT」も、その1つだった。
だが、いつしか「PRAYER」と呼ばれることになる、陶質や金属で出来た人ならざる存在の群れが塔への接触を阻んでいた。
そしてそんな中、EXECUTORと呼ばれる者達が塔への潜入を試みた。
二回行われた潜入はどちらも失敗したが、二回目の潜入の収穫は大きく『塔が再稼働する可能性がある』ということが判明した。
もう同じ過ちを決して繰り返してはならない。
再びあの災厄が起きれば世界は混沌の渦中へと飲み込まれてしまう。
そうなる前に何としてでもあの塔を葬るべく、固い決意を胸に3人のEXECUTORが立ちあがった。
ゲームシステムの特徴
・最大の壁はマニュアル。Wikiなどを参考に操作を覚えよう。
・スコアシステムがSpirit、Kill、Tokenに分かれている。
Spiritは一般的なシューティングゲームのスコアに最も近い数値。
Killは敵の撃破数。
Tokenはアイテムの回収量。
それぞれのスコアで稼ぎのために必要な行動が違うため、各スコアに合わせて全く異なるパターンを構築する必要がある。
・初期の残機数は4、残機最大は5~7(任意設定可能)、そしてエクステンドも割と高い頻度で起こるので、ただクリアするだけなら極めて難しいとは言えない。
・ゲーム中の敵弾の一部は、プレーヤー周囲に展開される「サプレッションレディアス」という白い半透明のフィールドによって速度が遅くなり、弾によってはそのまま消去できるため、通常のゲームでは回避が困難な状況でも切り抜ける事は不可能ではない。
・他シューティングゲームとは違い、敵に接触してもダメージを受けずにノックバックが起こるだけ(一部例外有り、EX1やEX2の的など)である。
サプレッションレディアスを展開中はそれ自体で小さなダメージを与える事ができ、また一部の的の攻撃は接近することで封印することもできる。
・また、ボム(Hellsinker.ではディスチャージという)も一般的に見られる回数制ではなく、メインショットのパワー(SOL)を消費するチャージ制(ストックは1発、KAGURA散神無のみ最大で2連射できる)であり、発射後、時間の経過と共にSOLが増加し、各キャラに定められている一定以上の値で発射することができる。また、SOLを増加させるアイテムを取得する事により、この値を高速回復させる事ができる。
・パワーアップという概念はあまり存在せず、メインショットよりもサブウエポンを駆使して戦っていくこととなる。
主要登場人物
DEAD LIAR
男性。若めの容姿とは裏腹にかなりの長生きらしい(上の名前も『生死すら嘘を付いてしまう者』という意味だそうな)。
ファンからは本名と推測されるであろう“あきひろ”「都邑暁尋(つむらあきひろ)」の愛称で呼ばれる事が多い。
小さな人型の生命体「ミステルトゥ」の屠針丸(とばりまる)と行動を共にする。この屠針丸はいわゆるオプションとして機能する。
防御手段に乏しく扱いにやや難があるものの、瞬間的に高火力を叩きだせるメインショット溜めのブレード、継続的にダメージを与えられ、さまざまな方向に設置できるため痒いところに手の届くサブウェポン、狙った地点を焼き尽くすディスチャージと、局所攻撃面での性能は非常に高い。60秒我慢するとすごいのが出る。
MINOGAME(蓑亀)
詳細は語られていないものの、とある宗教団体に崇拝対象として製造された人造人間。
オッドアイで髪はブロンド、肌は色白で、年齢は不詳であるものの愛らしい少女の様な姿をしている。
性別は両性だが、一応物語内では男性として扱われている。
ファンの間でも比較的大きな人気があり、“みのさん”の愛称で呼ばれる。
ゲーム中では自機が無敵になるフィールドを展開する、画面内の敵を追尾するレーザーを発射する、ディスチャージが画面全体に攻撃できるなど非常に扱いやすくオールレンジで戦える為、初心者にもお勧めである。
それぞれの武装の特徴をしっかりと見極め使いこなせて行ければ、クリアはより近くなる。
FOSSIL MAIDEN
女性。視覚や聴覚、嗅覚、触覚などの外界への感覚が生まれながらに非常に乏しい。それを補うためにミステルトゥの更羽丸(さらばまる)と常に行動を共にしており、また予防衣を身に纏っている。
メインショットの方向を変更できる他、比較的強力な近接攻撃を持ち、またサブウェポンとして設置した更羽丸を中心とした広範囲の全周囲攻撃で雑魚の掃討にも大いに力を発揮する。ただし移動速度が攻撃方法に依存するため、低速移動はしづらい。
ディスチャージ以外にも、メインショットボタンを2連打することでLUNA(メインショットの連射力に影響)を全消費して正面の敵目掛けて放てる「ブレイキングチェイン」で正面周囲の敵弾を消すことができる。操作は難しいものの、使いこなすことが出来れば自在かつ強力な攻撃が可能となる。
ファンからは“メイデン”と呼ばれる。雑魚敵の処理が容易である為、利用者が多い。
※左は本家の衣装ではないものの可愛すぎるため紹介。右は本来の予防衣である。
KAGURA(赫螺丸)
単機で活動するミステルトゥ。ある事情により、他のミステルトゥとは異なり機械の様な外見をしている。
KAGURAは4種の武装が存在し、その中から1つを選んでプレイする。
ゲーム開始直後は選択できず、一定の条件を満たすことにより出現する。
散神無
性能があまりパッとしなかったり何かと影が薄かったりと、あまり目立つ装備は無い。ファンからはちりじんむ(笑)などといわれる有様だが、
攻撃判定が長く残る上になかなか威力のある使い勝手の良いサブウェポン、自機の周りに散布され炸裂する機雷など決して弱くは無い。
更にディスチャージがSOLを2消費するだけで撃てる(SOLが最大値の場合、二連射できる)為使い勝手は良い。使用する護符によってはサプレッションレディアスを張りながらメインショットが撃てる。
使いようによってはサブウェポンとメインショット、そして機雷によりかなりの破壊力を誇る。
劫殺
エクリプティックチャリオット(オプション。R-TYPEのフォースに近い)が飛ばせる。オプションから3方向に弾がばら撒ける。そしてディスチャージには長時間弾消し効果が残るため、プレイヤーは適当にオプションを射出して適当にショットをオプションからばら撒きつつディスチャージを撃てば大体どうにかなるという機体。その分スコアを稼ぐのには不向き。
唯一、そのチャリオットの殲滅力のためステージ単体でのKill稼ぎには向いているが、いかんせん霊廟ではKillを稼ぎにくいためフルシーケンスオーダーやショートミッションではKillが伸び悩む。
また、ボス戦ではオプションからの弾だけでは火力不足に陥ることが多いため、何らかの工夫が必要である。
緋輪
武装がディスチャージ、ショット、ショットボタン長押しの近接のみ、サブウェポンはメインショットの射角変更のみという男らしい機体。よく言えばシンプルで分かりやすい。
メインショットに関して言えばKAGURAどころか全自機のメインショットの中でも屈指の威力を誇る。(厳密には緋輪メインショット接射よりも神弥のメインショット接射のほうが威力はあるが、神弥はメインショットに弾数制限があるためある程度の時間撃ち込めるなら緋輪のほうが火力は上。)
ディスチャージは的の内包するSpirit(撃破点)を稼ぎやすく扱いやすい。
神弥
メインショットがある程度前方の敵をサーチして狙いをつけて発射される、メインショットに弾数制限がある、SOLが溜まりにくいなど、特徴的な機体。
地味だが範囲を切り替えられ自機の周りの的を掃討でき威力の高いサブウェポンを備え、メインショット、及びメインショット溜めの槍もかなりの威力がある。
最大の特徴はディスチャージ。SOL最大で放つと驚異的な威力を誇り、全ディスチャージ中最大の瞬間火力を誇る。ただし弾消し時間や無敵時間が短いため、防御として使うには心もとない。