作品解説
一般的には「人工子宮で人間が生産される未来世界を描くディストピア小説」として知られている。題名の「すばらしい新世界(Brave New World)」とは、シェイクスピア作品「テンペスト」の中に出てくる台詞から引用されて、作中でも使われる台詞である。
「おお、なんというすばらしい新世界!こんな人達が居るなんて!」
(あーあ、あんな事言ってると、後でガッカリするぞ…)
あらすじ
はるか未来のロンドンでは、人間は「孵化センター」での人工授精で生産されている。成人するまでの間に全ての専門教育が施され、誰もが理想的な仕事に就き、ただ楽しむ為だけの乱交フリーセックス三昧を過ごしている理想郷である。
「家族」「お母さん」「お父さん」等の単語は、不潔で、ヒワイで、イヤラシイ言葉として、忘れられていた。
ところが、この社会にも不満を感じている者が居た。
出生時の工程ミスでブサイクに生まれてしまい、劣等感に苦しんでいるバーナード・マルクス。
完璧超人過ぎて能力を持て余しているヘルムホルツ・ワトソン。
バーナードは彼女連れで野蛮人居留区を旅行している時、ジョンという青年と出会う。彼が上司の私生児である事を見抜いたバーナードは、彼をロンドンに連れ帰る計画を立てる。文明国の教育を受けていない野蛮人を都会に連れていく事で、大騒動が始まってしまう。
シェイクスピア文学を愛するジョン青年には、このロンドンは愚者の楽園にしか見えないのだが…そうなのか?
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機動戦士ガンダムSEEDDESTINY…デスティニープランを実行すると、こういう世界になるのかもしれない。