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編集者:bean
編集内容:サバトグリモワールでの記述について加筆。

概要

魔物の中でも他に例を見ない非常に特殊なサキュバスの一種。

元々は男性であったはずのインキュバスが突然変異を起こし、女性である魔物へと変わったもの。

そもそも人間は「精」と呼ばれる生命エネルギーを持ち、魔物娘は人間と交わる事でその「精」を吸収して自らの「魔力」に変換し、その一部を相手の人間に与える。

この時に魔物娘と交わった人間が男性であれば体内で「精」を生成する能力を強化されてインキュバスとなり、女性であれば他者から「精」や「魔力」を吸収する能力を強化されて魔物娘に変貌するのが通常とされている。

しかし、稀に男性でありながら人間の女性が魔物娘と交わった時のように自身で「精」を生成する能力を失い、「魔物化」してしまう者が存在する。

こうして、アルプと呼ばれるサキュバスが誕生するのである。

正確には「サキュバスの中でも男性が元になっている個体」の総称であるため、「クノイチダークプリーストのアルプ」といった個体も存在するとされている。

この変化は心の奥底で「女性になりたい」、あるいは「男性と結ばれたい」と強く望む男性に起こりやすい傾向がある。

魔物娘がそうした「素質」のある男性を見抜き、「同性」と認識して魔物化させる事も多い模様。

同時に理論上は「アリスの性質を持つアルプ」も存在し得る事になるが、片方だけでも非常に発生率の低い突然変異が二つ同時に起こる事になるため実際には相応に珍しい「レア中のレア」とされている。

肉体がサキュバスとなった後もその人格や記憶、性自認は男性だった頃のままであり、そのギャップに戸惑いを覚える者も多い。

そのためアルプに変化したばかりの元男性の多くは魔物娘として人間の男性と交わる事に抵抗を感じやすい。

しかし、サキュバスとしての本能が目覚めた彼女達の心と身体は人間の男性に惹かれ、交わりを求めるようになり、いずれはその衝動に耐え切れずに人間の男性を襲う事になるという。

こうして彼女達は男性だった頃の記憶や人格を保持している事は変わらないまま、魔物娘として人間の男性と交わる快楽の虜となっていくのである。

また、その過程でより女性となる悦びに目覚めた個体の場合、その肉体は男性だった頃の体型から更に大きく離れた男性を誘う豊満なものとなり、精神も通常のサキュバスより更に淫らで好色なものとなるという。

ちなみにアルプ以外で人間の男性が魔物娘に変化した事例としては、スケルトンファラオのように男性の死体がアンデッドの魔物娘に変化した例や、ダークマターリリラウネのように人間の女性を取り込んで一体化する魔物が女性の代わりに「素質」のある男性を女体化させて取り込んだ例が存在するとされる。

また、「ワールドガイド3 サバトグリモワール」では、アルプとなる素質のある男性がとあるアイテムを使用し、そのアイテムの力で魔物娘の魔力を吸収した場合、吸収した魔力の持ち主の種族によってはサキュバスやその近縁種以外の魔物娘として女体化する可能性があるという。ただし、このアイテム自体「極めて貴重な伝説的な魔法道具」と称される代物であり、これまた「レア中のレア」な事例と言えるだろう。

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