ゲームデザインの種類[編集]
ゲームデザイナーは、ボードゲーム、カードゲーム、コンピュータゲームといった特定の種類のゲームに特化していることが多い。それぞれ異なった規範に則っているが、同時に概念や方法論には類似性がある。
主な目的[編集]
ゲームデザインの目的は、基本的にある制約条件下でゲームを作ることである。制約条件はデザイン対象のゲームによって異なる。以下のような制約がある。
技術的制約
製造上の制約
想定される対象者に関する制約
倫理的制約
政治的制約
他の設計分野との関係[編集]
ゲームデザインの種類によっては様々なデザインを統合的に扱う。コンピュータゲームの場合、以下のような要素を必要とする。
ゲームの機構
視覚アート
ゲームプログラミング
製造プロセス
音響
物語
これらが全てデザインの要素となっており、そのためにコンピュータゲームのゲームデザインの明確かつ簡潔な定義が困難になっている。コンピュータゲーム開発の複雑さは、これらの要素が複雑に絡み合っているために生じる。ある面での決断が別の面で制約となる。例えば、アート的クオリティは技術制約との兼ね合いになるし、デザインとしては全体の調和がとれていても、実際に製造するとなったら非現実的ということもある。
このような状況は、程度の差はあるものの、他のゲームデザインにも存在する。例えば、ボードゲームの場合、デザイナーはゲームをより楽しいものにしようとする一方で、大量生産して利益が出るようにもしなければならない。
デザイン手法[編集]
ゲームデザインは文書化されて開発に使われることもあるが、他にもデザイン手法は存在する。ゲームはプロトタイピングの繰り返しで開発されることが多く、デザインを文書化するよりもこちらの方が斬新なデザインが生まれやすい。特にその傾向は初期のコンピュータゲームで顕著で、当時はデザイナーがプログラマを兼任し、技術的制約が大きいため、ゲームデザインと並行して巧妙なプログラミング技法を編み出すことがあった。
反復型デザインは(英語では gameplay と呼ばれる)ゲームの中核となる機構の設計に適しており、予測できない相乗効果を生む。一方、物語、設定、論理の流れ、マップやレベルの設計といった要素は文書でなされる傾向があるが、開発中に発生する予測不能の問題の影響を受けて変更を余儀なくされることもある。