概要
富士山の麓の街で暮らしていたごく普通の高校生。
吸血鬼と化した狂人によって親友を殺害された事件を切っ掛けに吸血鬼へと覚醒した。
ドミノによって暗躍する吸血鬼の存在とその目的を告げられ、一人でも多くの人間の命を救うために、ドミノと共に血で血を洗う戦いに身を投じていく。
人物
真面目で責任感が強い。内向的で心優しい性格の持ち主。
普段から人や物のことをよく見ており、些細な物事にもよく気づく優れた観察眼の持つ。
自宅は教会を経営しているが、父親は出張などで家を空けていることが多い。たまに夜の間に家の前に犬や猫が捨てられており、普段は自宅の庭で飼い主の居ないペット達の世話をしながら暮らしている。
一見すると素直で大人しい青年だが、その内面には自分の信念を決して曲げない強い意思を秘めており、やるべきことは人目を憚らず実行に移す行動力もある。
戦いにおいては「他人の命を守るためだけに戦う」ことを決意しており、自身の身の回りで巻き起こる理不尽な出来事から目を反らすことなく、吸血鬼達と殺し合うことにも自分なりに折り合いを付けている。自分の行動が善や悪で割り切ることのできない「キレイ事」であると自覚しながらも、必要とあらばどんな相手に対しても果敢に立ち向かう強い闘争心を見せる。
幼少期に命に係わる手術をしたことが現在の彼の精神性を形成する大きな要因となっており、「心の底から死にたくない」と感じた経験から、他人の命を何よりも尊重する優しさに芽生えたという。そのため、他者の命を蔑ろにする相手には強い怒りを示し、あるいは例え相手が残忍な殺人鬼であってもまずは対話によって相手を理解しようとする。
幼馴染であるシスカは善について、「灰色の世界の中で、真っ白い瞬間を探し続けている。」と語っており、その在り方はドミノの世界観とは対照的である。
基本的には殺し合いの場にそぐわない善良な人間であり、そんな彼の性質を知る周囲の人々から悪印象を持たれることはほとんど無い。しかしながら、その心の底にはどこか得体の知れない異常性を秘めていることが、作中では時折指摘されている。
高い観察眼から物事を多面的に捉える傾向があり、彼の眼は自身の感情や周囲の状況に一切左右されず、些細な事も見逃さず、自分の思考を動かし続ける。これは「自分の見間違いのせいで人を死なせてしまった」という幼少期の彼のトラウマに起因しており、一見すると人間離れした性質だが、「どんな相手に対しても理解を見出そうとする」という点は、ある意味では彼の最も人間らしい部分でもある。
そして、いついかなるときでも揺らがないその観察眼の背後では、全てを破壊し尽くそうとする常人離れした強靭な「闘争心」が顔を覗かせる。ユーベン曰く、その闘争心は「人間のそれとは別種」と言えるほどの激しい感情であり、作中では正気を失った状態でさえもドミノに立ち向かい、実力的には彼に勝るはずの京児や芭籐といった殺人者達が、善の存在に本能的な恐怖を感じ取るなど、その異常性の片鱗を垣間見せている。
能力
並外れた怪力とタフネスを兼ね備える。
再生能力に関してはドミノを驚かせるほどであり、例え手足を失うほどの負傷であっても瞬く間に元通りにしてしまう。
また、固有能力として自身が命を奪った吸血鬼の姿や能力を模倣する能力を持ち、状況に応じて変身形態を使い分ける臨機応変な戦い方を得意とする。
無尽蔵とも言えるスタミナに加え、鋭い洞察力、そして決して折れない闘争心が最大の武器であり、持ち前の観察眼によって戦闘中に相手を冷静に分析し、並み居る強敵達と渡り合っていく。
容姿
中肉中背で短髪の、まだあどけなさの残る顔立ちの青年。
骨太でがっしりした体格をしている。
服のセンスが絶望的に悪く、「Dog♡Nyan」や「Cat☆Wan」など、犬と猫を掛け合わせたような謎のマスコットがプリントされたシャツを好んで着ている。
ちなみにこのTシャツは、マンガワンSHOPにてグッズ販売されており、実際に購入することができる。
変身すると髪が全体的に逆立ち、ボロボロのマントを羽織った怪物のような姿となる。変身した姿でも眼だけが人間のときから変化しないのが特徴。
このマントは2~4枚の層状に分かれており、首元にはスカーフのような意匠があるほか、全身がハニカム構造の鱗のような模様に覆われている。