ロビーはみずからの頭を落としてしまった。この泣き虫の男の子は斧を手に取り上げ、彼の得意とすることを繰り返すほかない。
概要
泣き虫とは、スマホゲームIdentityVに登場するキャラクターである。
本名「ロビー・ホワイト(Robbie White)」。「ロビー」の方が呼びやすいため、愛称のようにこちらで呼ばれることも多い。
容姿
袋のようなものを被り、一見カカシのような見た目をしている少年。
頭部分には口のような裂け目と、それを縫い付けるように紐が通されている。
首にはハングマンズノット(首吊り結び)の紐を括り付けており、首の後ろと手首からは木の枝が伸びている。
その他、紺と白のストライプシャツに紺のオーバーオールを着用。
片足だけ濃紺と白のストライプの靴下を履いていて、肌の色は血の気の感じられない蒼白。
服装の傷みも相まって子供のゾンビのよう。
武器として元は薪割り用に使っていたと思われる、血塗れの片刃斧を使用する。
板の破壊もこの斧の一振りで行う(破壊速度は他のハンターと同じ)。
背丈は他のハンターと比べてかなり小さく、サバイバーとほぼ同等程度しかない。
衣装(スキン)
- 初期衣装
初期衣装。すべてが自然に見える。
特徴などは上記に同じ。
- 錬金
国王は国に富をもたらす王子を願い、それを手にした。
赤ちゃん人形の頭部を被り、王子様のような衣装に身を包んでいる。
武器は王笏のような意匠の両刃斧。
性能
同ゲーム初の子供のハンターであり、低い背丈のため視点が低い(サバイバーと同等)。
条件付きのスキルが多く、それらの管理が肝要となる。
通常攻撃を当てた後の硬直モーションは斧に乗って周囲を見回すというものだが、視点が高くなったりはしない。
外在特質(パッシブ能力)
- 腐敗の領域
マップ上に安息末の苗が出現するようになる。安息松の苗周辺は「腐敗の領域」状態となり、2体の怨霊が円を描くように浮遊するようになる。
泣き虫は、「腐敗の領域」の中であれば怨霊を高速で引き寄せる事が可能。引き寄せた怨霊がサバイバーに当たると、怨霊はサバイバーに攻撃1回分のダメージを与えて消滅する。
サバイバーに命中しなかった怨霊は泣き虫に吸収され、短時間移動速度が上昇する。
いずれの場合も消滅した怨霊は、20秒後に再び出現する。
- 無限の命
数本の安息松の苗を生やした状態で試合が開始される。安息松が時間経過で成熟する、もしくはサバイバーが安息松を破壊した場合、泣き虫は対象の安息松から枝を拾うことができる。
拾った枝を使うことで、新たな安息松を生やすことができる。
安息松の苗は最大6本まで同時に存在可能。
サバイバーが安息松を破壊した場合、破壊したサバイバーの居場所が通知される。
形態変化/固有スキル(アクティブ能力)
- 再生
開幕から使用可能、ただし1本以上の安息松の枝が必要。
安息松の枝を使用し、新たな安息松を植えることができる。
フィールド上に6本の安息松が存在している状態で新たな安息松を植えると、最も古い安息松が消滅する。
- 怨霊消滅
開幕から使用可能。腐敗の領域内にいるとき、怨霊を引き寄せることができる。この時、怨霊は壁などの障害物を貫通する。
引き寄せた怨霊がサバイバーに当たると、怨霊は対象サバイバーに攻撃1回分のダメージを与えて消滅する。
サバイバーに命中しなかった怨霊は泣き虫に吸収され、短時間移動速度が上昇する。
いずれの場合も消滅した怨霊は20秒後に再び出現する。
スキル自体のクールタイムは15秒。
- 安息の道
存在感ゲージが1000溜まることで解放。
1直線上に、安息の道エリアを生成できる。
安息の道エリア内では、泣き虫の移動速度/行動速度が大幅に上昇するようになる。
再使用までに25秒と長めのクールタイムがかかる。
見た目は木の根でできた道。
- 斬怨
存在感ゲージが2500(最大)まで溜まることで解放。
スキル「怨霊消滅」の強化版で、「怨霊消滅」を上書きする形で使用可能となる。
引き寄せた怨霊が命中せず吸収される時、自動で正面方向に怨霊を投げ飛ばすようになる。
吸収した時の加速効果も据え置きであり、なおかつ投げ飛ばした怨霊も障害物を貫通する性質を保持する。
クールタイムは強化前から変わらず15秒。
長所
怨霊による障害物を無視した中距離攻撃や、それらを外したとしても短時間の加速や安息の道による高速接近など、総じて高いチェイス性能が魅力。特に障害物を無視できる怨霊攻撃は弾速の速さもあってサバイバー側からの対処が非常に難しいため、モーション中の硬直に狙って放つことができれば痛打を与えることができるだろう。
怨霊攻撃での硬直は短めのため、当てた後に間髪入れず連続攻撃することもでき、上手くハマった場合大幅にチェイス時間を短縮することができる。
またサバイバーと同等程度の背丈しかないことから、低めの壁などでも姿が隠れる場合があり、サバイバーからの感知が遅れることがあるので、ちょっとした不意打ちができる可能性がある。
短所
怨霊は特に安息松の配置に左右されるため、安息松が破壊されるなどして生えていないエリアができてしまった場合、怨霊による攻撃ができなくなってしまう点や、新たに生やすためには枝を回収する必要があるため、回収に時間を割く必要があることなど、効率的に管理する能力が求められ、
そして安息の道の的確な配置や怨霊を当てるためのエイミング能力も求められるなど、良くも悪くもプレイヤースキルに強く依存している。
通常攻撃も他のハンターと比べると判定範囲がやや狭めであると考えられ、能力の補助なしでの追撃にはやや難がある。
また長所にも挙げた背丈の低さは同時に視点が低いということでもあり、他のハンターと比べて索敵に若干難を抱えるという弱点にもなっている。
一応サバイバーから木を破壊されることで通知が発生するため位置を知ることはできるが、自分に有利なエリアを失っているということでもあるため、深追いには注意したい。
背景推理
(※背景推理未実装)
「ロビー・ホワイト」は一夜にして、広々とした大きな家、快適なベッド、美味しい食べ物、優しい両親を無くした。代わりに彼を待っていたのは、ホワイトサンド・ストリート精神病院の冷たい監視者の下での終わりのない労働だった。だが、姉のドロレスの助けを借り、段々と斧の重さにも慣れていき、そのうち薪割りは彼の趣味になった。
間もなくして、教会が孤児院を引き継ぐことになり、子供達はもう辛い労働をする必要は無くなった。ところが、ロビーにとっては少し不満だった。姉はもう街に出て物乞いをする必要はなくなったし、シスター達はみんなに暖かいスープを提供してくれる。結果的には、彼と彼の姉の生活は良くなりつつあった。それに比べたらロビーの小さな趣味なんて――
これが「泣き虫」ロビー・ホワイトの、最期の思い出。
気づけば彼はネズの木の下で目を覚ましていた。しかし、そこには彼の姉も孤児院も存在していなかった。
誰がこの哀れで不運な男の子を責める事ができるだろうか?いや、できるはずもない。
なぜなら、彼は自分の首すらも失ってしまったのだから――
余談
「薪割りが趣味だった」「薪割りの必要がなくなって不満だった」という描写から、
現在の彼は半ば趣味感覚でハンター業を楽しんでいる可能性がある。恐ろしい子……!