死人に口なし
しにんにくちなし
死者は語れない。だが、誤用が広まっている。
死んでしまった者(死人・死者)は証言も意思表示もできないということ。
本来は「死んでしまった者は反論したり抗議したりすることは出来ないのだから、死者に罪を着せたり責任を負わせたりするべきではない」という意味まで含んだ一種のことわざなのだが、一般にはそういう使われ方はしない。
(むしろ、「死んでしまえば証言できないから、殺すのが最大の口封じだ」「死んでしまえば声や音を出したり、楽器を鳴らしたりできないから、殺すのが最大の防音だ」みたいな意味で使われる事が多い。)
ただ、あくまでも言葉で語らないだけであり、死体の状態などの情報は立派な証拠になり得る。
また、創作の世界においては成り立たない場合も多い。
余談だが、死者への冒涜で侮辱罪が成立するのは相手が嘘の情報を元に貶めようとしてきた場合のみであり、相手が真実を言っている以上は何の問題もない。