魔術師(とあるシリーズ)
まじゅつ
概要
とあるシリーズの魔術サイドを構成する、主に魔術結社や独力によって異能の力を得た人間を指す。
魔術とは異世界の法則を無理矢理現実世界に適用して様々な超自然現象を引き起こす技術。
その様式は千差万別であり、突き詰めれば何でもありの異能力だが、基本的には上記の定義を満たす行為全般を指す。
元々は原石や何らかの宗教的奇跡に対する羨望から開発されたものらしく、
「真の奇跡に人の手で追いつこうとすること」「神話の内容を切り取り、分割し、時には拡大解釈まで行い自分のものにしようとする行為」
「才能の無い人間がそれでも才能ある人間と対等になる為の技術」
とも表現される。
正規の手順を踏めば素人でも使えるがこの世のものではない『異世界』の知識であるため、
通常、人間にとっては『毒』であり使用する度に精神を蝕まれる可能性がある
故に魔術師は単に魔術を使えるだけでは不十分で、自力で改良・研究・開発までできて一人前となる。
多くの場合において魔術師は過去に何らかの挫折や苦悩などの経験を抱えており、
「まっとうな手段では叶わない願い」を持つが故に、魔術という異常な手段に頼る。
その成り立ち故に、魔術師の行動原理にはまず「個人的な願い」がある
霊装
魔術を補助する専用の道具
ベースとなる逸話再現をする際に使用する儀礼用のレプリカ。
形と役割さえ整っていれば本物から0.00000数以下でも力を得られる
本物から力を得る方式を偶像の理論という
魔法名
戦闘時に魔術を行使するために名乗る名前。また、自身の真名を伏せる目的もある
己の信念をラテン語で表し、重複防止の為000~999までの数字を付ける。
これを宣言する事は自分の覚悟を見せ付ける事と同義であり、
名乗られた者は本気で相手をしないと相手に対し失礼であるという。
使用方法
手順としては、まず自分の生命力で『魔力』を精製する所から始める
生命力、具体的には呼吸法、食事制限、瞑想、準備運動...つまり血液の流れや内蔵の活動リズムなど、自身の体内を望むまま制御することで生み出す。
体内器官という自分の意思で操れないものを無理にいじると、普段手に入らないエネルギーを精製できるが当然無理に体内をいじるのには危険が伴い、適切な知識なく手を出すとしっぺ返しを食らうリスクがある
魔力が得られたら、自分の血管や神経、霊装に魔力を通し、身振り手振り・呪文の詠唱・文字の筆記・道具の使用などで記号を示すことで魔術は発動する。
地脈・龍脈のような惑星を廻るエネルギーや、天使の力(テレズマ)のような別位相のエネルギーを魔術に使用する際でも、魔力を使ってこれらのエネルギーを「呼び込む」という手順がある
生命力≒魔力である為、不老不死の存在である吸血鬼などは文字通り無限の魔力を精製できることになるため、存在は懐疑的に扱われている。
魔術を極める事で例外なく世界を歪めることすら可能であり、その到達点が魔神である
リスク
魔術は等価交換の原則を騙し、一の出費で十の成果を得るのだが、幾重にも重なった位相に干渉しており、
位相同士の接触・軋轢を誘発してしまう。
こうした軋轢から生じたのを「火花」といい、人々の運命そのもの
人の出会いや別れ、そして人の生死からコイントスの表裏さえもが、薄く広がった「火花」と重なる位相の影響を受けている。
どのような魔術にもこのリスクは付き纏うが、特にヘルメス学、近代西洋魔術等といった多数の神話伝承を統合した魔術は
多数の位相に干渉するため、「火花」の量やもたらされる影響が大きい。
ある意味、魔術師達は悲劇を覆す為に魔術に手を出し火花を誘発、その影響でより多くの人々の運命を狂わせる悪循環をしている