旺文社国語辞典とは?
サービス精神旺盛な、王道の一冊。語釈は簡潔かつストレート。一般語や古語のみならず、地名・人名などの固有名詞や、和歌や俳句なども含めた、幅広い分野の語を収録。単漢字の項目では、常用漢字と人名漢字がすべて掲載されている。常用漢字には筆順・小中高の音訓割り振りも示されている。ただし、常用漢字の索引が無いのが玉にきず。人名漢字は部首で検索することになる。国語辞典の中では、この辞典がいちばん改訂の回数が多い。
最新版は2013年発行であるが、改訂後に追加された人名用漢字の「巫(フ・みこ・かんなぎ)」や「渾(コン・すべて)」、さらに新規項目として「山の日」「ジョージア〔「グルジア」の新国名〕」が重版でこっそりと追加された。「選挙権」が2016年6月から満18歳以上になることについても、重版で反映された。ちなみに重版(2015年)では、「作る」の解説で「創る」と表記することについても追記された。これらの修正によって、別の既存項目の解説の一部が削られたが、大した違いはない。
2019年版の重版から本文の書体が変わり、視認性が向上した。見出し表記や付録の本文はUD 黎ミン。本文の語釈は集英社国語辞典と同じ。慣用句などの見出しはヒラギノ角ゴ(iPhoneのフォントと同じ)。[類語][教(漢字学年)]などはモリサワUD新ゴ。
旺文社国語辞典の特徴
- 国語辞典では唯一、複数の意味を持つ重要語には「中心義」が掲げてあり、その語の中核となるイメージを簡単につかむことができる。
- 「類語」「使い分け」「ちがい」「敬語」欄などが掲げてあり、語の微妙なニュアンスや周辺知識も学べるようになっている。
- さらに、「語源」や、言葉の意味の変化が分かる「変遷」欄も掲げてある。
- 巻末には「手紙の書き方」「英語略語集」「季語集」「世界文化史年表」など、多くの付録が掲載されてある。
書籍情報〔第十一版〕
項目数
83,500語〔第十版より+1,500語〕
- 重版(2016年)では、新規項目がいくつか、こっそりと追加されている。
編者
山口明穂・和田利政・池田和臣
発行日
- 1960年 初版
- 1962年 新増補版
- 1965年 中型版
- 1970年 改訂新版
- 1973年 新訂版
- 1980年 新版
- 1986年 改訂新版
- 1992年 第八版
- 1998年 第九版
- 2005年 第十版
ページ・価格〔税抜き〕
1,696ページ
B6判(普通版) | 3,000円 |
B6小型判(小型版) | 2,800円 |