「オレが誰の役に立つかは、オレ自身が決める」
「オレは英雄になりたい」
プロフィール
気が強く、物怖じしない性格。若いながらも強い魔力を持っている。ブランシェット家の小間使いで、ヒースクリフは幼馴染。身長が低いことを少し気にしている。
(ゲーム内プロフィールより引用)
性別 | 男性 |
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誕生日 | 4月14日(孤児なので本人も自分の誕生日を知らなかったが、魔法舎に来てからファウストに星を読んで調べてもらった)) |
国 | 東の国 |
身長 | 168cm |
魔道具 | 大鎌 |
紋章 | 右肩 |
マナエリア | 夜の森 |
アミュレット | 木の枝 |
特技 | 狩り、罠作り、魔物退治、自給自足、シャーウッドの森の案内 |
好きなもの | パイ(特にヒースの母親が焼いたレモンパイ) |
苦手なもの | 待つこと、我慢、お説教 |
CV | 岡本信彦 |
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概要
主人公によって新たに召喚(補充)された東の国の魔法使い。同じ東の国の魔法使いのヒースクリフとは幼馴染だが、主従関係を自称している。ぶっきらぼうな物言いが目立つが、褒められることが好きという可愛らしい一面もある。
賢者の魔法使いとなる前は、ブランシェット家の小間使い兼、東の国に存在するシャーウッドの森の森番(案内人)をしていた。シャーウッドの森とは、シノが仕えるブランシェット家の領内にある深い森のこと。ただでさえ広大、かつ狼や熊などの猛獣が現れることがあり、森の奥にはお尋ね者や伏兵が潜んでいることがあるため、領主は森番に管理を任せている。案内人無しで通り抜けるのは困難で「シャーウッドの森ではぐれて再会することが出来た二人組は仲が深まる」という言い伝えが残るほど。ブランシェット城に使用人用の部屋を用意されていたらしいが、シャーウッドの森にある掘っ建て小屋で寝泊まりをしていた。後述の理由もあってか「雨風さえ凌げれば住居にこだわりはない」とのこと。また、本人曰く「手を繋がなくてもオレの案内は完璧」「シャーウッドの森はオレの庭」らしい。
魔法舎に来てからは、東の国の魔法使い、ファウストの弟子になっている。師匠のファウスト曰く「基礎の魔力が強く、瞬発力が高い。また、新しい魔法を作ったり、応用するのも上手い」「だが、忍耐力や正確さ、繊細さが足りない」とのこと。魔法舎の若い魔法使いの中ではアーサーに次いで優秀で、若い戦力として期待されている。
後述の経歴からヒースクリフとの縁が深いが、それ以外だと歳の近いアーサーやクロエ、カイン、ネロと仲が良い。ブランシェット家に拾われる前は孤児、拾われた後もずっとシャーウッドの森で森番をしていたはずだが、「西の国の魔法使いは浮かれている」「南の国の魔法使いはどこにいっても足を引っ張る」など、魔法舎に来る以前から他国の魔法使いと交流があったような素振りも見せている。「南の魔法使いは弱い」という印象を払拭したい血気盛んな南の魔法使い、ミチルとは衝突することもある。
経歴
以下、メインストーリーやキャラクターエピソードのネタバレ注意
今はブランシェット家の小間使いをしているが、生まれは貴族ではなく孤児。魔法が使える分食うには困らなかったものの、物心ついたときからたった一人、孤独の中で生きてきた。本人は「『忌み嫌われる』という言葉の意味を知る前に、忌み嫌われることになれた」「どこにいてもここは自分の場所じゃないと承知していれば、この心は傷つかないと学んだ」と話しており、悪夢を見るほどのトラウマにはなっていないものの、この経験が彼の人格形成に深く関わっている。
その後色々とあり、運よく東の国の貴族・ブランシェット家に雇われることになる。シノ曰く「ブランシェット家は天国だった。家族全員仲が良くて、理想の家族だった」とのこと。現に、警戒心の強いネロとファウストもブランシェット家は良い家族だと評している。ちなみに、この時点で直接話したことはなくとも、間接的に家族の役に立てることが嬉しかったらしい。このことからもシノの高い忠誠心がうかがえる。
それから暫くして、シノが魔法使いであることを知ったヒースクリフの母親が、幼い二人を引き合わせたのだという。
「シノ、魔法使いなんですって?ヒースクリフもそうなの。だから、これからヒースと仲良くしてあげてね」
今までのシノにとって、魔法はただ生きる手段でしかなかった。また、魔法使いへの弾圧が強い東の国では、魔法使いであることは何の意味も持たなかった。魔法が使えるからといって、シノを保護して里親になってくれるような人間はいなかった。
だが「魔法使いだから奥様が話しかけてくれた。ヒース坊ちゃんとも友達になれた」「オレはこの家族のために、何でもしようと思った」と、このことがきっかけで、シノは自分が魔法使いであることを誇りに思うようになる。何者でもない自分の、たった一つの誇りが「魔法使いであること」になったのだ。
ヒースクリフとの関係
しかし、この誇りこそが、成長したヒースクリフとシノの不和の原因の一つとなってしまう。前述のように、東の国では魔法使いであることがよく思われていない。家族思いのヒースクリフは「俺が魔法使いだから、大切な家族や使用人の皆に迷惑がかかる」と思っており、魔法使いであることを誇りに思うシノとは考え方が正反対なのだ。
本作では、魔法使いは約一万人に一人の割合で突然生まれ、遺伝は差ほど関係ないとされる。(ただし、大魔女チレッタとその子供、ルチルとミチルが兄弟揃って魔法使いの素質を持つケースも存在する)つまり、本人の望む/望まないに関わらず、人間は人間として、魔法使いは魔法使いとして生を終えるのだ。魔法使いをやめる方法はただ一つ、誰かと約束をして、それを破ることだけ。魔法使いは、約束を破ると強制的に魔力を失う。そのため、魔法使いは簡単に約束を結ばない。逆に言えば、どんなに些細な約束でも破れば魔力を失うのだ。もし、本気で魔法使いをやめたいのならば適当な人間と約束を結び、それを破ればいい。しかし、ヒースクリフには、どうしても出来ない事情がある。
「俺たち、師匠に言われて、約束したんです。必ずお互いを守りますって」
そう、本編開始時点で既にヒースクリフとシノは「必ずお互いを守る」という命懸けの約束を結んでいるのだ。この約束は師匠に結ばされたものだが、師匠が弟子を案じての約束ではない。弟子たちが師匠の魔力が低いことに気づいて反抗した時、一人倒してしまえば彼を守れなかった他の弟子たちも一斉に魔力を失う。そして師匠は安全に逃げ切り、また別の場所で弟子を集める......という、魔力の低い魔法使いが弟子どうしに結ばせる、よくある詐欺の手口だったのだ。(この師匠は弟子の二人よりも魔力が低く、本編開始前に石になっているが、もちろん約束の効果は継続している)
約束は一度に一つだけ、という制限はない。ヒースクリフは今からでも誰かと適当な約束をして、破ることが出来る。だが、その度に魔法使いであることを誇りに思う親友の顔がちらついてどうしても出来ないのだ。
ヒースクリフは名門貴族の嫡子だが、謙虚で控えめな性格で、自分を卑下する発言も多い。本人に悪気はなく、単純に自分に自信が無いことが原因だが、シノからすると、ヒースクリフが自分を卑下する度に、自分まで悪く言われているように聞こえるのだ。
「お前はオレの自慢の主人なのに、おまえが自分を恥ずかしがってちゃ、オレが馬鹿みたいだろ」
「あいつが下を向く度に、オレはオレを隠されているような気になる。オレが恥ずかしいって言われてる気になる」
「だから、賢者。オレは英雄になりたい。すごい魔法使いになって、大きな城が欲しい。皆が一目で憧れるようなやつを。それを手にして、ヒースの友達だと名乗ってやる。そしたら、あいつも恥ずかしくないだろ?」
「お前が顔を上げて歩く道を作るために、どんなものでも壊してやる。どんなものでも、奪って与えてやる。ヒースクリフ・ブランシェット。あなたには、それだけの器がある。だから、オレが与えるものを拒むな」
シノは何者かになりたいと望んでいる。そして、それは「英雄になり、誰にも文句を言わせない魔法使いになること」なのだ。ヒースクリフはシノと友達でいることを望んでいる。シノもそのことは十分わかっているが、身分の差がそれを許さない。シノは、自分が英雄になれば、誰も「魔法使いのヒースクリフ」に文句を言わなくなり、二人で堂々と笑い合える日が来ると信じている。シノも心の奥底で「ブランシェット家の家族になりたい」「ヒースクリフとずっと一緒にいたい」と思っているが、それでは叶わない夢があるから、主従関係と名乗っているのだ。
魔法使いであることを誇りに思うシノと、魔法使いを、嫌いな自分をやめたいと思っているヒースクリフ。二人の心が通じ合う時は来るのだろうか。
名言
「気の利いた台詞だ」
メインストーリーより。英雄になりたいというシノに、賢者が「(今のままでも)シノはヒースの自慢の友達だと思いますよ」と返した時の台詞。この時の一枚絵は「自慢の友達」というタイトルでSSRカードにもなっている。
「何も怖くない。誰かの心の中に、自分の居場所があるなら」
シャーウッドの森にて。シノが石になる=死ぬことを恐れていない理由。シノは例え自分がどこで石になっても、自分が帰る場所は一つだけだと言う。そこがどこなのかは、是非自身の目でお確かめいただきたい。
「オレが誰の役に立つかは、オレ自身で決める」
メインストーリーより。「魔法使いとして人々に尽くすべき」とリケに言われた時の返答。