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日産・エスカルゴの編集履歴

2011-09-24 02:15:32 バージョン

日産・エスカルゴ

えすかるご

日産自動車が1989年から1990年までの2年間のみ販売したフルゴネットタイプのライトバンである。 日産商用車を数多く手がける日産車体が生産を担当した。

概要


VN10型パルサーバンのプラットフォームをベースとしたパイクカー(とんがったクルマ = デザインが特徴的な車種系列)。このプラットフォームは当時の商用車、例えば同じ日産でもVB11型ADバンがリヤサスペンションに手堅くリーフ・リジット式を採用していたのとは対照的に、リアに横置きトーションバー・スプリングを使ったフルトレーリングアーム式独立懸架を採用しており、リーフ・リジット式では実現できない荷室の超低床化とリヤオーバーハング部の短縮を実現していた(このパルサーバンのプラットフォームは他にミニバンのはしりである初代プレーリーにも使われた)。

一連のパイクカーの中で、唯一の商用貨物車である。Be-1やフィガロの場合とは異なり、パオ同様台数限定の抽選販売とはせず、期間内に予約された分についてはもれなく販売された。

車名はフランス語で「カタツムリ」を表す「Escargot(エスカルゴ)」と、「貨物」 = 「Cargo(カーゴ)」をスペイン語読みとした「カルゴ」を掛けたもの。丸く背の高いシルエットや、大きく飛び出したヘッドランプなど、スタイリングもカタツムリがモチーフとなっている。「カタツムリ」と「S」の字を組み合わせたロゴマークが採用され、カタログなどのほか、実車のホイールキャップにも入れられた。

自動車らしさ(機械臭)を抑えるため、フロントエンドには目立つグリルは無く、パンチングメタル風の処理となっており、ヘッドランプも法規内で可能な限り内側に寄せられている。独特のボンネットは特殊な形状のため、プレス機による量産ができず、職人が手叩きで仕上げていた。運転席のウインドウ面積が非常に広く、フロントドアガラスは全開時の引き残しを無くすため、2分割となっている。日産車としては、1950年代の「4W61型パトロール」や「ダットサン」各車以来、久々のセンターメーター採用車でもある。また、ATのセレクターは、当時では珍しいインパネシフトとなった。

車体のバリエーションは、荷室側面の楕円形リアクオーターウィンドウの有無、および、屋根が開放できるキャンバストップ、またはノーマルルーフとの組み合わせで、計4タイプが用意された。リアクオーターウィンドウなし・ノーマルルーフのパネルバン型が廉価モデルで、リアクオーターウィンドウおよびキャンバストップを共に装備するモデルが最上位グレードとされた。

車高が高く車体側面も広いため、パネルバン型は側面に会社や店舗のロゴなどを大きく記すことができた。しかも、カタツムリのような外観は良く目立ち、人目を引く宣伝効果があった。

1989年1月から1990年12月まで2年間の受注生産で約1万600台が販売された。販社オリジナルとして、ブルーの専用車体色と、ロープや楕円窓の周りに船の舵輪のイラストをあしらった、横浜バージョンも登場した。

2000年まで横浜スタジアムで使用されていたリリーフカーは、エスカルゴの改造車であった。


スペック


型式 - R-G20

最低地上高 - 165mm

最小回転半径 - 4.7m

車体色 - ホワイト・グレー・ベージュ・オリーブ

ブレーキ形式 - 前:ディスク/後:リーディングトレーリング

タイヤサイズ - 155R13-6PRLT

使用燃料 - レギュラー

燃料タンク容量 - 40L

最大積載量 - 300kg

新車時価格 - 1,220,000円


車名の由来


車体形状から、フランス語のescargot(カタツムリ)と、英語で積荷を意味するCargoを掛けたものである。

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