LBCS
えるびーしーえす
正式名称Little Battler Counter System(リトルバトラーカウンターシステム)
概要
ミゼルカウンターとしてLBX開発者山野淳一郎がタイニーオービット社による依頼の元、開発・設計が早急にすすめられた装着型パワードスーツシステム。
開発速度を早めるために既存のLBXの延長線上の技術がふんだんに使われ、現用兵器では太刀打ちできないミゼルの残滓こと「ミゼレム」を一撃で粉砕するほどである。
肌の露出部分が多いが、「強化ダンボール」の技術を応用した「スキンフィールド」が装着者全体を覆っており、衝撃の大部分を吸収・拡散する。
性能は設計の元となったLBXに準じるが、「装着者の能力・精神状態」によって大きく異なり、LBCS開発におけるシンクロテストで「装着者は感性的に多感で、直情的、奔放的であることが望ましい」という調査結果が出ている。
精査の結果「思春期の少女で、身体的にもある程度の成熟が為されている者」すなわち「女子高校生」に適正者のボリュームゾーンがあると定義づけられた。
開発当初は道義的な観点で積極的に行われてこなかった装着者候補選抜だったが、ミゼレム出現に際し、政府主導で全国の学園施設で緊急の適性検査が義務付けられた。
簡単なパッチテストとDNAパターン取得の簡易検査後、適性が認められれば脳波計測で最適なLBCSタイプが割り出され、性格診断の結果合格ならば、実際に装着したうえでシンクロテストを行い、問題なければ装着者とLBCSのリンクを行ってパーソナライズされる。
だが、強力な兵器を使用するのが正規の軍人ではなく「思春期女子」という危うさから、審査は念入りに行われ、最終選考に残った者は初期で50人程しかいない。
それでも癖のある女子が非常に多いことからファンの間で「メンヘラ博覧会」とも呼ばれている。
基本的にLBCS適合者は本名ではなくコードネームで呼び合っているが、その理由にLBCSの近親者は優先的に国に保護されるため、避難民による嫌がらせの対象にされる可能性が非常に高いからである。
ミゼルの脅威から世界を救った「レジェンド」と呼ばれるLBXプレイヤー達も高い適合力を秘めており、ダンボール戦機シリーズの登場人物川村アミもLBCS適合者となっている。
ちなみにDNAレベルで装着者にパーソナライズされるので一度決まったLBCSを変えるのは容易ではなく、通常は行われない。
稼働のための主なエネルギーは電力で、通常は「エターナルサイクラー」が搭載されている。様々なメーカーが互いに技術供与しながら製造しており、世界各地に工場がある。
ダンボール戦機に登場した「Dキューブ」の技術も転用されており、非装着時は通常LBXの姿になり、手のひらサイズに縮小できるが、通常のLBXに比べればずっしりとした重さ(500~800g前後)になる。この収納状態ではCCM等用いての操縦も可能だが、あくまで開発者のこだわりとして付加された「動かないこともない」レベルのものであり、通常のようなLBXバトルは望むべくもない。必要時には脳波に反応して瞬時に拡大し、身体に自動装着される。
ハッキング対策としてデータ的な無線受信機能は搭載されておらず、モニタリングデータと識別暗号含んだGPS信号を出力するのみとなっている。電子的な簡易メンテナンスは装着状態で背面のポートに有線接続、もしくは収納状態でメンテナンスプレートの上に置いて作業を行う。
シンクロリミッターの調整など、複雑なメンテナンスを行うときは、装着状態で背面にあるアナログロックキーを操作してパージ(装着状態の形状を保ったまま装着者から装備を外すこと)を行い、内側にあるポートに有線接続をして行う。
基本的に国から特別な許可を受けた者の監督が必要なため、個人で所持、運用することは認められていないが、自らの意思でミゼレム側へ加担する者も存在する。
また、ミゼレム側にも、アンドロイドと疑似AIで代用したまがい物「疑似装甲娘」が存在し、人間が装着した本来のLBCSに比べ性能は数分の1であるものの、現用兵器に比べれば脅威となっている。