概要
タイタン族との大戦・ティタノマキア終結後に、この戦いで生まれた恐怖・欲望・憎しみなどといった災いが、神すら滅ぼしかねない程の強大な力であると悟ったゼウスは、ヘファエストスがオリュンポスの聖火の力を使って製作した箱にこれらの災いを封じる事で、自らの築き上げる世界を汚されまいとした。しかし、この箱が開けられた時に待ち受ける混乱を危惧したアテナによって、それらの災いに対抗できる最強の武器として「希望」の力も共に封印される事となった。それらを封じた箱は、パンドラの箱と呼ばれて、幾多の罠が仕掛けられた神殿に隠され、ヘファエストスの案によりタイタン族の王クロノスの背中に括り付けられて「死の砂漠」にて守られる事となった。
それから時が経ち、クレイトスに邪神アレスの討伐を命じた神々は、パンドラの箱の災いの力でアレスを滅ぼそうと目論んで(災いの力ならば、危険因子のクレイトスも最終的に共倒れにさせられると踏んでいた模様)、クレイトスに神殿を攻略させてパンドラの箱を手に入れさせる。しかし、実際は箱が開けられた際に、アレスを討つ力となったのは「希望」の方であり、皮肉な事に災いの方は全て神々に降りかかって彼らを蝕む事になってしまった。しかし、クレイトスの虐殺した妻子に対する罪悪感から、希望は完全には力を発揮せず、それ故にまだ希望は箱の中で無事だと勘違いしたゼウスは、ヘファエストスを拷問して本当はオリュンポスの聖火の中が一番安全である事を聞き出し、オリュンポスの聖火の中に箱を収めて、ヘファエストスが箱の鍵として生み出したパンドラをダイダロスに作らせたラビリンス内に幽閉した。
実は、上記のクロノスの背中の宮殿で守らせるというのは、ヘファエストスが実の娘として愛するパンドラを守る為に、ゼウスらについた嘘だったのである。本来はパンドラの箱はオリュンポスの聖火の中でパンドラを鍵として守る物であり、実際に第1作目では、オリュンポスの聖火で守られていなかった為に、パンドラ無しで箱を開けられた。
最終決戦にて、真実を知ったクレイトスと覚悟を決めたパンドラによって箱は再び開けられたのだが、既に希望はクレイトスに宿っていた為に空であった。しかし、ゼウスとの最終決戦の際に、パンドラの導きで遂にその力が覚醒し、クレイトスはゼウスを滅ぼし復讐を成し遂げたのである。