エンチャント
えんちゃんと
概要
エンチャント【enchant】。
『魔法にかける』『(魔法にかかったように)魅了する』という英語。
古典フランス語の『魅了する』を語源とする。
エンチャンター【enchanter】は『魔法使い』『妖術師』『魔法のように魅了する人』という意味になる。
ゲーム用語としては、武器や道具に属性や特殊スキルなど、特定の要素を追加する技能やシステムを指す場合が多い。
Minecraftもそのひとつである。
ここではMinecraftにおける、道具や武器に特殊効果を付与する要素及びシステムを説明していく。
仕組み
このシステムを用いるには『エンチャントテーブル』というアイテム(画像右下)の存在が前提であり、コレが無ければ自力でのエンチャントは出来ない。
そしてコレを作るには、本・ダイヤモンド×2・黒曜石×4が必要であり、更に黒曜石を取るにはシルクタッチが付いたツルハシかダイヤのツルハシが必須で、サバイバルであれば地下深くまで掘り進むしかなく、ハードルはなかなか高い。
エンチャント
各種装備アイテムや道具それぞれに付与出来るエンチャントが決まっており、付与するには経験値レベルが必要になる。
付与されるレベルは種類によるがⅠ~Ⅴで、比例して効果が増幅する。テーブルで付与出来るものは一部のエンチャントを付けられないものの、呪いのエンチャントが付くことは起こらない。
エンチャントが付与したモノには、本体に紫のエフェクトが表示される。それが呪いのエンチャントでもである。
1.7.10までは最大30レベル分もの大量の経験値を消費し、効果も完全に分からないランダム制(無論消費が多いほど高確率で高レベルの効果が付く)だった。
1.8からは消費が最大で3レベルと大きく減少し、左に消費する経験値レベルが、右に付与させるのに必要な経験値が表示され、エンチャントで確実に付与される効果も一つだけ見えるようになり、代わりに元は染料用途であったラピスラズリが新たに手数料として要求されるようになった。
また、本にエンチャントを付与すると、厳選すると同時に本以外に無駄に付与せずに済むようになる。
昨今では専ら経験値トラップの側に併設される。
また、稀に人型モンスターが装備している防具や武器などにランダムでエンチャントが付与されていることがある。
当初はエンチャントされたものから効果を取り出すことができなかったため、道具ならそのまま修理して使うか燃やす、防具は取っておくか、燃やして金塊・鉄塊にするしか方法がなかった。
Pillage and Village アップデート以降は砥石が追加され、呪い以外のエンチャントを除去することが可能になった。エンチャントを除去した分は経験値に還元されるようになる。
種類
※斧は基本的に道具扱い
Java版とそれ以外で名称が異なるものは、その表記を()内に記載。
武器関連(ほとんどが剣に付くもの)
ダメージ増加(鋭さ)
そのままダメージを増加させる。
アンデッド特効と虫特効とは競合するため、どれかしか付けられない。
シンプルな効果故に他の特効より需要が高い。基本的に剣のみだが本で斧に付与することも可能。これは下記の2つの特効も同じ。
アンデッド特効(聖なる力)
スケルトン、ゾンビ・ビッグマン系・ウィザーに対してのみ。
ダメージ増加及び虫特効とは競合するため、どれかしか付けられないが、その分特効効果は通常のダメージ増加よりも大きい。
ノックバック
攻撃を当てた時に対象を吹き飛ばす。
相手との距離を空けたり、マグマに突き落として楽に終わらせたり、クリーパー対策に用いられる。
虫特効(虫殺し)
クモやシルバーフィッシュ、エンダーマイト(紫の芋虫)に対してのみ。
ダメージ増加及びアンデッド特効とは競合するため、どれかしか付けられないが、アンデッド特効と同様、特効効果はダメージ増加よりも大きい。
火属性
攻撃した際に対象を発火させて追加継続ダメージを与える。
動物を焼いて倒すと、それぞれの焼き肉をドロップ。
燃えた対象に殴られると、こちらに引火する恐れがあるため、一概に良い効果とは限らないのが難点。
ドロップ増加(アイテムボーナス)
このエンチャントが付いた武器を持って敵を倒した際にアイテムドロップ数を増やしたり珍しいアイテムをドロップしやすくする。
範囲ダメージ増加(統合版は未実装)
1.11.2から追加。
1.9から追加された薙払い(突風)攻撃を強化する。
Cleaving(統合版は未実装)
斧に盾を無効化する効果を付与する。
珍しく剣には付与されないエンチャントである。
防具関連(ダメージ減少効果は他の効果と競合し、効果は加算する)
ダメージ軽減(防護)
あらゆる攻撃からのダメージを軽減させる。空腹や毒といった一定ダメージを受けるものは対象外。
飛び道具耐性(間接攻撃耐性)
飛んで来るもの全般に効果を発揮する。
爆発耐性
難易度やエンチャントレベルによってはゼロ距離での爆発でも生き残れるようになる。
火炎耐性(防火)
火属性による炎上ダメージを軽減する。
高レベルを一式付与すれば、短時間ならマグマを泳ぐことも可能で、渓谷での保険になる。
棘の鎧(とげ)
直接攻撃で殴られた際に殴った相手にダメージの一部を返す。
落下耐性(落下軽減)
高所からの落下ダメージを軽減する。ブーツのみ。
他のダメージ軽減と併用すれば、通常なら即死レベルの落下ダメージでも半分~ギリギリ残る。
TT建設など高所作業にはもってこいだが、流石に限界はある。
水中歩行
水中での地面移動スピードアップ。ブーツのみ。
最大レベルで地上の歩行とほぼ変わらなくなる。
氷渡り(氷上歩行、氷結歩行)
水面を凍らせて水上を歩行出来る。ブーツのみ。
ボート要らずにもなるが、普通のエンチャントでは出ず、宝箱や釣りなど限られた方法でしか手に入らない。
レベルによって凍結範囲が広がるが、自分の足元のブロックと同じ高さの水しか凍らせないため、高所からの飛び込みや水中からでは効果を発揮しない。
ソウルスピード(ソウル 速度)
ネザー内にあるソウルサンドやソウルソイル上での移動速度を上昇させる。ブーツのみ。
氷渡り同様、通常のエンチャントでは出現しない上に氷渡りと違って宝箱からも手に入らず、ピグリンとの物々交換や釣りぐらいでしか手に入らないため、かなり珍しいエンチャントである。
水中採掘(水中作業)
水中での採掘スピードが向上する。ヘルメットのみ。
粘土や砂、砂利の採掘に有用。
水中呼吸
水中での呼吸時間を延長する。ヘルメットのみ。
海底遺跡探索においては重宝する。
弓関連
射撃ダメージ増加(パワー)
弓による与ダメージを増加させる。武器のダメージ増加同様シンプルで且つ強力な効果なので、これ1つ付与させるだけでも弓の遠距離攻撃はかなり強化される。
フレイム(火炎)
素の状態で火矢となる。剣の火属性と違ってこちらは遠距離攻撃なので、引火されるリスクは低いという利点がある。外した矢は燃えていても回収時に引火しない。
無限
矢が一本でもあれば弓が壊れるまで無限に撃てる。
1.11.2以降は修繕と共存が不可になった。また、当たらなかった矢を回収してもインベントリには入らない。
パンチ(衝撃)
弓版ノックバック。効果は上記のノックバックと同じ。
クロスボウ関連
拡散
1本の弓で3本の矢を方向へと撃ち出すことが出来る。
回収できる矢は1本のみ。
貫通とは競合するため、どちらかしか付けられない。
複数本同時に撃ち出す都合上、必然的に耐久度が大きく落ちやすくなるので、耐久力や修繕を付けたいところ。
高速装填(クイックチャージ)
レベルに応じて装填時間が短縮される。
貫通
レベルに応じて複数のmobを貫通可能となる。
効果が付与された矢を回収できるようになるという利点も。
拡散とは競合するため、どちらかしか付けられない。
トライデント関連
忠誠(忠誠心)
投げたトライデントが命中後、手元へと戻ってくるようになる。
召雷と同時に付与することは出来るが、激流とは競合するため、どちらかしか付けられない。
召雷(チャネリング)
雷雨時、投げたトライデントの着弾地点上空にさえぎるブロックがなかった場合雷が落ちる。
ダメージ増加だけでなく、クリーパーを帯電クリーパーへ、村人を魔女へ、豚をゾンビピッグマンへと変化させる事も出来る。
忠誠と同時に付与することは出来るが、激流とは競合する。
激流
雨天時及び水中に立っているときのみ効果を発揮するエンチャントで、投擲と同時にトライデントと共に突進する。
忠誠および召雷と競合するため、これを付ける場合は他2つを諦めることになる。
水生特効(串刺し、突き刺し)
種類により効果が異なる。
JavaEditionではドラウンド以外の水生生物へのダメージ量を増加する。
統合版では水中にいるすべてのMobに加え、雨天時に雨を浴びているMobへのダメージ量が増加する。
手持ちと投擲どちらでも効果を発揮する。
道具関連
効率強化(効率)
採掘スピードを向上させる。
ダイヤ製のシャベルやツルハシで採掘すると驚異的なスピードで掘り進める。
その分耐久力を大幅に消費しやすいため、耐久力エンチャントとの併用が望ましい。
幸運
アイテムを直接ドロップする鉱石のドロップ数を増やしたり別のものをドロップしやすくする。鉄以上のツルハシに付与するのが望ましい。
シルクタッチ(技能)
そのまま採掘すると石炭をドロップする石炭鉱石、土になる草ブロック、丸石になる石ブロック、グロウストーンなどを形を変えずにそのまま取り出す。割れてなくなってしまうガラスまでも取り出すことができる。
ハサミに付与すればクモの巣をそのまま取り出す事も可能。
ただし、モンスタースポナーを回収することはできない。また、幸運とは競合するため、上手く使い分けられるようにしておきたい。
釣り竿
宝釣り(幸運の海)
骨やおわんなどのガラクタが釣れる確率を下げ、エンチャントされた本やエンチャントされた弓、釣竿など珍しいものが釣れる確率を上げる。
入れ食い
釣れるまでの時間を短縮し、効率化する。
全ての道具
耐久力
道具使用毎の耐久値の消費を確率で抑える。
レベルが高いと、かなり高い確率で耐久が消費されなくなるため、これだけでもかなり長持ちしやすくなる。
他のエンチャントとの相性が最も良く、特に下記の修繕とは同時に付与することも可能なため、両方付いた装備はよほどのことでない限り壊れなくなる。
修繕
1.9から追加された究極のエンチャント。
氷渡り同様、テーブルでの付与は不可。
mobを倒した時に出てくる経験値を取得した際、その経験値で装備中の道具及び防具の耐久値回復に当てられるようになる。
経験値トラップがあれば、このエンチャントが付いた道具をほぼ永久に使用可能。
複数の修繕が付いた道具ではバラけるため、一つか二つ装備して回復させる手もある。
その希少性故、エリトラやダイヤ製の剣に付けて大切にするプレイヤーが多い。
最近では司書村人が非常に極稀に取引で提示してくれる。
弓のみ無限と競合するようになったため、どちらを選ぶべきか悩まされることになりやすい。
呪い関連(防具)
拘束の呪い(束縛の呪い)
このエンチャントが付与された防具を付けると、防具が壊れるか死ぬ(ゲームオーバーでバラまかれる)まで外せなくなる。
現状は死ぬ以外で装備が外れないため、ハードコアで誤ってこのエンチャントの付いた装備を身に付けてしまうと、致命的なミスになり得るので注意。
消滅の呪い
拘束と同じく1.11で追加。
死んだ際に速攻でコレが付いたアイテムが消滅するというアイテム版のハードコア。こちらは防具以外にも付与されていることがあるので、ハードコア以外ではガッカリさせられやすい。逆にハードコアではプレイヤーが死ぬと事実上その世界でのプレイが不可能になるため、そこまで深刻ではない(余計なものではあるが)。
現在のところ、どちらの呪いも解除する方法がない。「運が悪かった」と割り振って諦めましょう。
必要な道具
金床
エンチャントを組み合わせることが可能。
同じレベル同士の同じ効果がある場合、二つ合わせて一つにし、一段階レベルが上がる。(耐久Ⅱ+耐久Ⅱ=耐久Ⅲ)このエンチャントのレベルアップは本同士でも適用される。現在のところレベルがⅤまであるエンチャントはテーブルでは直接付けられず、Ⅳ同士でレベルアップさせることでしか付かない。
競合して打ち消される効果もあるため、組み合わせる前にどれが残るか確認しておきたい。
エンチャント本
本にエンチャントをかけて効果を保存出来る。
これを金床で武器や他の本と合わせて効果を増加させる。
他にも当該の道具・防具に、テーブルでは本来付けられないエンチャント(ハサミにシルクタッチ、剣に耐久を付ける等)を金床で付けることもできる。
それでも付けられないエンチャントがある場合、クリエイティブモードで無理やり付けることも出来る。
打ち消し合うエンチャントを除いて複数のエンチャントが付いているものがあるが、道具の種類を問わずに付与されるため、道具へと付与する際に消えてしまう効果がある事も。
本棚
本来は家具としてのオブジェクトだが、高い効果のエンチャントを付与するには必須。
現段階で一般的なのは、エンチャントテーブルを中心にテーブルの周囲を一マス開けながら、同じ高さに本棚を15個配置する形。
技術次第ではレッドストーンとピストン等を組み合わせ、本棚をスイッチ一つでカッコ良く収納することも可能。