概要
ボルトフォアードアシストとはAR-15系列の銃の右側面の
チャージングハンドルの下にあるボタンのような部分の事。
通常、AR-15のチャージングハンドルはボルトを引くことはできても
押すことができないため、何らかの閉鎖不良が起きた場合、
強制的にボルトを閉鎖するために設けられた。
ARの設計者であるユージン・ストーナー氏はこの機構に反対しており、
「ボルトがちゃんと閉まらない状態は銃に異常がある為、ちゃんと整備をするべき。」
というような考え方であるが、
AR-15はボルトを完全閉鎖しなければ洗おうにも分解ができないため、
基本的には必要な機構として昨今のAR-15系の八割は付いている。
アメリカ空軍もこの機構に反対しており、意見としては
「チャージングハンドルを二回引けば良い。」というものだが
空軍で使うAR-15はもっぱら墜落した時の護身用の用途が強い為、
小ささやコンパクト性を重視する以上仕方がないといえる。
実際、空軍でのGAU-5A ASDWではフォアードアシストこそ採用されたものの、
リロード毎に叩く、という行為は教練していない模様。
競技用ARにはないモデルもあるが競技用であるため、
あまり戦闘に関係のない機構は排除しても問題にはならないためだと思われる。
現在の新兵訓練ではマガジンを挿入した後、チャージングハンドルを引く、
若しくはボルトリリースを押した後に毎回フォアードアシストを叩く、
という動作が基本となっている。
この動作はAKや89式といったライフルのチャージングハンドルを
押し込む動作と同じようなものである。
これは万が一の閉鎖不良による不発を防ぐためである。
日本ではよく、「フォアードアシストは故障覚悟で使う物」という
認識があるがそれはエアソフトから広がった全くのデマである。
そもそも、その程度で壊れるようなライフルが地上最強の軍隊に
採用されるわけがないのである。
(東京マルイのガスブロM4でも、叩くと壊れる、等との記述があるがエアガンである上、そもそも根本的に内部機構が摩耗するので使うな、という意味である。)