概要
スマホアプリ『BanG Dream!(バンドリ)ガールズバンドパーティ!』に登場する、奥沢美咲と松原花音のカップリング。
バンドストーリー序盤から続く秘密の関係や、初期のイベント「怪盗ハロハッピーと豪華客船」 での出来事から長い歴史を持ち、公式から安定した供給がある。下記で詳述するように双方向の関係、感情、行動をそろえる非常に充実したカップリング。
真面目で優しく一見しっかり者だが内面に子供っぽさが残る年下の美咲と、内気でマイペースだが実はとても芯が強い年上の花音の組み合わせ。
また、口ではなまけたがるものの決して相手を否定せず面倒見のいい美咲と、実は甘えん坊な花音という組み合わせでもある。
最近では、成長したことではっきり自分の意志を示すようになってきた花音に、手を引かれる形で美咲が受け止められることも増えつつ、当初から続く花音が美咲に助けや意見を求める関係も残りつつという、年齢差のある組み合わせゆえの良さも増してきている。
ささいなきっかけで知り合い、同じものに憧れ、同じ秘密を持ち、同じ時間を過ごし、同じ趣味を楽しみながら互いを意識しあっていく展開はまさに王道。その経緯によりハンド加入当初から距離が近かった二人だが、イベント「リトルスマイルステップ!」の前後から急激に関係が進展していることは、後述のイベントストーリーとエピソードや、供給量の増加から明らかである。
「助けたい存在」から「支え合う存在」に、そして「ともに歩む存在」へと、それぞれの精神的成長と並行して仲がめまぐるしく進展していき、それまで共有してきた時間や経験の密度の濃さが、二人の会話を通して随所に見られるのが特徴。
また、同コンテンツ内の組み合わせにおいて、そういう意味で受け取ることのできるイベントの発生率の高さは随一。バレンタインやホワイトデー、クリスマスをはじめとしたお決まりイベントからプレゼントや告白、種々のデートに至るまで、必要な名シチュエーションはほぼ完備(そして日々追加)されており、ユーザーの想像を無限にかきたたせてくれる。詳しくは下記「イベントストーリー」各項や「ラウンジ会話」等を参照されたい。
二人はともに「ハロー、ハッピーワールド(以下ハロハピ)」のメンバー。
美咲、花音それぞれにスポットをあてたイベントストーリーが複数公開され、ハロハピ加入当初からの成長がしっかりと描かれてきた。美咲の心境の変化がよく話題にあがるが、花音もこころの影響を強く受け、誰かを笑顔にする勇気を発揮できるようになってきた。それぞれの成長についてはプロフィールや自己紹介を参照されたい。
さらに、以下に述べるようにバンド、学校、プライベートのあらゆる場面で二人きりになる時間が必ず存在するのが、このカップリングの大きな魅力である。日常生活でどんなことが起こっても、ライブハウスの更衣室で、翌朝の学校の花壇で美咲と花音は二人で会話するのである。美咲はとくに直観的に素直な気持ちを言えない性分であるが、こうした落ち着いた雰囲気で、人には恥ずかしくて言えないことをも花音に受け止めてもらっている姿が容易に想像できよう。
といった二人の日常を反映するように、ストーリー中においてLive2Dの立ち絵も二人で並んでいることが気持ち多め(筆者調べ)。笑顔になったり、声を合わせるシーンでは同じ動きをし、目を合わせるモーションもとてもかわいい。
バンドにおけるみさかのん
ハロハピの物語において二人は、経緯は違えど後ろ向きな状態から巻き込まれる形でメンバーとしてスタートする。こころを中心とした3バカに対置され、彼女を中心とした前向きで楽しくにぎやかな世界に惹かれて、様々な経験を通して自身も笑顔のヒーローとして成長していくいわばダブル主人公あるいはヒロインといった位置づけになっている。
さらに、初期においては、花音はみんなを笑顔にすることへの憧れや気持ちの強さを持つが、自分に自信がなく、実際にはなかなか行動できないタイプ、一方の美咲は、ミッシェルに「変身」することや、細かな事務能力や器用さから実際に笑顔を生み出す力は持っているが気持ちの面ではどうしても一歩引いて冷めた目で物事をとらえて足踏みしているタイプという正反対の存在として描かれている。その後二人は、美咲は非常に精神的に落ち着いた花音の説得力のある言葉に後押しされて行動に踏み切り、花音は美咲の行動から自分も笑顔を生み出すことのできる勇気をもらうという相互補完(かつ相互依存)の関係で、様々な新しい世界と出会い、笑顔の世界が広がる実感と喜びを共有しながら、足りない部分を補うように二人三脚で成長していく。
そのため、二人は互いの成長を喜び、それを本人に素直に伝えるほどの信頼関係で結ばれている。また、ともに「かなわない」とこころと自分たちの大きな違いを感じることも多いが、自分たちのやり方で誰かを笑顔にできるようになってきている。
また、自称常識人美咲にとって、ハロハピで常識的な話が通じる相手は花音だけであり、花音にとっても美咲はもっとも話が通じる相手であるとともに、二人ともゆっくりのんびりと過ごすことや思い出の残る品を大切にとっておくのが好き、何かに夢中になるととことんやりこもうとしてしまうなどの共通点を持つ。非日常的な体験も含めて非常に騒がしく、変化に富んだ日常を送る二人にとって、互いの存在はいわばもっとも落ち着き、気の休まる「帰る場所」になりつつあり、日常的なやりとりが多い。ゲーム内において他のキャラクター間では見られないようなやりとりも多く持っているカップリングである。
五人でいる際も、二人はトラブルメーカーの三人に対して一歩後ろから軌道修正(ツッコミ)を入れることが多く、つねに突っ走り楽しく騒がしい三人に、「やれやれ…」「あ、あはは…」とついていく美咲と花音はまるで、子供を見守る夫婦のようでもある。
美咲は花音がいなければバンドを続けていなかったと度々言及しており、花音も一人では三人に対応できていないことが多い。互いにどちらが欠けても今の自分とハロハピはありえないという大きな存在であり、相互の依存度も高め。誕生日などの大切な日には、互いに感謝を伝え合っている。
また、美咲は花音がときおり見せる危なっかしさを心配し、花音は美咲が悩みや問題を抱え込んで頑張りすぎるのを心配して、常に互いのことをよく見ている。とくに美咲にとって、3バカが何かする場合は周りを心配するのに対して、花音が何かする場合は花音を心配するという明確な違いがはっきりとみてとれる。
ハロハピを大好きな二人の気持ちと互いへの想いとは不可分かつ別次元の感情として両立し、違和感なく描かれている点も尊いポイントといえるだろう。
ミッシェルの正体
二人の関係でもっとも重要なのは、ミッシェル=美咲であることをハロハピで花音しか知らないという点。つまり、二人は秘密を共有する関係である。なお、伝わらないだけで隠しているわけではない(無用な混乱を避けるために隠れることが多いだけ)。ミッシェルの着替えを手伝うこともあるのか、控室に花音が現れたり、ライブ前に二人で待機する姿はたびたび目撃されている。
花音だけはミッシェルに向かって「美咲ちゃん」と呼ぶことも多く、水分補給などミッシェルのサポートをしている。美咲は裏方とミッシェルの一人二役の苦労を花音に漏らし、花音に助けを求めることもある。
ライブの申込みなどを手伝おうと美咲に花音がついてくることもあり、必然的に2人きりになる時間はとても多い。最近では、ミッシェルは用事があってハロハピの集まりに参加できないという連絡を花音からすることも増えている(花音がどうやってミッシェルと連絡を取っているのかについては誰も疑問を持っていない)。
美咲としては、花音に自分の仕事を一緒にする能力を求めているわけではなく、自分が大変な時も側にいてくれるから安心する「癒し」枠として花音を位置付けているようだ。
なお、花音はミッシェルをマスコットキャラとしても大好き。市販のミッシェルグッズのようなもの(弦巻家が何らかの方法で手を回したと推測される)を身に着けていることも多い。
さらに、上記に関連して、例えばバレンタインに花音が作ったチョコレートやはぐみが見たサンタクロースの正体、ツチノコなど、思い出に付随する二人だけの秘密が増え続けている。
ハロハピの楽曲作り
当初、美咲が作曲、花音が作詞を分担していたが、その後こころの言葉から詞を起こす作業の難解さに花音が音を上げた場面もあり、現在はサポートしあって二人で作詞を行なっている。
その方法は、こころの口から出たフレーズを書き取り、作曲はピアノで音にし、作詞はこころのイメージを二人で言語化するといったもの。突然こころがそれっぽいことを思いつく場面がほとんどであり、慌ててペンを取り出して対応する二人の姿がラウンジ等で描かれている。
また、ハロハピの楽曲作りの様子がわかるイベントでは、こころが最終的に美咲にすべてまかせるという作業風景が描かれている。この際花音は不在だったが、普段は二人で頭を抱えつつ、こころのイメージを想像して微笑みつつ曲の形に落とし込んでいく作業をしている姿が容易に想像できる。
上記のような困難な作業を二人が続けることができているのは、やはり楽しいからだろう。ハロハピでいろいろなことを体験してこころの世界観のイメージはすこしずつ掴めているだろうし、二人がハロハピを大切に想っていることや、バンドのみんながハロハピを大好きな気持ちを尊重していることが数々の名曲を生み出す原動力のひとつになっていることは間違いない。
ハロハピの楽曲には劇中で作詞・作曲されるものもあるが、なかにはイベントにライブ等が直接登場せず、イベントのイメージソングとして位置づけられているものもある。こうした楽曲について一般的に考えれば、イベントでの思い出をその後に曲にしたと考えるのが自然だろう。だとすると、思い出を語り合いながら詞のイメージを築いていく二人のほほえましい作業風景が目に浮かぶ。
校内で目撃されるみさかのん
花咲川女子学園では1年違いの先輩後輩。
自分のことは名前で呼んでいいという花音に対し、美咲は年上への礼儀として「さん」づけで呼んでいるが、日常会話は半分以上ためぐちである。他の先輩へは敬語で話す(薫以外)ので、花音との距離の近さがうかがえる。
学年違いだが、学校でも一緒に昼食を取ったり、一緒に下校したりしている。というか、都合の合う日はほとんど毎日一緒に帰っているのではないか(後述「「美咲禁断症状」」。学校のみならず、ハロハピの作戦会議でも帰ろうとする美咲に花音がついていって二人で帰る描写は多い。進級後は、早朝に二人で中庭の花壇に水やりをしている。
花音は体育の授業の前に憂鬱になっていたり、課題が終わらなかったりと、勉強も運動もあまり好きではないようなニュアンスの発言がある。一方で、美咲はご存知のように器用でなんでも卒なくこなすが、成績は先生に目を付けられない程度。ともにハピネール王国のことを知らなかったので、社会科は得意ではない模様。美咲はそろばんをやっていたので計算は得意なようだが、当然年下なので花音に勉強を十分に教えられるわけではない。無限の可能性がある設定だ。
いわゆる平凡な学生生活を送る2人は、花咲川女子学園の日常を描くイベントにセットで登場することが多い。ハロハピでの予測不能な活動とは対照的な平穏な学校生活の中で仲良く過ごしている姿には抜群の安定感があり、学年の異なるキャラクターたちをつなぐ橋渡しのひとつになっている。
放課後のみさかのん
プライベートでも非常に仲が良く、頻繁に二人で出かけたり、一緒に遊んでいると思われる描写が多い。一方で、二人だけ登場しない場面も多く、そういうことである(意味深)。実際に、こころから美咲は花音ととても仲がいいと言われている。なお、よく一緒に帰るが、家はそれほど近くない模様。
SNSかメールかは不明だが、頻繁に連絡を取り合っている様子を思わせる描写も多い。羊毛フェルトの買い物に誘ったり、気になるカフェに誘ったり、デートの誘い方は様々。
美咲の趣味である羊毛フェルトを花音が始めたり、花音が大好きなカフェについて美咲が興味を持ったりと、趣味も共通してきている。ゲーム内の時間軸では花音が羊毛フェルトを始めてから1年ほど経過しており、熱いご執心ぶりがうかがえる。そして、ついに羊毛フェルトで作ったミッシェルと美咲のぬいぐるみをプレゼントするに至った(後述)。
もともと花音は、両親に迷惑をかけないように一人や弟と遊ぶのが好きな子供であり、じっくり一人でできる羊毛フェルトは花音にとってぴったりだったようだ。美咲にとって羊毛フェルトは、思い出を残しておく絵のような存在であり(星4「キラキラのお日様 弦巻こころ」エピソード「未来に続く笑顔」参照)、花音は絵を描くのが好きでひとつひとつの思い出を大切にしているなど、単に好みがあったという以上の意味を持つ共通の趣味といえる。
花音は同学年の千聖や彩、燐子、紗夜に加えて行きつけの羽沢珈琲店のつぐみ、イヴたちと、美咲はこころやはぐみ、有咲たちとというように、それぞれ仲の良い友達と一緒にいることも多いが、だからこそ友達とは違った二人の仲の良さが際立つ。
身長は花音のほうが 1cm 低い。
また、二人とも弟がいるという共通点がある。
バンドストーリー第1章「世界を笑顔に!ハロハピ結成!」
こころのバンドに加入させられた美咲(ミッシェル)と花音。
アルバイトを辞退した美咲は、こころにバンドも続けないことを伝えようとしてバンド一行が集まる弦巻家まで一行についていく。そこで黒服から美咲=ミッシェルの中の人であることが一行に明かされるが、ミッシェル=クマと認識しているこころ達三人には話が通じない。しかしそこに、
「……!いた!1人だけ、話が通じそうな子!!」。
美咲と花音の出会いである。
バンドの作戦会議で、3人のはちゃめちゃぶりを目の当たりにした美咲は、改めてバンドを抜ける決意をする。花音も巻き込まれて参加している経緯を確認した美咲は、「この子も助ける」と花音を連れてバンドを抜けることを考えるが、すでにこころとの活動に楽しさと自身の変化を感じ、こころたちをもっと見てみたいという花音は、一緒に帰ろうという美咲に想定外の返事をした。
「私たちと一緒に、バンドをやってもらえないんですか?」
「うっ」
「え……?」
(この子に言われると、見捨てていくみたいで、すっごい断りづらい…)
こうして美咲もバンドに居続けることになった。
初めてライブハウスを訪れた際、美咲と花音は二人で待ち合わせをしている。
はやくも花音の迷子を美咲が心配しており、「また迷った?」「いつも待ち合わせを」というやりとりからすでに何度か会っていることが推測される。
また、ようやく美咲は花音が上級生であることを認識し、常識人として先輩に接したいという美咲により「花音さん」「美咲ちゃん」と呼び合うようになった。
美咲は、花音がいなければバンドに入ることはなかった(花音がいたからバンドに残った)、話が通じるのは花音だけなので助かっている、二人で助け合って乗り切ろうと言っており、この段階で美咲がバンドにいる理由はすべて花音がいるからであった。
初めてのセッションでは、みんなの様子をよく見ていた美咲はその出来におどろいている。特に花音がドラムを叩けていることになにより感心しており、当初からの自信がなくおどおどしていた花音のイメージに変化が起きたようだ。
演奏後、「わ、私ちゃんと叩けてた?」という花音が不安そうに問いかけると、美咲は、演奏で「みんなをしっかり支えていた」「ドラム辞めなくて、良かったんじゃない」と花音に伝えた。それを聞いた花音が一瞬見せる涙目と、喜びにあふれる返事からは、こころに手を引かれて前に進み始めようとしたものの、進む道も進み方もがわからないという不安や、やめることにしたものの本当はドラムが大好きな気持ちが溢れているようで、美咲のこの言葉が花音の背中を押した。
初ライブでは、美咲も花音も、こころの言うように自分たちも誰か笑顔にできることを実感し、ライブを終えたらバンドを抜けようと考えていた美咲は、結局継続することになる。
花音はすっかりハロハピの掛け声を気に入ったようで、千聖に披露して引かれたりしている。この際、花音は千聖に、ミッシェル=美咲であることをわかってもらえない美咲のことと、それをみるとつい笑ってしまうことを楽しそうに語っている。
あかりを勇気づけるために病院に突撃するとこころたちが言いだした場面では、気苦労のたえない美咲を目にした花音が「なにが出来るかわからないけど、頑張って、手伝うからっ」と言いはじめる。
美咲も「二人でならちょっと、いける気がしてきた…」と答え、花音がいてくれることで、一人では手に負えないことにも挑戦できる安心感を覚えている。その後もやるせない声を上げる美咲に対し、花音は水を差しだす(ミッシェルのまま飲めるようにストローもさしてくれる)などこのあたりから、美咲を献身的に支えたい花音と、花音がいると安心する美咲の構図がはじまっていく。
一方美咲は、こころの気持ちを歌詞にできたか不安な花音に「あたしはあれ、いいと思う」と伝え、大事なのは気持ちだと、ここでも内気で自信がないながらも頑張る花音の背中を押している。
演奏や歌詞作りなどそれまでの自分の殻を破り始めた花音にとって、背中を押してくれた美咲は、1コマ漫画で描かれているように正体を隠した秘密のヒーローであり、それを支えたいと思うようになったようだ。
バンドストーリー第2章「キミがいなくちゃっ!」
遊園地を笑顔にする準備において、美咲は裏方作業とミッシェルに求められるパフォーマンスの増大に限界を感じ、ついに自分がミッシェルであることを宣言したがこころたちには伝わらなかった。美咲が大変そうだということは理解した四人は、美咲が担っていたバンドの仕事を分担して美咲の負担を減らそうとするが、それとミッシェルの人気が引き金となり、自分がいなくてもハロハピは問題ないのではと、美咲は自分の存在理由に疑問を持つようになっていく。
美咲と花音は会議のあと二人で帰ることが多いようで、二人で話すなかで花音は美咲の異変にいち早く気づいた。
美咲がハロハピに自分の居場所を見失って出て行ってしまったあと、花音は美咲がなにかに悩んでいたことを三人に伝えた。
このとき花音は、なにかあれば相談すると言っていた美咲が何も話さないということは、自分でなんとか答えを見つけようとあがいているからだと考えている。悩みを打ち明けさせみんなで解決しようというはぐみやこころに、今美咲にとって必要なのはそうではないと諭した。
かつて後ろ向きだった自分がこころからたくさんの勇気をもらって前に進めたという経験をもつ花音は、自分の時と同じように、常に笑顔で前向きな「お日様」であるこころから勇気をもらうことで、美咲も前にすすむことができると考えた。そのために、美咲の悩みがわからずもやもやを抱えるこころには「わかろうとしなくていい」と告げ、笑顔は笑顔から広がっていくことをこころに思い出させ、これがきっかけで美咲はハロハピに復帰した。
上記の、花音が行なった「自分にできること」については、星3「みんなの力を合わせて 松原花音」エピソード「背中を押してあげる」で補完されている。花音は悩むことや苦手なことがどんなことかをよく知っているからみんなの背中を押すことができることが間接的に描かれている。こころを笑顔にし、美咲に勇気を与えることは花音だからできることだった。「もやっとした空気」を笑顔で解決し「みんな誰かのヒーロー」になれるということを、花音のやり方で実現したのである。成長した花音の強さに衝撃をうけたプレイヤーも多い。
こころがこれまでも美咲は誰かを笑顔にしてきたことを伝えたことによって、美咲は前を向くことができたのであるが、当然ハロハピのメンバーは皆美咲のことを見てきており、花音はミッシェルの正体を知っている分特にその点についての理解は深く、日頃からそれを伝えてきていた。一方で、自分がこころの笑顔に照らされ、前を向いた経験もある花音だからこそ、美咲の悩みを克服するためになにができるのかを探し、ハロハピを救うことができた。ハロハピと美咲への愛の深さに感動を覚える。
イベントの当日、目玉のパレードの時間になると、ハロハピにはもうひとりメンバーがいることを知って欲しいというみんなの願いで作られた衣装を美咲は着せられた。
花音からは「美咲ちゃんとしてステージに立つのもいいと思う」「一緒にステージに立ちたい」と、ずっとミッシェル=美咲であることを知って欲しいと願っていた花音の本心が吐露されたが、美咲は、美咲が大好きなハロハピにとってミッシェルは欠かせないメンバーであり、ステージに立つのはミッシェルの役目で、ミッシェルと自分の気持ちは同じだと言って、ミッシェルがパレードに立った。
美咲が見つけた答えは、パレード前後の美咲と花音の会話と星3「自分は自分 瀬田薫」エピソード「ステージにかける想い」で述べられている。美咲は、美咲自身もちゃんと誰かを笑顔にできている、また、ミッシェルも自分であり、ミッシェルとして最高のパフォーマンスをして誰かを笑顔にすることができればそれは自分として胸を張れる、という答えにたどり着いた。
そして、ミッシェルがハロハピのみんなを含めた多くの人たちを笑顔にできているのなら、それを続けることが自分にとって大切なことだと語っている。
美咲のことをみんなにわかってほしい花音の気持ちに美咲はお礼と謝罪をするが、花音は美咲が出した答えを受け入れた。美咲の大好きなハロハピには、ミッシェルがいるとともに、ずっと美咲を側で支えていた花音も当然含まれているのであり、今までの在り方を選んだことは花音にも伝わっている。
花音が控室で眠るミッシェルにかけた「お疲れ様」という言葉には、葛藤を乗り越えた美咲への愛情がこもっているようだ。
バンドストーリー第3章「にこにこねくと!」
花咲川から遠く離れた異国での出会いを通して、自分にとってハロハピの存在は特別だということにこころが気づき、この先も宇宙を飛び回るおとぎ話をハロハピ6人で続けていくことになる本シナリオ。これまで巻き込まれる形でハロハピの活動に参加し、次第に充実感や思い出を積み上げ、とくに大きな影響を受けて成長してきた花音と美咲はともにキーパーソンとして描かれている。
ハロハピ座の話を聞いた場面では、こころの星はどこかと花音が訪ねているが、美咲も星3「ピカピカなお友達 弦巻こころ」エピソード「ハロハピ座を探して」でこころの星について尋ねている。ふたりにとって憧れでもあり、心配の種でもあるこころへの関心、イメージが同じようで興味深い。
こころが迷いなくハロハピを飛び出していこうとすると、一同は戸惑い、美咲はイライラして外に出て行き、対して花音は何も言えず悲しそうな表情を浮かべてしまう。その後、自分の本心に素直になれない美咲ははぐみ、大事なところで迷い踏み出せない花音は薫、それぞれにとって対照的な存在である同級生から自分の気持ちを諭される。そして、再び集まって4人の気持ち、美咲が出て行ったときには交わせなかった互いの気持ちを確認すると、ふたりは安心したように笑顔を交わした。
「うん、みんなで行こう…!」「こころのところに…!」
こころの一件が一段落し、全員が世界中を飛び回って笑顔の魔法を広めたい気持ちをひとつにした際の、
「ま、こころに付き合うのは大変だけどね。でも…」
「私達は六人でハロー、ハッピーワールド!…だもんね!」
というやりとりでは、ハロハピの一員としてすっかり成長したふたりの姿をあらためて見ることができ、さらには、かつていなくなろうとした者のことを誰よりも理解している想いが感じられるだろう。
本シナリオのもうひとつの中心である王女ニコリーナについては、花音も美咲も新しい世界に踏み込もうとできなかったかつての自身に重なるものとして共感を示している。
こころの一件が一段落した夜、花音は美咲を城内の散歩に誘っているが、このときはニコリーナのことが気になって落ち着かず、美咲を呼び出したようだ(星4「私の勇気 松原花音」エピソード「お姫様に微笑みを」)。花音の話を聞いた美咲は、ニコリーナを笑顔にしたいという花音の「お節介」に協調している。後日、ニコリーナから笑顔の手紙が届いた際には「ニコリーナさん、よかったですね」と花音に言っており、この夜の花音の想いをしっかり受け止めていたことがよくわかる(星4「世界をつなぐ笑顔 弦巻こころ」エピソード「海の向こうからの手紙」)。
なお、翌日以降、楽曲作りがはじまった後も花音は美咲を城内の散歩に誘っている(星3「新しいお友達 北沢はぐみ」エピソード「王様のごほうび」)。今回は純粋に散歩したいと誘ったようだが、実際は根を詰めて曲作りをしている美咲に一息つかせるために誘ったのかもしれない。もっとも、これまでの豪華客船や水族館などでのやりとり(「ねえ、美咲ちゃんも見て!」、「あそこにクラゲ、いるみたいだよ。行ってみよう」等枚挙に暇がない)を見るに、高貴で洗練された城内の貴族文化や宮廷建築(背景では彫刻が立ち並び、シャンデリアが見えるなど)をふたりで楽しみたくて散歩に誘ったともとることができる。この2回以外にももう少し落ち着いた時間にお散歩おデートされていたと考えるのが自然だろう。バンドの物語はそれはそれとして一緒に非日常を楽しむのもこのふたりの魅力である。
さて、かつてないスケールで物語が展開する本シナリオだけあって、いわゆる常識サイドの花音と美咲が顔を見合わせて驚く場面、想像の上を行く事態に直面し、率直な感想や動揺を互いに伝える場面がいつも以上に多い。
こうしたハロハピにおけるふたりのポジションや、突然の楽曲作りに振り回されること、ミッシェルについてごまかすこと、美咲を花音が労うこと、上記のようにふたりで非日常体験を楽しむことも、手放してはいけないハロハピのいつもの日常の1コマとして、今後も続いていくのだろう。
余談として、初めてニコリーナと出会った際、美咲は極めて冷静に状況を判断して花音とニコリーナを見分けたようだが、本人曰く服が同じだと見分けがつかないくらい似ているという。一方、衛兵たちはニコリーナ(実際は花音)と来訪者である美咲がふたりでいても疑問を持っていない。このあたりの設定は、無限の可能性を秘めているだろう。
メインストーリーシーズン2
進級後が描かれているシーズン2においても、二人の関係は変わらない。
花音、千聖、彩のお昼ご飯にこころ達が乱入して騒がしくなった際には、二人で千聖と彩に謝罪しているなど、いつもの光景が観測されている。
第19話では花音が、音楽が好きにも関わらずバンドを諦めてしまった人の背中を押したいというライブへの想いを美咲に話している。ここで重要なのは、花音がこころと出会う前にドラムをやめようとしていたことを美咲も知っているということがようやく示された点だろう。おそらくハロハピのみんなに話していたことや、具体的な理由は伝えていないのではないかということが推測される(直接的な根拠はないが、星4「広がる、あの日の景色 松原花音」エピソード「ハロハピ応援隊!」に、美咲がストリートライブを見ていたことを過去にはぐみと話題にしたことがあるという描写がある)が、上記の花音のスタート地点とその後の前向きさについて美咲が知っていたという前提で、これまでの花音に対する美咲の尊敬や応援を読み返すと、どんなところに惹かれたのか想像が膨らむ。短いながら、ふたりの関係がより厚みを増す重要なやりとり。
イベントストーリー
シーズン1(花音2年生、美咲1年生)
怪盗ハロハッピーと豪華客船(2017年4月13日~)
豪華客船に乗りこんだ場面で、船から見える夜景を目にして「ねえ、美咲ちゃんも見て!」と美咲を誘い、「こんな素敵な船から夜景を見られるなんて…えへへ♪」という花音。ディナーについても「ドキドキしちゃうね、美咲ちゃん」と花音は嬉しそうに美咲に声をかける。後述するように、豪華客船の船内や夜景は相当思い出に残ったようだ。
拐われた花音を賭けた怪盗ハロハッピーとの勝負では事件が起こる。それは、勝負の内容が美咲から花音に愛の告白をする演技を解答が気に入れば、囚われの花音を解放するというものだったからだ。動揺する美咲に、花音は落ち着いて「頑張って」と言い、花音からも期待されたことで美咲は恥ずかしさに耐えて告白することにしたと回想している。
「あなたを常に想ってます・・・・。とにかく、好きです」
いきなり告白と言われてもわからない美咲の告白は棒読みだったが、花音の心には十分響いたらしい。星3「愛の告白 奥沢美咲」メモリアルエピソード「とんだハプニング」で美咲は船での出来事を振り返っているが、美咲的には最後の告白はいい感じだったという。また、これまで告白した経験はないというので、演技とはいえ花音が初めての相手ということになる。流れで連れていかれ、流れで巻き込まれた誘拐ごっこで花音を助けるために美咲がここまでしたことに、特別な気持ちを感じずにはいられない。
一方、星2「囚われのお姫様 松原花音」エピソード「豪華客船気分をもう一度」では、花音はすっかり豪華客船に夢中になっている様子が描かれている(星2「かわいい探偵さん 北沢はぐみ」エピソードにも豪華客船に夢中な花音が登場)。夜景が良かったことを嬉しそうに話し、花音から告白のことを話題にあげている。恥ずかしいけど自分を取り戻すために言ってくれた気持ちが嬉しかったと、頬を赤らめていう花音に、美咲も赤面するというやりとりがあり、必見。
そして、豪華客船の本を教室で2人で楽しく読んだ。ラブラブです。
また、星4「船上の名探偵 弦巻こころ」エピソード「探偵さんをスカウトよ!」においては、豪華客船から数日後に私服で二人仲良くお出かけしているところでこころに遭遇している。
うさぎ逃走中!(2017年5月23日~)
たえ、有咲、千聖がうさぎを探してテニスコートを訪れた際、花音がなぜかテニスコートにいた。
どうしてテニスコートにいるのという千聖の問いに、テニス部が片付け忘れたボールを拾っていたという。後のイベント「新緑のラルゴ」で花音は校内の弓道場に行く際に道に迷っているので、迷っている様子のないテニスコートには頻繁に来ているのではないかと推測される。
ちなみに、美咲はテニス部員。
あとは説明するまでもないだろう。
ハロー、マイハッピーワールド(2017年9月12日~)
ハロハピのために行動を起こした美咲が自分の行動の変化に戸惑う様子を、花音は誰よりも理解している。その変化は美咲にとって「いい変化」であり、美咲を支えてあげたいと花音ははぐみに話している。
美咲に対しては花音から何かを問うことはせず、はぐみが美咲はハロハピのことを好きなのか気にしていたと美咲に伝えるなどハロハピと美咲のサポートに徹している。
美咲と花音のカードエピソードでは、後日談として互いの心の内を伝えあっている。
星4「あたしの大事なもの 奥沢美咲」エピソード「美咲a.k.a.・・・?」では、美咲は花音にだけは、ライブを頑張った動機を正直に打ち明けた。花音は美咲がハロハピの一員になったと自覚していることをとても喜んでいる。
かけっこする3人にゆっくり後ろからついていく2人はやはり夫婦。
星3「お手伝いしたくて 松原花音」エピソード「花音≠ミッシェル」では、花音が、美咲はライブを経ていい方向に変わったと直接伝えている。
そして、そんな美咲の力になりたい花音は、突然「私、美咲ちゃんの代わりにミッシェルになる・・・!」と言いだした。ミッシェルを着た花音は、すごく蒸すミッシェルの中を実体験して美咲の大変さを理解している。
ところで、ミッシェルの中は普段から頑張る美咲の体液が染み込んでいるわけで…。
なお、同メモリアルエピソード「衣装の手直し」で、花音は新人スタッフとの一連の会話のなかで20回も「美咲ちゃん」と言うので、ぜひ確認していただきたい。
メモリアルエピソード「衣装の手直し」では、花音がハロハピを大切に思うようになった美咲の変化を夢中でしゃべり続け、ミッシェルに入ったことで美咲の大変さもよくわかったので、自分も自分にできることを頑張りたいという決意を伝えている。ここからの花音のめまぐるしい成長が二章へと繋がっていくことになる。
また、ライブ後に美咲がハロハピに気持ちを伝えた際に、笑顔でそれを迎えたり、星2「ハッピー革命! 弦巻こころ」エピソード「こころの作詞メソッド」で、クラスメイトに気持ちを伝えたいといつもより張り切る美咲が、周りが見えなくなるほど頑張ってこころの歌詞を形にしたときには嬉しそうな笑みを浮かべるなど、がんばる美咲の姿に喜ぶ花音の描写は非常に多い。
同カードのメモリアルエピソード「仲がいいみたい」では、他人をよく見ているこころの口から美咲は花音ととくに仲がいいことが述べられ、二人は端から見ても仲良しだということが示されている。
いつか、届け、アタシの詩(2017年11月21日~)
作詞に挑戦するリサが、各バンドの作詞方法を参考にするために香澄、有咲とともに弦巻邸を訪れる。このとき花音は不在で、美咲とこころがハロハピの独特の作詞風景を説明することになる。前述のとおり、また同イベントで登場した星2「ポッピン&アフター 弦巻こころ」メモリアルエピソード「作詞で気付いたこと!」でこころが話しているとおり、基本的にハロハピの作詞・作曲作業は三人で行なわれている。
本イベントでおもしろいのは、美咲が花音について言及しない点。美咲のめんどくさい性格を考えると、意中の先輩のことを同学年でしかもかしましい香澄や有咲に隠しておこうとするのは、実に恋する思春期らしく微笑ましい。とはいえ、このときの美咲の行動とは正反対に、これ以降のイベントでは二人の仲良し度合いは周りにもわかりやすいほどにエスカレートしていくのだが。
上記は筆者の妄想の域を出ないと指摘されればその通りだが、ゲームをプレイしているユーザーなら運営が登場人物の細かな気持ちの動きも丁寧に、かつ長いスパンで描いていることは自明のことと思われる。各バンドで重要な位置を占める作詞のプロセスにおいて、上記のような描写がなされた理由が他に思いつかないが・・・
リトルスマイルステップ!(2017年12月20日~)
冒頭、花音が羊毛フェルトを始めている。美咲に教わってやり始めたという。以降羊毛フェルトは二人の共通の趣味になっていく。
水族館までは、花音と美咲は二人で行くことになり、無事、水族館にペンギンを返すことに成功した。
みんなに迷惑をかけてしまったと相変わらず自信なさげに花音は謝罪するが、一同は花音が珍しく自分から頑張ったことを喜んだ。美咲は、そんな花音に対して、星2「ペンギン?クマ? 奥沢美咲」メモリアルエピソード「たまにはいいのかな」では、花音のがんばる姿を見たら自分も手伝わないとと思ったと語っている。
ペンギンを水族館に返したあとの様子は 星4「決意の一歩 松原花音」エピソード「クラゲからペンギンへ」で描かれている。
水族館をどんどん進む3人に、あんまりはしゃがないようにといつものおしどり夫婦芸。
あたしたちも行きましょうかといいつつ、寄り道してタツノオトシゴを見たり、美咲からクラゲのところに行ってみようと誘ったりとすっかりデートになっている。
頑張った花音を、美咲はもう流されてばかりのクラゲじゃないと比喩で褒め、花音は勇気をもって先頭にたつファーストペンギンを目指したいという新しい目標を立てた。「困った時はまず花音さんに相談しようかな」「ホント頼りにしてます」というのは美咲の本心だろう。
花音の弾んだ返事とBGMに注目。
ドタバタハッピーバレンタイン(2018年1月31日~)
花音がミッシェル型のチョコレートを作り、つぐみと試食会をしている様子が確認できる(星3「楽しい試食会 羽沢つぐみ」エピソードも合わせて参照)。
花音がハロハピのみんなにチョコを渡したことは間違いないと思われ、後日、美咲から花音にチョコのお返しをする姿が描かれる(「儚さ薫るホワイトデーミュージカル」参照)。
はじめての!?ウィンタースポーツ(2018年2月10日~)
それぞれバラバラのバンドに所属するスキーメンバーで、お互いのバンドのことをよく知らないねという話題になると、美咲はハロハピについて、「あたしと花音さんがよく振り回されてるよ」というイメージを示した。
星2「笑顔のマジック 奥沢美咲」エピソード「ミッシェル、空中浮遊?」で美咲は「騒がしくてにぎやかな3人と、それと、花音さんとあたし」が美咲の好きなハロハピだと述べているので、素直にそう思っているのだろう。
儚さ薫るホワイトデーミュージカル(2018年2月28日~)
星4「汗のしずくも儚い 奥沢美咲」エピソード「ミッシェルのお返し」で、ホワイトデーミュージカルの終了後、ミッシェルがこころとはぐみに手作りのクッキーを渡す様子が描かれる。
二人が去ったあと、その様子を見ていた花音が背後から現れ、ミッシェルは花音にもチョコのお返しのクッキーをプレゼントする。
美咲はミッシェルの気持ちになってクッキーを全員分作ったというが、それは大好きなハロハピのみんなにという美咲自身の気持ちだと花音に諭されている。
それはそれとして、ミッシェルの状態でクッキーを渡そうとしていたのはこころとはぐみだけなので、花音にはミッシェルを脱いで美咲から渡すつもりだったのだろう。
なお余談だが、星4「主役登場! 瀬田薫」の特訓前のイラストには、くまとペンギンのぬいぐるみが並んで置かれている。なんで?
Backstage Pass(2018年3月10日~)
ライブの受付でスタッフを混乱させてしまう一同。ミッシェルの姿では埒が明かないと判断した美咲は、自分は休みと伝えていたにも関わらず大慌てで着替えて登場する。受付は自分がしておくので楽屋に行ってとみんなに伝えると、今度はミッシェルはどこ?という話に。閉口する美咲に、受付は私が済ませておくから着替えてきてと、花音が優しく声をかけるというハロハピの日常が描かれている。
ライブ後の打ち上げを描いた星3「みんな、行くわよー!」弦巻こころエピソード「豪華な打上げ?」では、高級ホテルのフランス語のメニューに困惑する2人の様子が映る。大盛り上がりの3人に対して、渋い顔でメニューを眺める2人がかわいい。なお、革張りのメニューが1つのようなので、並んで1つのメニューを2人で見ている。かわいい。結局花音が「一番上の」を注文し、美咲も同じものを選んだ。ここぞという際の花音の決断力の一端が垣間見えると同時に、一緒のものを頼むところがとてもかわいいエピソードである。
新緑のラルゴ(2018年3月31日~)
茶道部を訪問し、次は運動部をという紗夜に対して花音は、美咲がいるからとテニス部を提案する。
星2「見事なお点前 松原花音」エピソード「応援しようよ」では、部活終了後に自然に合流する二人が描かれている。いつもやっているのだろう。
正々堂々!ふわキャラ選手権(2018年4月20日~)
冒頭、一緒に私服でおでかけしている。花音は引き続き羊毛フェルトに取り組んでおり、美咲も何度か花音に作り方を教えている様子がうかがえる。ハロハピの会議からも一緒に帰っており、これもいつもやっていることのようにみえる。
選手権当日の風船配りの種目では、ミッシェルを応援するために花音は恥ずかしさに耐えてソロでマーチングスネアの演奏を行なった。
星3「巻き込まれ舞踏会 松原花音」エピソード「キグルミの名前」では、マリーでキグルミという概念を知ったはぐみに、花音はミッシェルの中の人が美咲であることを伝えようとしている。このチャンスを逃すまいと、花音は「美咲ちゃん、ミッシェルなんだよ!」とド直球を投げるが、結局理解してもらえなかった。
ここで明らかになったのは、ミッシェルの正体についてみんなに知ってもらいたいと美咲以上に思っていたということである。ミッシェルと裏方を両立し、誰よりも頑張っている姿を知っているからこそ垣間見える花音の願いは、二章でも現れてくる。一方美咲は、かなり諦めてしまっている様子。なお、公式生放送において中の人たちは、この出来事以降美咲はミッシェルであることを明かすのを断念した旨の解釈を示している。
Beatin’ in the Rain(2018年5月31日~)
星4「雨でも晴ればれ」弦巻こころエピソード「みんな一緒に」では、ハロハピの練習に和太鼓が導入された様子が描かれている。この日も美咲は遅れて到着、すでに混沌としている現状がわからず花音に説明を求めたり、2人で困った顔を見合わせるいつものやりとり。
ハロハピ大冒険!~笑顔の眠る宝島~(2018年7月10日~)
洞窟でコウモリに遭遇したあと、美咲は脅える花音に「何かあったら、あたしがなんとかしますから、花音さんは離れないようにしてください」、「美咲ちゃん・・・ありがとう。やっぱり美咲ちゃんって頼りになるね・・・」というお決まりのやりとりをする。
しかし、お化けを恐れる薫を勇気づけたり、一行の空気を良くしたり、疲労で後ろ向きな美咲に対して水やお菓子を渡したり、花音は実は冷静に状況に対応しており美咲は感心している。
星4「勇気を出して 松原花音」エピソード「迷子の魅力」では、洞窟内の分岐でどちらにいくかを多数決で決めようということになった際、右:左が2:2になり、最後の投票権を持つ花音は右(美咲、薫)を選んだ。邪推しても仕方ないだろう。
結局道は行き止まりだったが、回り道するのも楽しいことに気づいたことで、花音は迷子をポジティブに捉えられるようになる。
なお、迷子で歩きなれているということで、花音は運動部の美咲に負けない体力の持ち主であることが明らかになった。
星4「なんでこうなるかな 奥沢美咲」エピソード「素敵なお土産」では、二人で南の島のお土産屋さんを訪れている。
妹へのお土産に悩む美咲に、「一緒に選びたいな」という花音は、自分のお土産そっちのけで超積極的に美咲の妹へのお土産を選んでいる。そして、美咲が自分のお土産を買っていないことを知ると、
「えっと、それでね。お礼っていうか、その・・・よかったらこれを受け取ってほしいんだ」
と、お土産選びのなかで美咲が気に入っていた石のペンダントを美咲にプレゼント。いつも助けてくれるお礼と、島の思い出にしようという花音。美咲のことが好きすぎる。
夢に続くプロムナード(2018年9月20日~)
放課後、花音がスタジオに忘れたハンカチを美咲が教室まで届けに来る場面から始まる。そのクラゲ柄のハンカチからカフェのことに話が及ぶと、美咲は花音に新しくできたカフェの事を話している。花音の好きそうなカフェを調べてるの?
千聖がいれば花音も大丈夫だろうと思った美咲だったが、週末、ハンドメイド雑貨のイベントに向かっているところで、駅の人混みに流される花音を目にする。
不安になり「やっぱり、あたしも一緒についてこうかな。」と思う美咲だが、偶然出会った薫に2人のおでかけに水の差すのは忍びないので後ろから見守ることを提案され、自分のイベントより花音のほうが気になるので、薫と、途中で出会った彩とともに尾行を始めた。
星3「木漏れ日の中で 奥沢美咲」エピソード「安心する存在」には尾行中の美咲の一幕が描かれている。おっちょこちょいを直したいという彩に、しっかりした人はほっとけない感じの人が隣にいると肩の力が抜けるから、それも彩の魅力になると美咲は返した。
美咲は、千聖にとっては花音がそういう存在であるとイメージしており、花音のことを「ほっとけない感じ」側と認識しているのだが、彩から美咲にはそういう人がいるのか問われたときには3バカをイメージしている。はやく自覚していただきたい。
同メモリアルエピソード「楽しい回り道」では、3Dラテアートのお店に花音と再び行くために待ち合わせをしている美咲に遭遇する。美咲によると花音はカフェの開拓に夢中で、広く都内のカフェをしらべているようで心配なご様子。そして話の途中で時間花音が遅いことに気がつき電話をし、迷っている花音に今から行きますと伝えると「失礼しまーす」と言って行ってしまう(は?)。暇つぶしに使われる最高なエピソードである。
なお、下記で花音はハロハピみんなを案内すると言っているにも関わらず、二人で行くことになっている。これは何かありますね。
後日談である星4「秋空の下でピクニック 松原花音」エピソード「花音のおみあげ」では、花音がハロハピのみんなにお土産を渡したあと、次はハロハピみんなをカフェに道案内すると得意げに言う。それは不安なので自分がしますというツッコミを入れる美咲に対して「え?なんで?私がするよー、美咲ちゃん」というかわいいやりとりを見ることができる。
ジブン、アイディアル(2019年1月11日~)
星3「模範的アイドル 白鷺千聖」エピソード「うわのそら」において、アイドルについて悩む麻弥を心配する千聖に、悩んでいる人の力になりたいと真剣に考えることは優しさだと花音は伝えている。きっかけはいろいろだが、それ以降の選択は自分が考えて決めたことで、その楽しさは演奏から感じられる、だからそれを信じてあげることが大事だと言って千聖を安心させた。それ全部あなたたちの事ですよ!
また、花音も誰かさんについての悩みなどをいつも千聖に相談していることがほのめかされている。
儚き夜の夢(2019年1月21日~)
ファミレスでのバンドの反省会、家からの電話に対応する美咲の様子がおかしいことにはぐみは気づくが、花音は練習のときから元気がないと感じていたようでさすがだ。その後は解散まで心配モードに。また、美咲の代わりに花音が3バカのトークをコントロールしようとしてうまくいかず美咲に助けを求めている姿から、成長しつつもまだまだ二人三脚の様子を見ることができてほほえましい。
夕刻、花音から美咲に家に帰ったか心配して連絡が来ているが、案の定美咲は帰っておらず薫の家に泊まることになっていた。気を遣われるのが苦手なくせに心配ばかりかけてまったく…。
余談だが、美咲が花音のメールを読み上げ自分で「美咲ちゃん」という場面からは、美咲の花音イメージの一端をうかがうことができておもしろい。
なお花音の親は、友達の家に泊まりにいく娘にスーツケースを持たせるほど過保護なようだ。
薫との不思議(?)な会話と、遊びにきたバンドメンバーと遊んで美咲が元気を取り戻すと、花音は「美咲ちゃんが元気だと、やっぱり会話が弾むね」「いつものハロハピが戻ってきた感じがするよ」と嬉しそうに話した。これに対し美咲は返答できておらず、おそらく赤くなっていたのだろう。翌朝、家に電話をかける美咲の一挙一動にもいちいちリアクションをとり、本当によく見ている。
星3「来たよー!! 北沢はぐみ」メモリアルエピソード「ローテーション」においては、この出来事以降ハロハピメンバーみんなの家で順番にお泊り回をすることが決まっている様子が描かれており、美咲と花音がお互いの部屋に泊まることがわかる。ちなみにこのイベント当時、背景で自室の様子が描かれていないのは美咲と花音とほか数名のみだった。意味深(?)。
また、星2「小旅行? 松原花音」エピソード「お部屋の個性」では、花音は美咲より寝るのがはやいという重要な情報が提供されている。
星4「夜語り 奥沢美咲」エピソード「羊毛フェルトの贈り物」では美咲がメンバーに感謝の気持ちを込めて羊毛フェルトを送っており、花音にはクラゲをプレゼントしている。イルカはおそらく一緒に作成しているし、誕生日にはペンギンを、ハロウィンには黒猫などをプレゼントしており、順調にたまってきている様子。花音はどこに飾ろうか悩んでいるが、部屋の一角にコーナーがあるのは間違いない。
メモリアルエピソード「放っておいてくれる人」においては、今回の一件で薫が放っておいてくれたことに感謝している美咲が描かれている。美咲のいう「一番ためになること」をバンドストーリー二章でしてくれた存在にもちゃんと向き合っていただきたいのですが。
チョコレートは誰のため?(2019年1月31日~)
バレンタインデー、ハロハピに感謝の気持ちを込めたチョコを渡したい花音は昨年同様つぐみや、同じくチョコで悩むひまりたちと気持ちのこもったチョコを考えている。
イベントはひまりのバレンタインが中心になっているが、花音のバレンタインについては星4「笑顔映えのひとくち 松原花音」エピソード「おかしなたからばこ」で描かれている。用意した宝箱のチョコレートが3バカに見つかってしまった花音は3バカの勢いを止められず、宝箱には罠が仕掛けられていることになってしまう。遅れてきた美咲はその様子をみて状況を察して花音を外に連れ出す。楽しそうな3人をがっかりさせずにチョコをプレゼントしたいという花音の「どうしよう、美咲ちゃん~!」を聞いた美咲は、罠を解除する演技で無事宝箱を開けた。ハロハピを大事にしつつこっそり二人の秘密もあるというこの二人にしかできない最高のバレンタインだ。
なお、思い出が詰まっていてみんなが喜ぶチョコに選んだのは、あの宝島である。
The Whitest Day(2019年2月28日~)
星3「笑顔のワンコイン 弦巻こころ」エピソード「白いブロックを踏んで」では、こころが用意した遊園地のホワイトデーを楽しむ五人が描かれている。楽しく笑顔溢れる五人の姿には、ハロハピのいいところが凝縮されていて必見。いつものようにはしゃぐ3バカを後ろから見守り、口の周りにホットミルクをつけたはぐみにハンカチを渡したり、一緒にはしゃぎ始めた花音を見て美咲も参加する姿には、えっ夫婦…と感じざるを得ないだろう。
また、このイベントが二章後の時間軸であることや、こころがお返しをしていることから前年のバレンタイン、ホワイトデーとは異なるものであることが想定され、花音は二度美咲にチョコを渡していることになる。
シーズン2(花音3年生、美咲2年生)
Backstage Pass2(2019年3月16日~)
「よ、幼稚園のみんな~っ。こ~んに~ちは~っ!」
「…………」
「あ、あれ……美咲ちゃん、どうしたの?元気よく、花音先生とご挨拶しよう?」
「ど、どうしちゃったの、美咲ちゃん。何か嫌なことがあったなら、先生に……」
「花音さん……ひょっとして、結構楽しんでます?」
「え、あっ、うん。実はちょっとだけ…先生って呼ばれるの、嬉しくなっちゃって…えへへ」
※何を言っているかわからないと思うが、現実です。
商店街でのイベントでの振り付けをみんなで考える場面では、ホワイトボードに書き込んでいくという演出が実装された。会議でこころが「キミがいなくちゃ!」を選曲すると、花音がイラストを描いている。注目すべきは、花音のイラストのうち、他のメンバーに比べて美咲だけ描きこみが細かい点。邪推せざるを得ない。なお、別のエピソードで自分の絵心を「へたくそ」と言っているが、なかなかにかわいい絵を描いている。また、美咲はさすがの器用さでバッドベアとキッズベア(?)をコミカルに表現した。
また、楽器の都合で踊れない花音は、こういうのはミッシェルにまかせてという美咲に「よろしくねっ」と言っている場面がとてもかわいい。
ライブ当日を描いた星3「とびきりショータイム 瀬田薫」エピソード「アンコールはみんなで」では、こどもたちの要望に応え無尽蔵の笑顔を振りまくこころたちにつられ、ダンスで疲れたものの、アンコールをし、ステージを確保したり、こどもたちを引率する2人の姿が描かれる。花音の「疲れたなんて言ってられないね」というセリフに見られるように、すっかりハロハピの一員として活躍し、手を取り合ってみんなを笑顔にし、自分たちも楽しくて仕方がない姿には感動を禁じ得ない。まさに、シーズン2の最初というメモリアルなイベントにふさわしいエピソードである。
降るFULL BLOOMING!(2019年3月31日~)
お花見をすることにした彩たちだが、みんなで準備をする時間がなかなかとれないという問題が発生する。そこで花音は、中心になって仕事を割り振る幹事を決めるのがいいと提案した。花音は普段そういう人を目の前で見ているからというのはあまりにもわかりやすい。
幹事になった彩をサポートする役に花音が手をあげたのも、とてもわかりやすい。
花咲く学び舎、その片隅で(2019年4月20日~)
生徒会役員になったものの、なかなかうまく話ができない燐子を心配した花音は、比較的話しやすい有咲となら慣れやすいということで、美咲を通して燐子と有咲のお昼ご飯をセッティングする。新緑のラルゴでも見た。
これは、燐子たちがうまくいくようにと花音なりにできることをしたもので、ここでも自分のできることに尽くす花音を見ることができる。後述のカードエピソードでも、燐子が心配でたまらない様子が描かれている。
星3「ほんの少しのお手伝い 松原花音」エピソード「普段の燐子ちゃん?」では、ハロハピの練習中も燐子が気になって仕方ない花音が描かれている。一方美咲はそんな花音を心配している。その後2人は休憩終わりだよとはぐみに呼ばれているが、バンド練習の休憩中はいつもこのように隅で2人一緒におしゃべりしているのだろう。2人声をそろえて返事をする姿があまりにもかわいらしい。
また、美咲は有咲について、メッセージを考えすぎるあまり返信に時間がかかるタイプと分析しているが、似たところのある美咲もそうなのだろうということが示唆されている。
さらに後日談を描いた星3「きまじめ風紀委員 氷川紗夜」エピソード「偶然です!」は、花音が紗夜に「―それでね、美咲ちゃんが…」と話している場面からはじまる。何を話していたんですか?いつも美咲ちゃんの話をしているんですか?
燐子と有咲の様子も昨日美咲から聞いたというので、会っているか電話をしているか、いずれにせよ相変わらずいつも一緒にお話ししている様子がよくわかる。また、ずっと2人を心配していたことについて「美咲ちゃんからも、よく落ち着いてって言われてたよ~」と惚気全開。本当に、クラスメイトはいつもこんな話を聞かされているのだろうか。
余談だが、前述の星3「ほんの少しのお手伝い 松原花音」の特訓後のイラストでは、魔法学校生のような装いの花音が読んでいる魔導書?に、マンドラゴラのような植物とともにミッシェルが載っている。周辺には、付箋だらけの書物も散らばり、もしや愛しのミッシェルを錬成したり召喚したりしようと奮闘しているのだろうか。
出勤!笑顔パトロール隊!!(2019年5月21日~)
笑顔パトロール隊の活動の一環として集めたビー玉で遊ぶ場面、おそらく相手のビー玉を落とすゲームで美咲がこころに執拗に狙われた際には、「花音さんの狙いなよ!線ギリギリなんだから!」「ふえぇ、美咲ちゃんひどいよ~、ふふふ」というやりとりがある。眼福。
その後、人々を笑顔にしながらわらしべ長者的に「笑顔のもと」を交換してライブを行なうことに成功し、さらに一緒に遊んだ子供を笑顔にするこころたちの姿をみて、ふたりは「笑顔の力」を再確認するというまさにハロハピ!というストーリーとなっている。
後日談を描いた星3「驚きの中身 奥沢美咲」エピソード「喜びを運ぶ種」では、笑顔パトロール隊の活動を通して、自分も何か笑顔を広げることをしたいと感じた美咲が、とはいえ照れくさいのであまり人のいない早朝の学校で花壇に水やりをしようとする姿が描かれている。ところが、そこに花音が現れ、美咲は少し困ったような、安心したような声を出すところに注目。
美咲は花音に、ハロハピの影響を受けた素直な気持ちを話し、花音も共感して美咲のことを「とっても素敵だと思うな」と称えた。花音も、自分も最初は恥ずかしかったけど、楽しくなって変われたということを返している。花音の気持ちについては、星3「色とりどりの輝き 松原花音」メモリアルエピソード「始まりの場所」参照のこと。
美咲はこれまでもハロハピへの気持ちや、笑顔を広げる喜びを漏らすことがあったが、今回はそれを正直に花音に伝え、また美咲のそういった言動を祝福してきた花音がしっかりとその想いを言葉で伝えた点で、二人の関係が一歩前進したと解釈できるだろう。
その後、たまたま通りかかった先生にひまわりの種を渡され、夏ごろに咲けばみんな喜ぶから蒔いておくようにと頼まれてしまう。美咲と花音は驚いたものの、二人で種を蒔き、ひまわりが開花し、みんなが笑顔になる夏を楽しみにするようになった。
上記だけでは、種を蒔いただけのように受け取ってしまうが、同カードのメモリアルエピソード「今できること」ではさらに、美咲はひまわりを育てることになったので本を買いにきており、しっかり咲くまでも育成もしていることがわかる。間違いなく二人でしている。
美咲はこころの影響を受けて自分が変わっていること、自分も誰かに影響を与えることがもしできているのなら嬉しいということを語っている。
美咲ががんばる姿を見て花音も、花音ががんばる姿を見て美咲もがんばろうと感じてここまできたことは、これまでのイベントストーリー中に何度も描かれており、お互いにかなり影響しあっているのだが・・
花音が抱く印象では、こころはみんなを照らす太陽であり、その太陽に向かって、みんなの笑顔のためにひまわりという小さな太陽を美咲と花音が育てるという構図は、まさにハロハピの影響を受け、自分たちも笑顔のためにできることを頑張り始めた二人の姿を象徴的に表したものであるといえる。必見のエピソードだろう。
また、本イベント最大のポイントは、美咲と花音がこころに対する憧れや尊敬の気持ちを共有している点である。これまでも二人はともに、新人スタッフに対し「こころ(ちゃん)はすごい」という趣旨の思いを漏らすことがあったが、二人がこのことについて一緒に話す機会はほとんどなかった。しかし、上記のひまわりに関するエピソードと併せ、同じ位置から同じものに向かって歩き始めたととらえることができ、総じて大きく前進した3年目のみさかのんの位置づけを確認できるイベントであったといえるだろう。
バンドガールズ・オブ・ザ・デッド(2019年6月20日~)
自分が言い出したことに責任を持って最後までポピパを引っ張ったというりみの意外な姿に関心する美咲に対し、りみはバンドの取りまとめをしている美咲のほうがすごいと言う。予想外のことを言われた美咲は一瞬言葉に詰まったあと、照れ隠しに「なんとなく流れでやっているだけ」と答えるが、そこにしっかり「花音さんも手伝ってくれるしね」と補足を入れている。自分が「なんとなく流れで」ハロハピのために頑張れているのは、花音がいるおかげだという美咲の認識がよく表れている。
余談だが、このイベントでは花音との関係から本CPの二次創作において様々な扱いがされる千聖に対する美咲の貴重なコメントを見ることができる。映画が終わったらすぐに家に帰るように忠告した千聖に対して美咲は「白鷺先輩ってそんなキャラだったっけ」と言われている。白鷺先輩、どう思われているのか…。
夏の宵、水面たゆたう詩と花(2019年8月20日~)
屋形船でのライブ開催をひらめいたこころたちに対して、美咲は当初無理だとツッコミを入れていたが、花音の豪華客船のときのようにすればという一言から前向きに検討をはじめている。その際、船の上で飛び跳ねるこころとはぐみによる屋形船の揺れに絶叫する二人。抱き合っているかはともかく、つかまりあっているのは間違いない…。
屋形船でそれぞれ俳句を考える場面では、三人が俳句を考えている後ろで、美咲と花音は花音が俳句について詳しい理由についてずっと話している(美咲は花音との話に夢中で俳句を作るのを忘れている)。打ち上げられた花火を見て、花火を見るという当初の目的を思い出した際には、「なんか、今日忘れてばっかりですね」「ふふ、そうだね」というやりとりがあるが(こころが屋台を回るという目的を忘れたりがあるものの)、話に夢中で俳句作りを忘れていたのはお前たちだぞ。最後の「ふふ。照れなくてもいいのに」という花音のセリフは必聴。
さらに、一行が花火を見ながら遊園地でのパレードを振り返る場面でも、これまでの思い出とこれからについてエモーショナルな雰囲気で会話をしている。
河原に移動して手持ち花火で遊ぶ場面では、はしゃぐこころとはぐみ、花火の色を悩んでいる薫を見ながら二人で花火を選んでいるいつもの構図(星3「大きな光、小さな光 奥沢美咲」のイラストを参照)。そこで美咲は、思いつきで自分たちを花火に例えるが、花音も同調して大きく輝く打ち上げ花火のような三人に対して「私たちは手持ち花火かな?」という話をしている。ここでも、以前のように二人がバンド内での位置づけを共有していることが確認された。その後、こころに打ち上げ花火と手持ち花火が並んで水面に輝く景色を見せられ、大きい花火も小さい花火も一緒なら素敵と言われたことは、手持ち花火の二人をまた一歩、前進させたことだろう。大きい花火と小さい花火は、大きさややり方は違えど誰かを笑顔にするものであることは同じなのである。
本イベントは、前イベ「私たちだけのサマーバケーション」(2019年7月31日~)における星4「心晴れやかに 白鷺千聖」や、「サマー・スローサマー」(2019年8月10日~)において特に予定がない、あるいは予定が合わなかったハロハピ5人の夏休みの思い出イベントとなっている(なお、花音はバイトが多かったようだが、ハロハピではぐみの試合を見に行ったりはしていた模様)。
きらきらと眩しいみんなで過ごす時間を大事にすること、そしてそれが続いてほしいと願うことが描かれており、美咲と花音の会話は過去イベント中屈指の量を誇る。加えて、「全部わかりきれるかなあ?」と花音が口にする場面では少し困った表情で二人が視線を交わしていたり、こころが屋形船へ突撃する際に、困った顔の美咲の横を花音が追っていくなど演出面の細かさにもぜひ注目していただきたい。
後日談である星3「大きな光、小さな光 奥沢美咲」エピソード「俳句のコツは」では、花音から教わった俳句の知識をしたり顔で香澄に教える美咲が登場。しかし、香澄が、美咲が花音から俳句を学んだはぐみにその話をしようとしたため大慌てで静止している。
同メモリアルエピソード「見慣れたはずの景色でも」では、今回のことをきっかけに時間、場所、共にいる相手によって常に変化する景色とその時間を大切にしようと考え始めた美咲の様子が描かれている。星3「驚きの中身 奥沢美咲」と同様、そのときは素直に言動にすることをなかなかしない美咲が後日自分なりに考え、行動して変化しつつある様子がエピソードで描かれるということが増えてきているが、それはそれとして本カードはイラストだけでも千金の価値があるといえるだろう。
夢と現と百の歌(2019年9月20日~)
星3「光のどけき 松原花音」メモリアルエピソード「ハッピーサイクル」において、楽しんでほしい一心で携わった百人一首大会のお手伝いがハロハピの活動と同じだと感じた花音が描かれている。花音は本イベントを通して、誰かを思いやる気持ちは自分にも返ってくること、自分にできる小さなことも持ち寄れば大きな力になることを実感しており、それはハロハピの活動、そしてこころのいう「みんな誰かのヒーロー」と共通している。そして、ここでいう自分にできることとは、盛り上がった案を美咲が具体的な形にすることを手伝うことだと述べられているが、花音の献身に美咲が助けられ、ハロハピがうまく回ってきたかは改めて述べるまでもないだろう。
余談として、星3「光のどけき 松原花音」の名前となっている「光のどけき」は「穏やかな日の光」等と現代語訳される。上述のメモリアルエピソードから、花音にとって「太陽」であるこころと比して花音自身が「穏やかな日」に成長しつつあることが感じられる名前となっており、非常に興味深い。
Do It Ourselves!!(2019年10月11日~)
冒頭、美咲と花音が普段羊毛フェルトの買い物にきているお店が明らかになる(いつもの雑貨屋の背景だが)。
リサの家では、イヴが持参した、花音と作ったという帛紗ばさみを見て「けど、花音さんと作ったんだ。今度、あたしも教えてもらおうかなー」と美咲が発言、油断していたユーザーに衝撃を与えた。これは当然イヴの帛紗ばさみがかわいく興味を持ったわけであるが、花音との親しさがセリフに如実に表れているうえに、「けど、花音さんと作ったんだ」という含みのあるセリフの声質があまりにもかわいいため必聴。さまざまに邪推してしまう。
花音が美咲に対して、自身が好きな紅茶やカフェについて熱く語る場面が多数公開されてきた。これまで羊毛フェルトを教わっていた花音にとって、美咲が茶道にも関心を示しており、帛紗ばさみを作りたいと言われたときの喜びと張り切りようはとても大きいことだろう。
劇中および星4「みんなでチクチク 奥沢美咲」エピソード「合同作品誕生!」では美咲がリサやイヴに羊毛フェルトをレクチャーしている様子が描かれており、花音としている様子の参考になる。
また、本イベント内ではリサと美咲が、一緒に物を作ったりするとその人の好みがわかるという話をしている。同様の趣旨の会話が夢に続くプロムナードにおいて花音と千聖の間でもかわされており、これはすなわち、美咲と花音は互いの好みをよくわかっているということであるといえるだろう。
秋色ハートフルレター(2019年10月31日~)
星4「見上げると、秋 北沢はぐみ」エピソード「ハロハピ流、秋のススメ」において、ファミレスでのバンド練習後反省会の様子が描かれている。
美咲が進行する反省会ではこころたち三人が具体的なコメントをしないなか、花音だけは課題点を述べている。しかし、こころたちはスペシャルパフェに興味が移ってしまい、実際の反省会はそこでお流れに。こうした様子から、演奏に関わる具体的な話は美咲と花音があとで二人でしているであろうことが想像される。
その後、こころの家で秋の味覚パーティーが開催される方向へ雑談が流れていく。パフェを食べると太ってしまうと心配する花音に対して、美咲は「そうですよ」「ここで甘いものは危険です」と返す。これが花音の体重についてのコメントなのか、自分も気にしているからのコメントであるかは文脈からは定かではないが、いずれにせよ見落とせないやりとりであることは間違いない。
また、パーティーできのこ鍋がふるまわれたり、食べた分ソフトボールやサッカーをすることになったりと、話の流れの中に花音の苦手なものが多数登場しているが、この場面で花音はそれについて言及していない。実際に食べたり、運動する段階になって、美咲にこっそり助けを求めるか、あるいは美咲から助け舟を出すのは容易に想像できるだろう。
サンタがうちにやってくる(2019年11月30日~)
終始、サンタクロースを信じるこころとはぐみに押される美咲と、優しく受け止める花音は本当に子どもを見守る夫婦のよう。クリスマスライブ当日には新曲作りや集客に骨を折った美咲をいつものように労う花音の姿も見ることができる。
ライブ当日には、本当にサンタを呼ぶ気のこころたちに焦る美咲に対して、花音はクリスマスに感じる愛情こそが「サンタ」であり、誰もがサンタに会えるし、誰もがサンタになれる、今日のライブはみんなのサンタさんを笑顔にするものだと諭している。これは、こころの言うみんなヒーローになれるというものを読み替えたものであろう。花音がハロハピの一員としてここまで到達してきつつあることはこれまでのイベントでも垣間見えており、誰かを想って行動する様々な出来事を「ハロハピみたい」と発言することもあったが、実際に明確に言語化されたのは初めてであると思われる。花音の言葉の説得力に美咲はすぐに納得しており、こころに対しての従来のなんかめちゃくちゃだけど本質的ですごいという受け止め方とは差異が見られる点も注目で、バンドの活動で得たものと、二人が築いてきた信頼関係の両方がきれいに重なった結果であると言えるだろう。さらに、状況は異なるとはいえバンドストーリー2章と比較しても、花音自身が美咲にこうしたことを伝えたことも、大きな成長の証左として捉えることができる。イベントの冒頭で3バカのノリについていく花音に対して「最近あの三人に、かなり寄ってきてません?」と美咲がコメントしているが、これはこうした花音の変化をも内包したセリフだったのかもしれない。
美咲はその後、花音の言葉を思い出し、サンタを探すはぐみを笑顔にし、はぐみが戻ったライブでみんなを笑顔にできるサンタになることを選択した。自身がサンタとなってみんなを笑顔にしたことで初めて忘れられないクリスマスを経験した美咲にとっては、ハロハピのみんながサンタになった。
というのが、綿密に作りこまれたバンド、そしてバンドにおける美咲と花音の成長の物語であり、これだけでも相当のエモさがあるのであるが、問題はこの後日談である。
まず、星4「メリーパーティ! 北沢はぐみ」エピソード「真っ赤な服の…」において、クリスマスライブ開始時のミッシェルの「スタートじゃ!」という言葉に気づいていた花音は、はぐみが会ったサンタクロースとは美咲のことじゃないかと尋ねる。さすがの観察力と、美咲のことをよくわかっている感じである。
そして星4「迷子のサンタさん 奥沢美咲」エピソード「想いの形」では、二人きりになった駅前で、美咲が事の真相を花音に伝えている。花音は美咲がサンタとして振舞ったことについて、誰かを思う気持ちが笑顔を生み出すことを実際に証明してくれたと喜び、美咲もそんな気持ちになれるように自分が変わってきた喜びを素直に伝えている。花音の方が美咲の一歩先を進んでいるのは外から見れば間違いないのであるが、劇中の二人にとってはサンタを通して感じたこの経験と感覚が、同じところを目指して一緒に進んできて二人でたどり着いた一つの答えであるということを示したエピソードととらえることができるだろう。美咲がこれを「サンタさんにもらったプレゼント」と表現しているのは、まさにハロハピが教えてくれたものという意味で考えられる。
というところでエピソードが終了するのが自然なのであるが、本エピソードにはさらに続きがある。クリスマスだからいろいろなプレゼントがあってもいいといった花音が、突然美咲におねだりを繰り出す。美咲のサンタの演技が見たい花音は絶対やらないという美咲に「お願い!少しだけ!1回だけでいいから」と引き下がらない。これまでも、実は甘えん坊という自己紹介が各所でされてきたものの、花音のこうしたシーンはこれまで皆無だっただけに、ユーザーに与えた衝撃は計り知れない。折れた美咲は最初こそ照れたものの、ノリノリでサンタの演技を披露。絶対笑わないと言ったにも関わらずおもしろくて笑みがこぼれてしまった花音に対して美咲は悪ノリし、笑いを堪えられない花音がやめてと言っても「わしは何をやめたらいいんじゃ?花音ちゃんがわしに会いたいと言ったんじゃろう?」と意地悪く演技を続けたが、笑いが止まらない花音につられて自分も笑いだしてしまう。そして、夜の街に二人の楽しげな笑い声が重なってエピソードが終了する。いったい何を見せられているんだ………
花音のおねだり、美咲の悪ノリ、さらにおもしろさにたまらず笑ってしまう二人という、これまでこんなの見たことがない、他の子といるときと全然違うという描写があまりにも濃く凝縮されているこの会話の破壊力はすさまじく、これまでも仲がいいとわかっていた二人が、ユーザーの想像をはるかに凌駕するレベルで心を許しあっていることが判明した。というかこれはどうみても本当につきあっ
そもそも、クリスマスイヴにライブをやった後にどういう経緯か二人きりになっていること(単純な帰り道であるとは限らない)や、「お疲れさま~」「疲れましたよ~」と普段と明らかにトーンの異なる上機嫌な声色で会話していることなど、あまりにも状況証拠が揃ってしまっており、クリスマスイヴの夜の街に二人でいたことは紛れもない事実である。そしてあのやりとり…是非フルボイスで堪能していただきたい。
さらに、バンドでの出来事についてメモリアルエピソードで語ることが通例だが、今回このサンタをめぐる一連の話を美咲も花音もまったくしないのである。それどころか、星2「クリスマスをまとって 松原花音」メモリアルエピソード「感謝のミルククッキー」では、花音は彩とつくったクッキーを家族に喜んでもらえたことを挙げて「『大好きな人と一緒に過ごす時間』というのが、最高のクリスマスプレゼント」と発言するが、それは………
さらに、本イベントに際して公開された「もっと!ガルパライフ」199話「黒服サンタの贈り物」では、黒服はサンタさんみたいな存在という美咲の言葉を聞いた黒服たちが張り切ってクリスマスライブステージを設営する様子が描かれている。この一部始終を見ていた花音がクリスマスに感じる愛情こそがサンタであるという言葉で美咲を諭すという本編の展開をみるに、花音がそうした考えに確信をもつに至ったきっかけのひとつが美咲であり、美咲は花音の言葉でサンタとなって笑顔を生み出し、花音はそれを受けて誰でもサンタになれることを証明してくれてうれしいと返すという、二人の関係を描いた大きな流れの一部をなす非常に重要な4コマであるといえるだろう。2コマ目で花音が「美咲ちゃん…」という一見不要なセリフをしている部分も、こうした流れでみると意味のあるようなものに深読みできる。
極めつけとして、星4「迷子のサンタさん 奥沢美咲」で追加される衣装でミッシェルが背負っている袋に入っているのは、クマとペンギンと雪だるまである。まさに、指の先までみさかのんたっぷり。
なお、このイベント開始の前日(2019年11月29日)には、Twitter公式アカウントにてユーザー1,100万人の記念イラストが公開された。今回は、大きなミッシェルのまわりにハロハピ5人と各バンドの代表メンバーが描かれているというものであったが、美咲と花音はイラストの中央、ミッシェルの頭の上で並んでピースという構図であり、翌日のイベントとともに大きな反響を呼んだ。イラスト等については該当する項目を設けていないためあわせて紹介した。
新年寿ぐ夢語り(2019年12月31日~)
新年、初詣に際して神社で太鼓を披露することになった過去イベント「Beatin' in the Rain(2018年5月31日~)」の参加メンバー。元日に美咲たちが準備をしていると、心配した花音が見にやってくる。美咲たちは年末から猛練習をしていたようで、「いよいよ本番だね」という花音の言葉から、年末も連絡を取り合う以上の交際はあったことがわかる。花音は美咲とこころが心配というが、これはこころの暴走が心配、それに振り回される美咲が心配、こころに比べて練習が必要な美咲がうまくやれるか心配という様々な意味が含まれているだろう。ハロハピのメンバーも来るというセリフもあり、薫とはぐみも観にくることが示唆されているが、それに先んじて朝早くからやってくるあたり、さすがの関係の強さを見せている。
ミッシェルではなく「生身」でステージに立つため緊張している美咲は、冗談半分でミッシェルを着てやってはだめかと花音に話しかけ、「だ、ダメだよ~」「ですよね~」というやりとりをして少しリラックスしている。
神楽殿の飾りつけに際して花音は社務所の人と交渉して紅白幕を借りてきているが、美咲とともにバンドの事務を行なってそういったことに慣れてきた様子がうかがえ、大変ほほえましい。
サニーサイドライブ~ある日の駅前~(2020年2月20日~)
有咲が花音にストリートライブについて尋ねるために3年生の教室にきていると、美咲もそこにやってくる。美咲が口にするのは「市ヶ谷さんがこんなところにいるって珍しくない?」。美咲がいるのは珍しくない。
美咲がここを訪れた目的であるハロハピのライブの打ち合わせは頻繁に学校の教室で行なわれていること、日によっては部活のあとに待ち合わせて行なわれていることも会話から裏付けられた。なお、その後花音が有咲に会いに2-Aを訪れたシーンの香澄たちの反応をみるに、花音が2年生の教室にくる頻度は少ないのかもしれない。通っているんですね、美咲さん。
普段から美咲は相手に合わせて様々なトーンの声で会話をするが、今イベントでは、有咲が花音の手伝いをするときいたときの「へえ」というセリフなど、その温度差にも注目。花音と話すときは、少し高くて早口になるのがかわいらしい。
同様に、ファミレスでの一幕においては、今度は花音からこれから美咲と会うと聞いたときや練習の様子を美咲が見に来た際の有咲のリアクションにも注目。有咲は、花音が初めてストリートで演奏したときの話も「誰か」から聞いたと言っているが、そのセリフもどことなくニヤついたような口調であり、クラスメイトのそういう事情を知り、普段からからかっているような微妙な声の演出がちりばめられている。
さて、美咲は数日で作り上げた曲をいちはやく渡したかったのか、花音からメニューを受け取るより先にスコアを渡している。このとき、驚く花音に対して「こころが何かしたいというのでまとめただけ」と美咲は言うのだが…
その真偽は、花音が自分の力でストリートライブをすることをハロハピに相談する場面である星4「広がる、あの日の景色 松原花音」エピソード「ハロハピ応援隊!」に描かれている。自力で成功させたいという花音の想いを一同は受け入れ、応援するが、その際に美咲は「手伝うのは別に構いませんよね?」と言っている。手伝いたいと言い出したのは美咲である。なお、こころはそれに乗じてステージの建設など明後日の方向の提案をしているだけ。応援したい花音のステージを妨害しかねない3バカの提案に少し怒っているところがまたかわいらしい。
ちなみに同エピソードでは、ハロハピでライブをするとみんなに甘えてしまうという花音に対して、花音はいつも自分の力で頑張ったり楽しんだりしているという美咲からの認識が示されており、美咲から見た花音を改めて確認できる。
また、やりたいことをやればいいというこころの対応に少し驚くような反応をしたり、困ったことがあったら相談するという花音に美咲は「うん、待ってます」と安心したような声で答えたりと、美咲は花音がハロハピを越えたところに行こうとしていることに対して少なからず寂しさや不安のような感情を抱いていたことがうかがえる。しかし、それはそれとして花音の挑戦自体には敬意と応援を示している点は、美咲が成長していることや、花音を大切に想っていることを示しているといえよう。
余談として、あくまで妄想であるが、上記の美咲の動揺は花音にとって原点がこころとのストリートライブだったのに対し、美咲の原点ははじめてハロハピの作曲をしたときだったという違いによる、ハロハピの位置づけがふたりの間で微妙に異なるからなのかもしれない。
その後、星3「鋭意作曲中! 奥沢美咲」エピソード「プレゼント、フォーユー」で美咲はストリートライブに対してなにか力になれないかと悩んでいるが、ここではすでに手伝うことはこころが言い出したことになっている。
結局、花音なら心配はないとこころに一蹴されてしまう。ライブを成功させるだろう花音の強さは美咲も知っているし、その気持ちを尊重したいと思っているが、それでも何かしたい美咲が思いついたのは、花音のための歌を「プレゼント」することだった。
出来上がった曲は、普段使用しないキーボードのパートを含み、かつキーボードとドラムの重なりによるサビ前の溜め感やサビの広げ方が「すごい」、アレンジがいいという花音と有咲の音楽の幅が広がるクオリティのものであり、こころは簡単なメロディーとフレーズを出すだけという作曲プロセスを考えれば、曲の形にした美咲の気合いの入りようがうかがえる。作曲中の美咲の表情がすごい。
花音なら心配ないと全幅の信頼を寄せるこころに対してああだこうだと悩む自分は「敵わない」と思いつつも、美咲が花音のためにこうした行動をした背景には、イベント「ニイハオ♪回遊スマイルステップ」(2020年1月21日~)でモカから感じた、モカのいうところの「プライドの問題」に似た何かが関係しているのかもしれない。だからこそ、何かしたいという気持ちは変わらないまま、手伝いから「プレゼント」に変わっているのだろう。いずれにせよ、美咲にとって花音が特別な存在であることは間違いなく、この作曲のエピソードには美咲の花音への気持ちが強く表れている。
また、それを示すように、新曲以外ではライブの準備などをしておらず、ライブ前には集中できるように花音のもとへ行かないなど、花音の想いを尊重する細かな配慮が見てとれる。
結局、美咲は「こころが~」を最後まで繰り返したが、花音は必ず美咲へも感謝も口にしており、幼稚な照れ隠しはバレバレであった。また、まりなにも見透かされている様子が星3「鋭意作曲中! 奥沢美咲」メモリアルエピソード「うちの自慢のドラマー」でも確認できる。
同メモリアルエピソードでは、ライブを見た美咲の感想が「頼もしかった」というのもポイント。ともに歩んできた花音がライブを成功させ、笑顔を広げたことは美咲にとって頼もしいことだった。そしてそれを学んだのはハロハピであり、だからこそ「ハロハピのドラマー」
これは花音が美咲に対してはよく伝えていることであるが、美咲からの気持ちとして聞くことができるのは貴重である。なお、照れてしまっておそらく本人には言えなそうだが…
総じて、主題は花音の成長や有咲が新しい音楽と出会うというものであるが、これまでも所々で漏れていた美咲→花音の感情が前面に現れたイベントであったと言えよう。また、ふたりの日常の距離感も非常に多く観測でき、必読。
ついでに、美咲が水色の服を、花音がミッシェル色の服を着ている。
私模様テクスチャー(2020年3月8日~)
沙綾が趣味を探しているという「ピンチ」をモカから聞き、趣味探しに参戦したハロハピ。
……のはずが、美咲と花音がまったく出てこない。
こころから招集される場面が多いハロハピだが、当然描かれていない場面ではそれぞれ都合のつかない日もあるだろう(実際に、薫の叔父の別荘やガールズバンドEXPOの際などでは都合があわなかった)。特に、部活もアルバイトもこなす美咲と花音が忙しいのは当然といえるが、ラウンジ会話「抜け駆け」の例もあり油断ならない。いったいどこで何をしているのか。
実際にそれぞれの用事で不在だとしても、3バカが出撃していれば美咲は「山吹さん大丈夫かな」と花音に不安を漏らすのは間違いないので、出てこないこともとても重要なのである。
Backstage Pass3(2020年3月16日~)
いい練習方法があるかという質問に対して「笑顔」「ご飯」「儚さ」という回答が並んでしまい、美咲は花音に中身のある発言を求めたが、花音の答えに聞いたことのないような声を上げた。美咲は困ったら花音に振るという場面が増えてきており(本気で意見を求める場合といじり半分で振る場合がある)、以前よりも気兼ねなさが増していることがうかがえるだろう。予想外の答えにあんなに驚いているのも、信頼の裏返しといえる。
星3「元気100倍! 北沢はぐみ」エピソード「笑顔あふれる秘密基地」では、やりたいこととしてそれぞれ「旅行」「旅行先にあるようなカフェ」をあげたり、秘密基地に設置するリラックスできる空間をイメージしたり、好みの方向性が近いことが再確認できる。
フルスイング!ハロハピソフトボール(2020年3月31日~)
ソフトボールの試合に助っ人として参戦しようという流れになった際には、今回も最後の砦であるはずの花音の気持ちに美咲はあっさり折れた。こうした流れや、その後に美咲が素直な気持ちを漏らすやりとりはもはや定番となってきており、星4「4番、ピッチャー 北沢はぐみ」エピソード「笑顔のキャッチボール」でも見ることができる。
バッティングセンターでの練習では、当初美咲は薫とバッティングを、花音はこころとはぐみとキャッチボールをしていたが、美咲は途中で花音の様子を見にきたのか、いつのまにか花音とはぐみのキャッチボールに加わっている。この直前、花音はこころとはぐみのボールと会話(?)する理屈がわからず美咲に助けを求めるところで話数の切り替えが入っていた。
その後、打撃練習でも、苦戦する花音を見守りつつ、ともにはぐみから「クラゲの呪文」を学んでいる。
試合当日は、
「美咲ちゃーん!いけるよー!」「…!!」
という、テニスコートで聞こえる(であろう)最高の声援を確認することできる。
ところで本イベント中には、みんなでお揃いのユニフォームを着たことで、普段のライブ衣装とは違った「お揃い感」を感じるという花音と美咲の短いやりとりがあるが、これを見落すことはできない。ミッシェルの正体を知るこのふたりがこの会話をしている意味は非常に大きく、ステージの外で5人がお揃いの恰好をするという本イベントにこの会話を盛り込んでくれたことには感謝してもしきれない。
花明かりのシンフォニー(2020年4月10日~)
各バンド勢ぞろいのお花見、参加する予定のなかったミッシェルも突然出ていくことになる。本編中ではボーカルを除いたハロハピの面々が集まって歓談していたことがうかがえるが、ということは、美咲は黒服と花音の手引きで急遽出動したのだろう。同じようにましろらモルフォニカとの挨拶を済ませて美咲として戻るときもこっそりと花音の元へ戻っていくことになるのは容易に想像できる。
とあるバンドのスポーツフェスティバル☆(2020年6月30日~)
美咲ちゃんなんてミッシェルを着ながらやってたんだよ♡
ハロハピ印のにこにこ夏休み(2020年7月21日~)
開幕、祖母の家に押しかけんとする3バカに対する花音の「そ、そうだよみんな、迷惑になっちゃうよ~……!」が非常にかわいい。
エビフライ捜索において美咲は「さーて、なんでしょうね~」と30分もニコニコしながら悩む花音を眺めている。ヒントを出したことで花音がエビフライを見つけた際には、「花音さんやりましたね!一番乗り!」「やった~!」と二人で盛り上がっており、頑張って探している他の3人が少し不憫。そして「見つけた花音さんに拍手~」。いちゃいちゃとやりたい放題である。
翌朝はぐみに起こされるシーンでは、パジャマ姿の美咲と花音のツーショット開幕。やっぱり布団が並んでたんでしょうね!
カレー作りでは、個性全開で暴れまわる3バカに対する美咲と花音がまるで子供たちと料理をする夫婦のようで微笑ましい。とくに、花音が米担当のこころの元へ美咲を送り出すシーンは視線の動きまで含めて必見。また、こころとトマトの話を美咲に伝える場面も、あまりにご夫婦のそれである。こうした諸々に気を遣う美咲と美咲を気遣う花音のふたりのムーブが本イベントではいつも以上に強く、帰り道まで続くのが本イベントの見どころのひとつだろう。
といういつも通りの仲睦まじさを確認してユーザーが安心していると突然、場面は夜に変わり、軒下には眠れない美咲とそこにやってくる花音。何も起きないはずがなく…
3バカが寝静まったあと、2日間の思い出を軒下で語りあうふたり。花音は出会う以前の知らなかった美咲の姿を知り、美咲は慣れ親しんだ景色のなかで新しい出会いをしたことしんみり伝え合う。昼間の楽しい雰囲気から一転、静かで優しいふたりだけの時間を浴びることができる。
翌日のライブにおいては、どうやら黒服はミッシェルの衣装と楽器を届けただけのようなので、ミッシェルへの着替えは当然…
さて、本イベントでは思い出を形に残すしおりが重要なアイテムとなっていることが、星4「星屑の下のおしゃべり 松原花音」の各エピソードで語られているが、当のしおりは事前に花音が原稿を用意し、美咲とふたりで作成している。あまりにも自然に二人になる流れはさすがとしか言いようがない。
ハッピーラッキー!EGAOのMAHO!(2020年10月21日~)
ふたりは魔法の存在には一歩引いていたものの、人を笑顔にしたり誰かを支える魔法をみんなが使えることを再確認した。
ようこそお参りくださいましたっ!(2020年12月31日~)
初詣からはぐれた薫を探しにきた美咲と花音がイベントの最後に登場。有咲の「奥沢さん!?ていうか花音先輩まで!」のていうかはどういう意味なのか気になってしまう。
二人によると随分長いこと薫を探していたらしい。薫がはぐれるほどの初詣の人だかりのなか、迷子になりがちな花音とふたりであちこち探し回っていたということは、繋いでいたんですよね、おててを。
その他のカードエピソード
星3「踏み出した一歩 松原花音」エピソード「そのままの花音で」
花音と千聖がお茶をしているところに突然美咲が暴走する3バカを止められず助けを求めてやってくる。花音の好きなカフェの話を一瞬美咲が持ち出すのがポイント。
星2「白組応援団? 奥沢美咲」メモリアルエピソード「ミッシェル効果」
ハロハピに加入してからリズム感などいろいろなことができるようになったことについて、自分がしっかりしないと全負担が花音にいってしまうからという当初の動機が確認できる。
星2「笑顔のマジック 松原花音」メモリアルエピソード「見つけなきゃ・・」
花音が美咲の代わりにスタジオの予約をしている。
星2「笑顔のマジック 奥沢美咲」エピソード「ミッシェル、空中浮遊?」
こころや薫の突拍子のない行動のストッパーとなれる美咲に対して、自分もそうできればいいんだけどと申し訳なさげに語る花音。美咲はそういうのは自分の役目なので「花音さんはなんていうか、そのままでいてください」、美咲がいっぱいいっぱいになったときに助けてほしいと言った。
わかったという花音に美咲は「はー、やっぱり花音さんのそういう言葉安心するー。」と漏らし、花音が見守っているから自分は頑張れるという美咲の気持ちをみることができる。
美咲にとってハロハピは「騒がしくてにぎやかな3人と、それと、花音さんとあたし」なのだ。
星2「エールソング 松原花音」エピソード「スペシャルオーダー」
花音のバイト先に、美咲とはぐみがやってくる。はぐみの口ぶりから、明らかに花音に会いに来たようだが。
余談だが、美咲がファーストフード店において一人でするエリア会話「キャラが濃いよね」では、美咲がバンドメンバーのキャラの濃さについてコメントしているが、もしかしたらレジで完璧なオーダー捌きをする普段とギャップのある花音の姿を見て言っているのかもしれない
星4「買い物も一生懸命 松原花音」エピソード「花音の買い物」
オリジナルパンを作成することになったりみ、沙綾、花音。花音はミッシェルパンを提案し、細部のつくりまで驚きのこだわりを見せる。なお、その後星4「Circleパン祭り 山吹沙綾」のエピソードにおいて、花音が考案したミッシェルパンは実際に販売された。
星4「もう一人のあたし 奥沢美咲」エピソード「陰に陽に」
合同ライブに向けて分かれて準備をするバンドメンバーを心配していた美咲だが、他のバンドのメンバーからそれぞれちゃんと担当することをやっていて安心している。紗夜や千聖たちとの会話を通して美咲は、人には向き不向きがあり、皆が同じことはできないが、目標に向かってそれぞれができること、自分にとっては笑顔のために裏方の奥沢美咲と舞台に立つミッシェルをやればいいと発言している。
こうした考え方は、バンドストーリー2章や笑顔パトロール隊、花壇への水やり、サンタクロースなどを通して美咲が花音とともに信じ、証明してきたものであり感慨深い。
星4「漂う月 松原花音」エピソード「悠々と」
花音と美咲の関係にとって重要な「リトルスマイルステップ!」の思い出が花音にとってとても大切なものであることが語られている。また、花音は楽しい賑やかさとは別に、静かにのんびりと過ごす時間を愛していることが述べられているが、それはそういうことだろう。
星4「水中のワンダーランド 弦巻こころ」エピソード「夏まっしぐら」
終業式のあと、そのままハロハピ島へ遊びに行った一向。暑さ、長い終業式、家に持ち帰る荷物で午前中だけでお疲れの美咲と花音だが、そのまま一日遊び倒す。ふたりが学校生活において同じような感覚を共有していることに加え、遊びの程度の差こそあれ、夕方へとへとになっている美咲に比べて花音のほうが元気そうであり、ふたりの体力(あるいは持久力か)の違いも見て取れ、興味深い。
ラウンジ会話
メンバーの何気ないラウンジでの会話をみることができる機能であり、日ごろからのみさかのんの距離の近さをうかがうことができる神コンテンツ。数が多く確認が難しいので注意。とくに、期間限定のものがいつのまにか見られなくなっていることが多い。
・「羊毛フェルト」
美咲が花音を羊毛フェルトの買い物デートに誘っている。え、直球すぎる…
美咲は時間が空いているか尋ねただけなのに対し、「どこか行くの?」と花音が返すあたり、二人のおでかけは日常の御様子。
花音もちょうど欲しかったタイミングであり、相変わらず羊毛フェルトを続けていてほほえましい。帰ってきて一緒に作ること間違いなしの名場面。
・「花音の待受け」
花音が美咲に待受け画面を変えたことを報告している。なにこれかわいい。しかも、美咲は前の待受けのこともよく知っている。いつもやっているようだ。なお、花音のスマートフォンケースは水色でくらげのシルエットがあり(「ガルパピコ」第8話)、待受け画面は水族館で撮ったくらげの写真であることが確定した。
・「抜け駆け」
こころ、はぐみ、薫が美咲と花音を探している。美咲と花音がいない。とても重要なことである。「抜け駆けか…」とコメントする薫がおもしろい。
・「アイディアは突然に」
突然こころが新曲をおもいつき、一緒にいた美咲と花音が大慌て。花音は急いで紙とペンを借りに行く。これもいつもやってますね。
・「ミッシェルは人気者」
こころと花音がミッシェルに触れ、もふもふを楽しんでいる。花音も「気持ちいい……」とご満悦の様子。しかも、こころが手で触れているのに対して花音は頭ですりすり。普段からミッシェルに抱きつくスキンシップをするこころとはぐみに対して、花音はあまりそういった素振りを見せていなかったが、もっと抱きついてもいいんですよ。
なお、この会話は最初、ミッシェルが花音に対して「ミッシェルがきたよー」と言っているところにこころが飛び込んでくる。本来二人で何をするつもりだったのだろうか。
・「間一髪」
美咲がラウンジに入るのを見たというこころが入ってくるが、そこには花音とミッシェルしかおらず、こころの気のせいだったということになる。ミッシェルに着替えるときやっぱり一緒にいるんじゃん!と全ユーザーが思ったことだろう。上記「ミッシェルは人気者」と同様、最初は二人で楽しそうに談笑している。
・「こころの挑戦」
美咲が羊毛フェルトでなにを作ろうか悩んでいると、こころが自分も作ってみようかしらと言いだし、驚く。花音は横で嬉しそうにその姿を見ており、みんなで好きなことを一緒にできるのは花音にとって幸せなことだということがよくわかる一場面である。ところで、花音とこころと三人でいるのに羊毛フェルトのことを考えていたのか美咲…
・「花音のお誘い」
花音がハロハピの面々を水族館に誘っている。花音からの誘いは珍しいという美咲の反応をもとに、他の会話やエピソードを見直すとたしかに美咲から誘う場面が多い。
・「大忙し」
三度、二人でいる場面からスタート。本当にこればかりである。
・「つらい時は」
夏シーズンに追加された会話。暑そうなミッシェルに対し、花音は「つらくなったらいつでも言ってね」と心配そうに言っている。こ、恋人~~。つらくなったらどうしてくれるのだろうか・・・・。なお、同時期には普段絡みの少ない千聖が美咲の暑さを心配するラウンジ会話も存在した。そういうことだ。
・「冷たくて温かい」(花音と彩の会話)
暑がる彩に「えいっ」と冷たい手を当てる花音。一番身近な暑い人にも絶対やってる。
・「有咲の好物」(花音と有咲の会話)
なぜか花音にあんみつ好きなことを知られていることに驚く有咲。後ろの席の人さぁ…。
エリア会話
・「一緒にお昼とかどう?」
学校で、しかも外のベンチや木陰でお弁当を食べる様子が描かれている。
なお、花音はクラスの友達と約束をしている描写がされたこともあるため、学年も部活も違う美咲と二人でというのはすごいことではないだろうか。
・「喫茶店でも寄る?」
一緒に下校している。寄り道も頻繁にしているようだ。
・「このカフェお気に入りなの」、「海の生き物っていいよね」、「紅茶って色々あるよね」
花音が好きなものについて美咲に嬉しそうに語っている。はしゃぐ姿がとてもかわいい。
・「欲しい物とかある?」、「これ可愛いかも」
デートの様子を垣間見ることができる。
・「なんだか楽しそうだね」
思い出の会話「ふんふーん♪」が変更されて追加された。当初、美咲が羊毛フェルトを知らない花音と、そのため見られるのが恥ずかしい美咲だったが、その後一緒に作るようになったため変更されたと考えられる。ミッシェルを作っていることは照れくさくて他の人には言えなそうなところだが、花音にはうまくできてご機嫌だったところを素直に言っている。なお、美咲の鼻歌のご機嫌度もあがっている。
・「ふえぇ、迷っちゃった・・・」
花音を助ける美咲と美咲に安心する花音を見ることができる。
・「買い物ですか?」
花音を助ける美咲と美咲に安心する花音を見ることができる。上記のミスではなく、本当に二つある。しかもこちらはあとから追加されたもの。迷子の花音に美咲が遭遇することは、それくらいよくあるということを示しているということか。
・「いつもお疲れ様」
居残り練習をする美咲とそれに付き合う花音という日常風景をみることができる。
・「年末もにぎやかに」
2019年の年末期間限定。3バカが手前で騒ぎ、美咲と花音は中央の席に二人並んで座っているという構図。一年間楽しかったという思い出話と、年末年始はゆっくりしたいけど三人がいろいろ盛り上がっていて無理そうだし、1年のラストスパートをともにがんばろうと言葉を交わしている姿は本当に夫婦。同時期のプロフィールセリフでも「楽しい1年だったなぁ」「楽しい1年でしたね」とともに振り返っており、いろいろあった2019年が二人にとってとても充実していたことがよくわかる。
期間限定のエリア会話
ハロウィン(2017)
ハロウィンについて雑談。花音は家で母親のカボチャ料理を食べているという。
クリスマス(2017)
「花音さん、今年のクリスマスの予定は?」
エイプリルフール(2018)
美咲以外がミッシェルになってしまい孤独を感じるため、ミッシェルに着替えようとする美咲に花音は「それはもったいない」と言う。美咲が美咲のままいられることを花音は望んでいるということか(ただしこれは夢)。
ハロウィン(2018)
美咲はジャックオランタンや黒猫の羊毛フェルトを「調子に乗ってたくさん作りすぎ」たので、花音にもらってほしいという。は???
ハロウィン(2018)
ミッシェルのハロウィン衣装について楽しそうに話す二人。
なお、美咲の衣装は花音がハロウィンにいつも食べているカボチャである(意味深)。
ハロウィン(2020)
ハロハピでハロウィンの出し物を相談中、相変わらず非現実的な案を出す3バカに対して花音がフォトスポットを提案。手軽さや思い出作りに配慮した花音の案に対する「それ…すごくいいと思う…やっぱり頼りになるのは花音さんだけだよ…」という美咲の柔らかい声には、安堵と信頼、尊敬の気持ちがあふれている。当日は大成功を喜んでいるふたりの姿が確認できる。
クリスマス(2018)
※花音と薫の会話
なぜか花音は慌てて美咲を探している。無限の可能性のある一コマ。
クリスマス(2020)
ハロウィンと同様、クリスマスもハロハピで出し物を企画。今回はサンタさんへの手紙を書くというもの。当日はけっこうな賑わいを見せたようだ。
美咲と花音にとっては、前年のイベント「サンタがうちにやってくる」での経緯もあってサンタさんには特別な想いと秘密があるのは周知のとおりである。それを踏まえると花音から美咲への「ふふふっ、サンタさんが聞いたら笑っちゃうだろうね」などのセリフは特別なものに聞こえてくる。最後にサンタへの手紙をふたりで一緒に書き始めるのも大変かわいらしい。
お正月(2019)
おみくじで「待ち人、来ず」を引き、待ち合わせに合流できないと焦る花音に、美咲は「待ち人」はそういう意味じゃないと伝えるが。まぁもう目の前にいるので・・。
お正月(2021)「お餅って、かわいいよね?」
日常の楽しいことを美咲に伝える花音。かわいい。
期間限定演出など
花音バースデー(2018)
ハロハピのメンバーから花音へのプレゼントはそれぞれが作った羊毛フェルト。
メンバーには美咲が教え、美咲はペンギンのフェルトを作った。
花音もペンギンを作っているので、花音の部屋ではおそろいで並んでいるのだろう。
美咲バースデー(2018)
みんなの前で花音が美咲にプレゼントしたのはなんと扇風機。
扇風機の意味が解らない面々の前で、美咲は「大切に使わせていただきます!」と心中でお礼を述べている。
成長した花音が積極的になっていることがよくわかる一幕である。
花音バースデー(2019)
メッセージカードが追加されたこの年の誕生日、美咲が花音に書き贈った言葉は「今後も一緒に色々乗り越えましょう」というもの。
さらに、メッセージカードに使われている花音の写真は、花音がミッシェルに入ろうとしたときのものと、ペンちゃんを抱えて水族館を目指したときのもの。これはどちらも美咲しか目にしていない場面である。普段の様子から、メッセージカード自体の準備は美咲が主導的に担当したと考えるのが自然であり、二人にしかわからない要素がふんだんに盛り込まれたカードである。
また、美咲のキャラクターボイス「花音さん、誕生日おめでと。いつもすごーーく感謝してます」となっている。2年前は「花音さん、誕生日おめでとうございますー。唯一の常識人の花音さんがいてくれてよかったです」、1年前は「今日は花音さんの誕生日ですね。いつもありがとうございます」であったため、「おめでと」という砕けた言葉遣いと感謝の度合いの変化から、年を追うごとに親密さと存在の大きさが増していることがよくわかる。
美咲バースデー(2019)
この年、バンドのみんなが美咲にプレゼントしたのはなんと羊毛フェルトのミッシェルと美咲のぬいぐるみ。なお前日の会話によると、発案はこころで花音が三人と協力して作成したようだ(一晩で?)。「やっぱり羊毛フェルトってキレイに作るの難しいね」「そんな、上手です」というやり取りは、ずっと二人で続けてきた羊毛フェルトならではのもの。はぐみは、美咲とミッシェルは仲がいいからミッシェルも作ったとコメントしているが、同一であることを知っている花音がどんな想いをこめたのか、想像するのは恐ろしくすらある。
また、メッセージカードでの花音のメッセージは「美咲ちゃんがいてくれて良かった」。今こうしてみんなで楽しい時間を過ごせているのは、もとは美咲がハロハピに来てくれたことにほかならず、その後も二人で乗り越えてきたことが端的に表されている。また、カードに貼られるシール(メンバーによって位置や種類が異なり、左に使われているテープはこころのカードには使われておらず、こころが貼っているものと推測される)で、ミッシェルが美咲に重なるように貼られているが、これは花音が貼ったと考えられるのである。前年に引き続き、メンバーの前でぐいぐいくる花音に衝撃を受けた。
さらに、この年はお祝いに彩や燐子が加わり、仲の良い花音を通して3年生と親交を深めた様子がうかがえる。
花音バースデー(2020)
花音へのプレゼントであるクラゲのクッションを見せないため、なんと美咲が目隠しした花音の手を引いてラウンジに登場。ということは学校からふたりだったということになる。はず。美咲からのコメントは「強くて優しいとこ、見習いたいな」
同日に公開された4コマ229話「花音とみんなの笑顔」では、「花音さん最近あの三人にかなり寄ってきてません?」という美咲かあの言葉に対するモノローグから始まり、花音自身がみんなの笑顔を第一に考えられるようになってきたことを喜んでいる。花音が目指す自分やみんなの姿は、誰かの笑顔のために人一倍頑張っている人=美咲へのサポートを通して、一緒に笑顔になることだということが語られている。
美咲バースデー(2020)
ハロハピから美咲へ、お祝いの気持ちを込めて3バカとダンス。横で見ていた花音がへとへとになった美咲に水を渡すと「か、花音さーん……今は天使に見えるよ……」。これまでもよくあったであろうシチュエーションでそう思っていたんですか美咲さん。花音からのコメントは「気遣い屋さんな所もステキだよ」。前述のように花音の誕生日には美咲は花音の「強くて優しいとこ」についてコメントしているため、結果として互いの誕生日に互いの好きなところ言い合うことになった。
お正月(2020)
この年は特殊なラウンジ会話として実装。3バカの獅子舞と美咲と花音が登場し、何かと苦労の多いふたりの厄を払うかのような描写(獅子舞の中身こそが苦労の主要な原因のひとつなのだが)となった。
お正月(2021)
この年は混合ちーむによるかくし芸大会として実装。花音は紗夜、りみ、ますき、あこと、美咲は日菜、つぐみ、ましろ、つくしと同じチームとなった。事前の会話で花音が美咲になにをやるのか尋ねていたり、氷川姉妹やつぐみなどふたりと仲の良いメンバーがそろっていることなどから、三が日は互いのかくし芸の話題で大いに盛り上がったことだろう。
第2回ガールズバンド総選挙「学生バイト応援ソングを作ろう」
頑張っている人に気持ちを伝えるのは難しいので、それを歌にすることになったリサ、彩、モカ、つぐみ、花音。
頑張っている人が元気を出せるようにとみんなで歌詞を作ったわけだが、花音が日常的に接しているものすごく頑張っている人は当然美咲であり、自覚の有無はともかくとして、花音の頑張っている人へのメッセージには美咲への気持ちが含まれているのは疑いの余地がない。
自己紹介(シーズン2)
美咲には美咲自身とミッシェルの2通りが用意されている。ミッシェルの自己紹介では、いつものように自由な3バカに対し、ハロハピが大好きと素直に伝えるミッシェルを見た花音は微笑んでいる。バンドストーリー2章の美咲の葛藤を知る花音が今の美咲の姿を喜ぶ様子に、胸が熱くならざるを得ない。
他のメンバーの自己紹介は、会話から美咲が撮影していることが推測されるが、美咲自身の自己紹介は花音が撮影している。しかも、ミッシェルのことについて触れており、他のメンバーはいないことがわかる。おそらく「美咲ちゃんも撮ろう」と花音が誘い、二人きりで居残り撮影したのだと考えられ、ハロハピが楽しいのでこのままいるという美咲の気持ちを聞いて花音がどんなに嬉しかっただろうと想像すると涙が止まらないのは、バンドストーリー一章から読んできたユーザーなら当然だろう。
ガルパAR「No22 美咲×花音」(2018年1月)
衣装のデザインをまとめ完成させた美咲と花音。わりとよくできたと美咲が正直に花音に行ったり、ミッシェルの衣装も美咲の大事な衣装だよと花音が返したり、美咲とミッシェル、花音、ハロハピの関係が短いやりとりに込められた会話。
ガルパAR「ハロハピ①」「ハロハピ②」(2019年6月)
イベントの出し物の企画でいつものように3バカからハチャメチャな意見が飛び出し、美咲は花音の協力を得つつ、どうにか現実的な形にまとめようとする。明後日の方向に改造されていく出し物のピンボールを見て慌てる花音との美咲のやりとりは「そのほうがあたし達らしいのになると思うし」「ふふっ、それもそうだね」というもので、二人の大好きなハロハピの在り方がよく表れた一幕となっている。
花音も手伝ってピンボールは完成し、客引きに出て行く3バカを見守りながら店番をする(美咲は抜けてミッシェルとして客引きに参加)美咲と花音の姿もまさに「あたし達らしい」在り方であり、ハロハピのなかの仲良しみさかのんを自然に描いている。
がるぱタワーバトル(2020)
4月1日0時~23時59分限定で実施されたミニゲーム。なのだが、この日ユーザーはまず、そんなゲームの存在など知らずにトップ画面で絶叫することとなった。美咲と花音がミッシェルのバルーンに掴まっている謎のイラストがそこにあったためである。その後、ミニゲームをプレイすることで、そのイラストがそのままタワーバトルのブロックであることに気づくのだが、その名前はなんと「松原花音×奥沢美咲」。公式表記である。
4月2日0時、サークルに現れた筐体が消えることでミニゲームは消滅するというものだが、サークルに帰還した香澄たちはタワーバトルでの出来事を覚えているらしい。すなわち、美咲と花音はふたりで飛んでいたことを覚えているということに。吊り橋効果…。
その他
「ちょこっと!ガルパライフ」
・ハロハピ②「どうしてこうなった・・」
花音は正体を隠して活躍するヒーローに美咲を重ねている。
「もっと!ガルパライフ」
・20話「はぐみと永遠の秘密」
二人の秘密が1つ増えた。
・38話「美咲と主役の一日」
美咲が照れながら花音のオフショルダーを引いている。
・56話「冬支度」
花音はミッシェルを見て中の美咲の機嫌がいいことがわかるらしい。
いつも見てるから当然だろう。
・57話「趣味の領分」
花音が羊毛フェルトを始めた理由が描かれている。
やはり美咲は花音と同じ趣味を持てることが嬉しいようだ。年末にみさかのんが2話続いた期間。
・67話「信頼と誤算」
スキーに参加することになった美咲が、不足している常識人枠に花音を呼ばなかったのは、雪山で遭難する可能性を考慮してだったことが明かされる。
・93話「止まらないふたり」
たえと雑談しながら迷子になった花音は「このあと(美咲に)電話して迎えに来てもらった」。というのも、迷子になったときに美咲と連絡を取っている描写が多いので当然だろう。
・118話「でんしゃでおでかけ」
電車ではしゃぐ3人を見守る美咲と花音。
描写から、3人とは対面の席に二人で座っていると考えられる。
・140話「美咲査定」
美咲の微妙な元気のなさがわかる花音と、みんなの微妙なテンションの低さがわかる美咲。
・161話「花音と勇気のぬくもり」
一行から離れて迷子の子に手を差し伸べる花音。美咲が心配している様子が描かれている。
・164話「食べられる食べられないパン」
考えこみながら「フライパン」を食べている美咲の様子を花音はよくみている。
・199話「黒服サンタの贈り物」
前述、イベント「サンタがうちにやってくる」の項を参照。
・221話「名采配」
本記事の趣旨とは直接関係ないが、ともに右利きであることがはっきりと確認された。
・229話「花音とみんなの笑顔」
前述、期間限定演出「花音バースデー(2020)」の項を参照。
・240話「素顔」
どう考えてもそうだと思われてきた、みんなで歩いているとき横に並んでいることを確認できる貴重な1コマ。
・253話「魔法に願いを」
ハロハピへの本心が漏れ出して照れる美咲を花音が笑顔で見守っている。
「ガルパ ピコ」
・6話「ミッシェルランドへようこそ!」
ミッシェルランドでアトラクションに乗っている際、花音は常にミッシェル(美咲?)を見つめている。夕方、園を出たときの「びっくりしたけど、楽しかったね。美咲ちゃん」は必見。
・8話「ドラマーっていつも何かしらリズム刻んでるよね」
ドラマー組のスネアケース談義、花音が提示したのはミッシェルのスネアケース。
それは市販品なのだろうか・・・
・13話「キラキラ愉快な商店街狂乱のブシドーパーティ」
リハーサル前日から徹夜でライブの準備をしたまりな、りみ、紗夜、麻弥、つぐみ、美咲。
疲労の限界で机に伏しているところに各バンドのメンバーがやってくるが、花音は美咲の横で心配そうな顔をしていていつも通り。
・26話「再建しちゃった!」
温泉の噴出で一同は吹き飛ばされてしまうが、ミッシェルは花音のいる方向へ目を向けている。
「ガルパ ピコ大盛り」
・6話「美咲禁断症状」
ミッシェルを着られず禁断症状に陥った美咲だが、それでも毎日花音と下校している。放課後、約束などなくとも自然に合流できるくらい習慣化していることなのだろう。
・10話「ハナゾノ路上ライブ」
ドラマーを探すたえの前に現れた美咲に対してたえは「惜しい~~~」と叫ぶ。え??
同級生たちに、美咲と花音はセットで認識されているということに他ならない。
・13話「さーくる集客対策会議」
会議中に机の下で隠れて花音とメッセージのやりとりをする美咲。いつもそれやってんのか。