基本的には、納期がある仕事に従事している人間が使用する言葉。納期までに余りにも時間が無くてしかし作業量は膨大で、生気が希薄になりながらもそれでも頑張り続ける状態の事を指す。
(2ページ目参照)
事象の重大性としては、
・デスマーチ(標準的な修羅場。many)
・デスパレード(標準より上の修羅場。more)
・デスパレードマーチ(最上位系。もうだめぽ。most)
という形で上がっていくのが一般的である。略語はデスパ。
語源はゲーム「ガンパレード・マーチ」と思われるが定かではない。デスマーチ自体は全国的に有名な単語であるが語呂としても余りにアッサリしている為か今一つ、抜き差しならぬ状態が伝わりにくいので、複数人いなければ出来ないパレードを行っている状態で全員によるデスマーチ合唱という、如何にも洒落にならない現場の畢竟を説明するにはもってこいの造語が製作、流布されたと考えれば納得が行く。実際、三段階に分かれているのも相まって使い分けもしやすい。
筆者のデスパ実体験例
・取引先の窓口担当者がアパートの玄関で心筋梗塞を発症、死亡した状態で発見される。
(デスパの犠牲者)
・「出来ている」と口三味線を弾いて制作費を跳ねていた上司が突如として夜逃げ。ご丁寧にアパートまで一晩で引き払って逃亡する。手元に残った張りぼてのプロジェクトは全て破棄し、厳しい顧客の声を一身に受けながら、一からの尻拭い。
(詐欺に近い被害を突如、リカバーしなければならなくなる降って湧いた型デスパ)
・分刻みで動いても作業時間が圧倒的に足りない仕事に一週間前、突如として出向を告げられる。
(選択の余地はなく「出来ない」は許されない。金払いは良かったらしいが給料には当然、反映されない。勤務先が余りにも遠い為、やむなく三日泊まり込んで一日帰っての暴挙型デスパ)
・プロジェクトに入って三日目のアルバイトが突如、中堅食品関係会社の出荷システムを二週間で組めと命令される。
(テスト時間が皆無で食中毒などクリティカルなエラーが発生する可能性を全く考慮しない営業の浅慮。社長を論破して全ての責任を負わせるアルバイトの図は滑稽である。しかし暴挙型デスパである点には変わりない)
・福島第一原発の状況を精査しながら普段の業務に加えて、花が終わったばかりの庭木を大量に剪定せねばならなくなった為、18時間労働の3時間睡眠で30日間、頑張った末の枝打ち作業にて左手拇指の腱を一本、切断。併せて神経も損傷。
(典型的なデスパの末の負傷。やや自業自得)
・IBMのパーソナルコンピューター部門を買い取った某社の製品仕様書が間違っており、優良誤認の品を買わされ消費者生活センターの案件に。余裕があったはずの納期が返品、交換に二ヶ月を要した上、代替品まで初期不良で合計三ヶ月、納期が圧縮される。しかし仕事は上げねばならぬ為、18時間労働の3時間睡眠を三ヶ月間、続けていたら「座り仕事のし過ぎで」椎間板ヘルニアの自覚症状が発症。リハビリに四ヶ月。
(思いも寄らぬ外的要因で余裕があったはずのプロジェクトもデスパ。真面目に仕事をして欲しいものである。降って湧いた型+しわ寄せ型デスパ)
といったモノがある。皆様に於かれても実例を記載し記事を充実化して頂けると有り難い。