概要
モンスターハンターシリーズで登場する、人間と獣人族以外の知的種族の1つ。
指は4本で、長い耳と特徴的な構造の脚を持つ長命な種族。
直立二足歩行を行う人型生物で手先が器用と言う人間に近い特性を備えた、いわゆるファンタジー作品で往々にして見られる「亜人種」と言うべき存在。
設定上の「竜人族」は複数の民族の総称とされており、個々の外見にはいくらか差異がある。
作中で登場する民族は鍛冶や調合などの高度な技巧を有し、300歳を超える長寿だが死の危険や寿命の心配が少ない生物故に繁殖力が低い為、人口は少ないとされる。
また長寿な種族ということで、美容や健康など体に良い品物を好む傾向がある。
少数派ではあるがゲームでの露出は多く、拠点メンバーなどの主要人物としてメインシリーズには必ず登場しており、派生作品での出番も多い。
シリーズ常連であり、ストーリー上も重要な立場が回ってくる種族でもあるのだが、人間やアイルーなど猫系の獣人と異なり生態樹形図では分類についての言及が無い。
そのため人間や獣人と類縁があるのか、全く別の起源を持つ生き物なのかは明らかでない。
肌や髪の質感などは人間と殆ど同じで、黒髪や金髪などの個人差もある。
顔つきは人類と殆ど変わらないタイプから、ジャンボ村の村長のような高く大きな鼻が目立つタイプまでさまざま。
耳が尖っているのが竜人族全般に共通した外見的特徴といえる。また、ムービーなどの精細な描写では、一部の竜人族が4本指であることが判明している。
普段は衣服に隠れて見えないが、脚も鳥類のような関節配置になっており、寿命の面なども含めて、近い見た目の人間ともかなり相違点が多い。
若い頃は(といっても数百年単位だが)背が高く容姿端麗な者が多いが、老いて来ると人間の老人よりも小さい体格になってしまい、「小さい人」と通称されることもあるようだ。
どうであれ「人」の範疇であり、人間や獣人ともども、劇中のやりとりで容姿の差がクローズアップされることはあまり無い。
後述の「大長老」のような極端な例もあるが、これは千年単位で起こる珍しい事とされている。
竜人は「若者」や「妙齢」でも数百歳という種族で、他種族と寿命や価値観の隔たりは大きいが、人里に出てくる個体は
ゲームの舞台である辺境各地で他種族と豊富な交流を持っている。
ギルドや行商のようなビジネスライクな関係から、MH2のジャンボ村の村長と村人(主人公含め)たち、新大陸調査団の団長と竜人ハンターのような信頼関係まで、さまざまな間柄が描かれている。
前述のように社会面で他種族との共存を可能とする程度の適応は見られるが、一歩進んで恋愛・婚姻・家族的な関係にまでなりうるのかは不明。
少なくとも、人間ら他種族と竜人族の混血というキャラクターは、伝承などの仄めかしや設定資料上などでも登場していない。
この辺りについては公式の言及が無いので、生物的に異なるため恋愛や混血が不可能な設定なのか、単に登場していないだけなのかも全く不明な状態。
起源こそ不明なものの、遥かな昔、古代文明の時代からその活動の痕跡は残っている。
禁じられたモンスターに関する情報の一部では口伝を紡ぐ存在として登場するが、当時の社会的な立ち位置や外見的特徴などの情報は残されていない。
長寿ゆえに膨大な経験や知識を蓄えているため、ココット村の村長等のようにギルドと深い関係を持つ者や、村や組織、小国家の重役に登用される者もいる。
対して、モンハンの主な舞台となる辺境から離れた人間が中心の大きな国家や都市部では、異種族である竜人の活躍は疎まれ、
あまり姿を見かけることはないという設定もハンター大全で語られている。
人間との関係が深い、もしくは人間と共存の道を選んだ竜人族のほとんどが年寄りなので「○○ジジ」や「おばあちゃん」と親しまれている人物が多い。
若い竜人族は世界のどこかにある竜人族の隠れ家に多くいると言われており、作中ではそれにあたる拠点としてシキ国のシナト村が登場している。
例外として、ドンドルマの大老殿では複数の若い竜人族女性が勤務している。
また、竜人族のお姉さまやポッケ村のギルドマネージャー、狂竜ウイルス研究所の助手、ベルナ村のネコ嬢、集会酒場のマスター、カムラの里の受付嬢姉妹であるヒノエとミノトも若い竜人族の女性である(ネコ嬢に至っては少女ないし幼女と表現しても間違いではない外見)。
ユクモ村の村長も「狩りに生きる」のユクモ村特集の記事によれば「妙齢」とのこと。
MHF-Gに登場するG級受付嬢も外見としてはかなり若いがやはり実年齢は不詳。
見た目も態度も子ども相応に見えるのはシナト村の「照れ屋な女の子」くらいで、彼女は竜人の中でも際立って幼い口調や反応を見せる。そしてロリコンプレイヤーにストーキングされる。
もっとも、竜人族の尺度では若いというだけで、人間社会に溶け込んでいる竜人族たちはやはり人間と比べると相当長い期間を生きているらしく、
MH4Gの大老殿にいる竜人お姉さんによると、「私の年齢はあなたのひいおばあさんでも予測がつかないだろう」とのこと。
上述の通り、成熟していないと言う意味で少年少女と呼べる若い竜人族は隠れ里で暮らしているとされ、人類と同程度の年齢での接触自体がまず無い扱いになっている。
若い女性は人里でも見掛ける機会が多い一方で、若い男性はかなり希少。
ジャンボ村の青年村長(とMH4に登場する彼の弟)や交易船の船長、「我らの団」の加工担当、
マカ錬金屋、龍歴院の主席研究員が該当する。
知能が高く、神話や宗教などよりも合理的で現実的な考え方をするともされる。
ただしシナト村のように宗教的文化が根付いている竜人族たちの里もあり、この辺りは生きてきた環境や歴史によって異なると見られる。
また、古龍観測所をはじめとした各研究機関に属する竜人族たちが実物を用いた研究・調査に重点を置くことから、机上や資料による推察よりも、実際に体験したことを知識とする傾向がみられる。
一方で、自然との一体化を重んじる種族であり、人間の価値観で見れば理解困難なことも多くあるという。
争いを好まない性質ではあるが、身体能力に劣るわけではなく、稀にココットの英雄やポッケ村の村長の祖先のように剣の道を歩む者も存在する。
MHWの1期団の中に竜人族のハンターが存在するが「調査団に唯一存在する、世にも稀なる竜人のハンター」と紹介されている。
この様に竜人のハンターは何人かいるのだが、全体で見れば、やはり竜人族でハンターを志向する者は少ないらしい。
1000年に1度、巨人のように長身の竜人族が生まれる。劇中ではドンドルマの大長老がこれに当たり、愛用の脇差し(小刀)が人間のハンターが使う太刀サイズという巨体を誇る。
ポッケ村の村長の祖先が使っていた剣が尋常ではない大きさなのも、村長の祖先が大長老のように巨大な竜人族だったからである。
前述の通り生態樹形図にも記載が無く、その起源について言及すら無かった竜人族だが、MHW設定資料集では「仮説」として、古代竜人ですらも忘却の彼方とする古の時代、「竜人」と「古龍」には繋がりがあったのではないかとし、過去に竜人が隆盛を誇る時代があったとすれば、この新大陸の完成された大自然の創造さえ可能だったのでは、との記述がある。
仮説を元にさらに飛躍した想像を膨らませたもの…という体裁ではあるが、資料本で古代文明的な竜人の在りように言及した珍しい例である。
関連タグ
竜人族の手の指は4本(イラストが描かれた際に5本指で掻いているイラストが多々ある)
ナメック星人(同じく耳がとがっていて4本指)