概要
ウェンディゴ(Windigo)とは、カナダのネイティブアメリカンに伝わる冬の魔物、あるいは精霊の事である。
イラストでは大抵は巨大な雪男として描かれ、ゲームでは氷系のモンスターとして扱われる。
精神疾患として
カナダのネイティブアメリカンには、稀に冬季に欝状態の後に人を殺して食う者が出る。このような状態をウェンディゴ憑き(ウェンディゴ症)と呼び、ウェンディゴに取り憑かれたために起こるとされる。
ウェンディゴ憑きは、食人前に熱した脂肪を食べさせると治ると言われている。
クトゥルー神話において
H・P・ラブクラフトやその友人達が作り上げた架空の神話体系クトゥルー神話には、オーガスト・ダーレスがウェンディゴを基に作ったイタクァ(Ithaqua)という邪神が登場する。
イタクァは「風に乗りて歩むもの」とも呼ばれ、主に北極圏やその近くに出現する。その姿は骸骨のようにやせ細った巨人で、姿を現すときは目の位置に星の輝く人型の雲の姿をとる。
この邪神は冷気を吐く他、自分を目撃した人間を攫って異世界を連れ回して地上に放り捨てたり、人間を眷属の小型のイタクァに変えたりする。