憂国騎士団
ゆうこくきしだん
概要
自由惑星同盟において、銀河帝国との戦争において徹底抗戦を唱える過激派。その行動は反戦派や和平派への弾圧に留まらず、反戦主義の選挙立候補者の暗殺や政権に対して反論した市民へのリンチを当たり前のように行う。
裏にはヨブ・トリューニヒトがいるという噂があり、実際にアスターテ会戦の後に戦争を賛美しているトリューニヒトに反発したジェシカ・エドワーズとトリューニヒトの演説に反抗的なヤン・ウェンリーを暗殺しようとしている。
トリューニヒトが政権の座に着いてからは警察とグルになって、反戦団体を弾圧するという暴挙にまで出ている上に、良心的な政治家達でさえ不用意に手が出せないほどに勢力を拡大していた。
実態
が、ヤンを始めとした一部の軍人や政治家達からは所詮は自分達だけ安全なハイネセンで戦争を賛美している卑怯者とみなされ、原作では実際にヤンが「そこまで愛国心を持って、戦争を賛美するのならば何故自分達は軍に志願しないのか?」と擁護した警官を黙らせている。
正に、自分だけは傷つかずに戦争を賛美する主人(トリューニヒト)によく似たペット共である。
ドワイト・グリーンヒルからはピエロ呼ばわりされており、Die Neue Theseではヤンから「ゴロつき共」と称され、150年に及ぶ戦争による弊害や和平派、良識的な軍人達からはそうした面で侮蔑されている。実際に構成員の中にはトリューニヒト派の軍人までがいるという始末。
末路
トリューニヒトが逃げ出して、更に自由惑星同盟が滅亡した後も存続していた。散々、戦争を賛美していたくせに『バーラトの和約』自体を否定するでもなく、第二次ラグナロック作戦でも防衛のために主戦論を叫ぶことさえしていなかった『自分達だけ安全な場所で戦争を賛美するトリューニヒトのペット共』だが、ハイネセンポリスの大火の後、帝国軍憲兵隊のブレンターノ大将の采配で事件の犯人に仕立て上げられて壊滅した。
これ自体は冤罪ではあったものの、地球教とのパイプがあったことが判明した上に実際に地球教によるラインハルトの暗殺未遂もあったため、犯人としては最も適切であった。
所詮はトリューニヒトの下で甘い汁を吸っていただけのゴロつき共が正規軍人に適うはずもなく、これまで戦争を賛美していたくせに、『第二次ラグナロック作戦』というここぞというときに主戦論を唱えもしなかった『偽物の祖国愛を持ち出す寄生虫』はこれまでの報いを受けるかの如く、徹底的に憲兵隊に潰された。