概要
ソビエト連邦体制下のロシアにて、ベリエフ設計局が1989年に開発を開始した、消防、救難、哨戒、輸送、旅客などに従事するための多目的飛行艇。資金難のため生産はイルクートに委託された。
同局のBe-40を原型としつつ、民間での利便性向上のために大幅に小型化した機体であり、愛称のアルタイルはBe-40の愛称『アルバトロス』への敬意も込められている。
機内は与圧されており、旅客運用では最大72名が搭乗、救急飛行艇としては30名分の担架と7名分の座席
と医療機器が使用できる。夜間捜索救難のためにサーチライトや熱工学監視装置などのオプションもある。
消防飛行機としては地上で給水するほか、離陸速度の90~95%で水上を滑走しつつ給水することも可能。14秒で12tの水を回収できる。給水装置開発に当たってはBe-12チャイカの改造機が使われた。
ロシア各地で火災対応に用いられたほか、複数の国にリースされ活躍している。
- 【多目的水陸両用飛行艇『ベリーエフ Be-200』(D-436TPターボファンエンジン×2基搭載)】