概要
高次元兵装「アリスギア」をまとい、機械生命体「ヴァイス」と戦う人々。
アリスギアの中枢機関「エミッションコア」の力を引き出すエミッション適性を持つ人物が講習と試験を経て獲得することができる。主に女性がアクトレスの能力を得ることができ、男性はエミッション適性を持つ者こそ在れどその能力はおしなべて微弱な物であり、アリスギアを稼働させるには至らず男性のアクトレスの存在は(今の所)確認されていない。なぜエミッション適性が発現する人物が限られているのかは不明とされるが、両親が適性なしの場合子供も確実に適性を持たない事から、ある程度は遺伝する要素であるようだ。
かつては人類に地球を捨てさせるほど追い詰めたヴァイスであるが、300年前にアリスギアが生み出されてからは解析も進み、ヴァイスの駆除も容易となった。
ヴァイス駆除業としてのアクトレスは肉体労働系アルバイトの一種ともみなされている。
免許とライセンス
エミッション適性のほか、技能と学科の試験に合格する事で免許を取得できる。獲得可能な最低年齢は13才。教習所で講習を受けてから試験にあたるのが一般的だが、独学で受験することも可能で「一発受験」とも呼ばれる。
免許は1年ごとに更新する必要があり、エミッション適性の検査と講習を受けなければならない。これはエミッション適性の減少が常時変化するため。
免許を取得した者は国際機関「アウトランド」が各ムーンシャード(移民宇宙船団)に設置しているヴァイス駆逐・駆除のための行政機関AEGIS(イージス)からドレスギア(アリスギアの「服」部分)の所持が許可され、AEGISからの仕事の受注も可能になる。
免許は各シャードごとに発行されるものであるため、そのままでは免許を持っていても別のシャードではアクトレスとしての活動はできない。
活動する場合は活動先のシャードにおけるAEGiSやトラベルオーダー(政府や県庁のような行政機関)からの特別な認可に基づいて限定ライセンスを発行してもらう必要がある。
国際ライセンスを持つ取得することによってもシャードをまたいだアクトレス活動が可能である。
アクトレス活動
アクトレスにはAEGIS兵器開発局からアリスギアが無料で貸与される。ただし、貸与品は汎用であるため改造やチューンナップに対応せず性能も低い。
そのため実戦においては、所属・勤務先の企業で用意されたアリスギアが使用されることが多い。
アリスギアはあくまで対ヴァイス戦のためのものであり、それ以外の戦闘行為(つまり人類間の戦争)に用いるのはアウトランドによって禁止されている。ただし戦闘以外ならアクトレス能力を使うことは認められており、それを生かす職種も存在するもののアクトレスの性質上公の舞台に立つことはない。
特殊部隊に所属するアクトレスもいるが、ほとんどのアクトレスは軍人や兵士などではない民間人である。しかしごく稀だが武道の心得を持つ者(スポーツ選手など)がアクトレスになるケースもあるため、民間人でも即戦力になる者がいるのも事実と言えよう。
アリスギアやその下に着込むアクトレススーツの技術的側面、またアクトレスのタレント的側面から様々な企業がアクトレス業に注目しており様々な業種の企業・グループがアクトレスの雇い主となっている。
アクトレスが活躍することによって提供される自社製品の性能のアピールにもなり、装備に関わらない非工業系の企業にとっても宣伝になる。
エミッション適性の発現は10代からと早いが、成長・加齢と共に衰え消失してしまう。30代で活動するアクトレスは稀な存在である。原因は不明だが、体質・体力面によるものが大きいようだ。
彼らはヴァイスと対抗できる唯一無二の存在であるが、ヴァイスの脅威度とそれらへの危機意識がかつてほどではなくなった事、アクトレスの素質を持つ者が少ない事(若年層に限られることもあり現在の総数は1000人もいないとのこと)、エミッション適性の性質から社会の上位層を担いやすい30、40代以降から除外される形になる事、そうした要因が重なり、各ムーンシャードの有力者層はなおも壮年以上の男性が多くを占めている(アクトレスの経験を活かして有力者になる者もいるがごくわずか)。