チキナロ
ちきなろ
『うたわれるもの』の登場キャラクター。
人物
糸目の善人面が特徴だが、同時に冷酷さも兼ねており、敵にも味方にもなりうる危うい面も持つ、底知れぬ男。実際に護身用の仕込み武器を持っており、主人公・ハクオロにも「自分が刺客なら命を頂戴していた」とも言っている。基本的に人身売買は扱わないが、商人としてのプライドや有事の際には「自らの命」のみ質に入れる。本職の軍人ほどではないが、暗殺者クラスの才能を垣間見ることもできる。
ハクオロらが占領したササンテの領地に踏み入れた時、門番が変わっていたために入れてくれなかったため、塀をよじ登っていたところをエルルゥに発見され、不審者として拘束される。その時、占領されていることを知らず、商人を名乗った際、テオロから「胡散臭い」と言われる始末であった。誤解が晴れた際には水と食料を与えられ、商売が済んだ後はハクオロに諭されて去る寸前、上記の忠告として「自分が刺客だったら…」と告げて後にする。実は、当時敵対していたインカラ軍の大将ベナウィにスパイとして雇われていた(下記の「多国の情報」を商品として扱っている名目上、自分以外の人身売買には当たらない)。その情報の報酬として大金を受け取っていた。
ケナシコウルペを根城にするが、インカラに心底から服従しているわけではなく、インカラの死後はトゥスクルを主に取引を行っている。
薬品・武器・動物・装飾品・他国の情報など幅広い範囲の商品を扱っている。また、ユズハの病の治療に必要な薬の原料を(トゥスクルの住人であるオボロらが)欲していることを知っている上、治療に必要な原料を事前に知っていたなど、薬学にもエルルゥに引けを取らないほど精通していることが分かる。
ハクオロの本質を「惹かれる」と部分的に見抜くなど、卓越した観察眼と洞察力を持つ。