「どうか加瀬さんが…わたしのことを好きでありますように…!」
概要
「山田と加瀬さん」もしくは「加瀬さんシリーズ」と総称されている漫画。
百合アンソロジーコミックの『ひらり、』にて連載されていたが、現在は『ウィングス』にて「山田と加瀬さん。」というタイトルで連載されている。現在5巻まで発売中。
どこにでもいる内気な女の子と、クラスに人気者で部活のエースの女の子との純愛を描いた青春漫画。
各巻のタイトルは「○○と加瀬さん。」で統一されており「あさがおと加瀬さん。」は単行本第1巻のタイトルでもある。
物語
主人公の山田結衣は、園芸が好きな大人しい女の子。学校では緑化委員として熱心に活動しており、夏休みが始まる少し前のこの日も花に水を与えに中庭に来ていた。
するとそこには、隣のクラスの人気者で陸上部のエースの加瀬友香が、山田が植えたあさがおに水を与えていた。
あさがおをきっかけに話し合えた加瀬さんに、山田は徐々に惹かれるようになって行くが、女の子同士だからとその想いを胸に秘めたままにする。
しかし加瀬さんも、直に話し合う前から山田のことを気にかけており、夏休みに入っても山田に会いたいと想うようになる。
実は両想いだった2人は、この出会いをきっかけに親交を深めて行く。
登場人物
- 山田 結衣(やまだ ゆい)/CV:高橋未奈美
高校2年生。部活には通っていないが、学校では緑化委員として休日でも熱心に活動している。
人見知りをするタイプで、男女問わず関わりの薄い相手との交流が苦手な子。
「山田」というどこにでもいるありふれた名字が苦手なようで、特にどんくさいという偏見を持たれるのを嫌がっている。
髪は整っているが、驚いたり戸惑ったりするとたまに癖毛のように頭に双葉の植物が生えたりする。
隣のクラスの加瀬さんに強く惹かれており、後に正式に付き合うことになる。
- 加瀬 友香(かせ ともか)/CV:佐倉綾音
高校2年生。加瀬さん。陸上部のエースで、100m走で12秒台を叩き出す実力を持つ。
ボーイッシュで、山田曰く「男の子よりかっこいい」雰囲気の女の子。
一方で恋愛には初心だったり、時には勢いに任せたりとかなり乙女チック。
直に話し合う前から山田のことを気にかけており、緑化委員として活動している山田をずっと眺めていた。
その想いは無事に実ることになるが、体育の着換え中の山田のことを眺めていたりと、どこか愛が行きすぎな面を持っている。
- 三河(みかわ)/CV:木戸衣吹
高校2年生。テニス部所属。高校時代からの山田の親友。ファーストネームは不明で、山田からは「三河っち」と呼ばれている。
サバサバ系女子といったところで、クラスのムードメーカー的存在。
山田が加瀬さんと付き合っていることを知りながらも、女の子同士であることを特に咎めもしない、山田のとても良き理解者でもある。
- 井上 茜(いのうえ あかね)/CV:寿美菜子
高校3年生。陸上部所属で加瀬さんの先輩。
加瀬さんの加入で自身がレギュラーから外されることになるが、そのことを妬みもせず自身の力不足と認めており、運動部として強い心を持っている。
東京に進学予定であり、後に加瀬さんも彼女の学校の進学を目指すことになる。噂では「加瀬さんの元カノ」らしいが…?
OVA
2017年5月7日に短編アニメーション映像「キミノヒカリ」がYouTubeにて公開。
およそ5分ほどの本編で音声はなく、イメージソングである「君の笑顔」をBGMに2人の出会いから始まる物語をダイジェストに描いている。
劇場版
あなたの隣では 世界が咲いて見えました。
2018年6月9日から期間限定公開。監督は佐藤卓哉。上映時間はおよそ1時間。
タイトルは『あさがおと加瀬さん。』であるが、山田たちが高校3年生となった頃からシナリオとなっており、そのため新学期が始まり「私と加瀬さんはこの春から付き合っています。」と言うところから物語が始まる。
単行本の2巻から3巻までの物語が綴られている。
主題歌はかの有名な川嶋あい(I WiSH)のデビュー作である『明日への扉』のカバー曲。
山田役の高橋未奈美と加瀬さん役の佐倉綾音によるデュエット曲となっている。
主題歌