概要
SoundHorizonのアルバムLostに収録されている楽曲。
その楽曲内で登場する黒い衣を纏った謎の少年。
アルバムのジャケットイラストにもその姿が描かれている。
SoundHorizonの楽曲自体が悲劇的、破滅的な内容やテーマを持つ曲が多く、
この『Lost』も例に漏れず暗い内容の曲が多い。
そして、その中でもずば抜けた鬱さを醸し出しているのがこの曲、この少年である。
曲の内容
歌というよりも語りに近い楽曲で、少年が誰かに延々と語りかけるといった内容。
その語りの内容は聴いている者をかなりの鬱に引き込む陰鬱なもの。
一部からは自殺推薦ソングとさえ言われている
生きること、存在していくこと自体を嘲笑うかのように、無邪気に、あどけなく、
少年は確実に相手の心を追い詰めていく。
『ねえ君、生きてるのって楽しいかい?』
『 失 ウ マ デ 逃 ガ サ ナ イ 』
人物
解釈によって立場や人物像を変えるSoundHorizonのキャラクターたちの中でも、
その具体的な正体がいまだに確立しきっていないキャラの一人。
楽曲内での彼の言動では人間の『中』に存在していると取れる台詞が幾つかあり、
アルバムのテーマが忘却、喪失を掲げているのも合わせて、考察では
人間の持つ存在する(生きる)ことへの不安、自己否定、自己破滅の意思の化身という説が比較的多い。
しかし、他のアルバムの中心人物たちと比べても具体的な考察材料が少ないため、
SoundHorizon特有の解釈の自由もあいまっていまだに明確な正体は不明である。