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編集者:Steadiness
編集内容:実写作品として

概要

北斗の拳』を題材としたスピンオフコメディ漫画。作者は倉尾宏。

あらすじ

我々が知る漫画としての『北斗の拳』が存在しないパラレルワールドの1980年代。

世界は核の炎に包まれる事もなく、日本は平和であった。

そんな時代に83年9月の放映(ちなみに放送枠は金曜夜8:00の1時間実写ドラマ枠)に向けてバイオレンス特撮アクションドラマ『北斗の拳』の撮影は開始された……!

作風

武論尊&原哲夫による数々の漫画的トンデモ描写を、特撮技術などによるトリック撮影や特殊メイクで作り上げていくスタッフと役者達の熱い挑戦が描かれる。

過酷ながらも和気あいあいとした撮影現場で生まれる喜怒哀楽や、数々の難題を創意工夫で乗り越えていく姿は、原作北斗とは異なる感動を読者に届けてくれるだろう。

単行本は既刊1巻。撮影合間の一幕や、大ヒットドラマとなった『北斗』が30年後にリメイクされる描き下ろしも収録!

2021年10月からは、宣伝企画として「金曜ドラマ 北斗の拳」名義で原作である『北斗の拳』の配信(あくまで本作とのタイアップの関係上「本放送版」という扱いで宣伝されている)が開始された。

登場人物

橘優李

「また特撮班に無茶をさせてしまった…」

ケンシロウ役。それなりに鍛えてはいるが現実的な筋肉量しか持たないため、7つの傷が入った肉襦袢を来て撮影に臨んでいる。もちろん暑苦しい(劇画の描写的な意味ではない)。普通の人間なのでモヒカン役などに普通に力負けする。太い眉は、男らしさの表現を追求する監督のこだわりで付け眉毛をしているが、「味付け海苔でも張り付いてんの!?」と視聴者を困惑させた。

監督がその場の思いつきで要求してくる表現を即興で具体化し、様々なアイディアを提案できる柔軟性・発想力の持ち主。撮影話数を重ねる度に、数々の名場面を生み出す「持っている」男である。

安西守

「完璧じゃダメなんです! 台本を飛び越してその先へ!」

バット役。地毛は黒髪でカツラを着けて演技している。役柄とは正反対な真面目かつ素直な少年で、演技力も監督が将来有望と語る程。撮影現場では貴重な常識人だが、周囲の熱量に当てられてより危険な撮影にも挑む役者魂に目覚めていく。

氷室さやか

「未来の大女優…いや既に大女優!!」

リン役。こちらは守とは逆に、役と歳に似合わぬ高飛車な性格の持ち主。本人いわくそこらの新人よりも芸歴は長い。度胸と行動力は大人顔負けで、監督や脚本家に直談判する事も。その演技力や現場での威風堂々ぶりは、主役の筈の橘を「喰われかねない」と奮起させるきっかけになった。

木村正

「ジードを演ってからテレビの仕事が増えてな!」

ジード役。本業はプロレスラーで橘に試合のチケットを送ったりと営業努力を惜しまない人。だが、橘本人は忙しくて試合を観に来てくれていないのであった。その体格は世紀末の世界では重宝されるようで、後に兼役で登場する事になる。

普段はモヒカンではなくスキンヘッド。

田丸恒夫

「世紀末農法は過酷だのぉ…」

ミスミのじいさん役。時代劇の斬られ役など死ぬ演技で有名な超ベテラン俳優。命乞いの芝居は本当に殺されそうに見える程。「北斗の拳」撮影を最後に俳優を引退した。

菱川康一

「橘くん…裸を封じられた俺の代わりに全てをさらけ出してくれ!」

シン役。ジャミング事務所所属の人気アイドル。地毛は短髪黒髪で、金髪ロングのカツラの有無で印象が少なからず変わる。撮影当初は監督の無茶振り(主に全裸になる演出)を嫌がっていたが、「アイドルから役者に羽化するんだ」等と色々な説得の後に承諾。以後「蛹」や「羽化」「羽ばたく」などと言った例えを気に入り多用するように。ケン役の橘同様、脚本段階では存在しなかった名台詞・名場面を生み出していく姿は正しく「ケンシロウのライバル」であった。

中沢友美

「その…パ…ンツはちょっと…!」

ユリア役。清純派の新人アイドルで、橘がデビュー作から応援しているほどの美人。撮影当初は不慣れなドラマ撮影に苦戦して全然喋れず人形のような演技しか出来なかったが、初台詞を撮影前に何度も練習した結果、橘から「(無言から)振り切れている」と評されるほど凄みのある演技が出来るようになった。

『北斗』への出演をきっかけに、女怪盗もの新作ドラマの主役を射止める。

柳乃海虎雄

「た…橘さんが脱皮した!?」

ハート役。元力士でかつて体格の良さが見込まれて相撲部屋入りしたが、きついシゴキに心が折れたのが原因で痛いのが怖くなってしまい、1勝も出来ずに引退。その後CMの力士役やドラマや映画の脇役に出演しているが、今でも軽い痛みで大声を叫ぶ程のトラウマを抱えている。

原口勝夫

「これで東武警察に勝つんだよぉ!!」

ドラマ『北斗の拳』の監督。撮影現場で得た刺激から次々と当初構想には無かった要素を生み出していく。迫力ある映像を撮るためなら妥協は許さず、夜遅くからの撮り直しや、一歩間違えれば事故になりかねない場面でも俳優を説得(?)して敢行する強引な人。それも全ては「鬼気迫る闘いと、熱い人間ドラマを撮る」という理想のためであり、周囲もそれは理解してるため現場での人望も悪くはない。

剃江プロデューサー

「…生で見るとヤバいことしてるね!?」

ドラマ『北斗の拳』のプロデューサー。残酷な場面が多い北斗の拳をスプラッターやホラー映画と変わらないとお偉いさんを説得し、放送を実現させた敏腕プロデューサー。かつて、地上波が今よりエログロに寛容だった時代もあったのである。

武藤尊徳

「敵を爆死させるの面白くってさ!」

脚本家。そこそこ高齢そうな外見と、監督に敬語を使われている事からベテラン作家と思われる。当初は単なる発勁で闘う予定だったが現場で少なからず改変された『北斗』にも好意的なノリの良い人物。

余談

本作そのものは「モノクロの漫画作品」だが、作中の『北斗の拳』は「総天然色の実写特撮」である。

実際に実写作品としての『北斗の拳』は1995年にハリウッド映画として公開されている。

現実には『北斗の拳』の初見が実写というファンは極めて珍しいが、今作ではそれが基本という逆転の構図となっている。

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