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潜水空母の編集履歴

2012-02-16 22:11:05 バージョン

潜水空母

せんすいくうぼ

航空機を搭載できる潜水艦。計画そのものは各国にあったと言われているが、実際に完成させたのは日本だけである。

イ-四〇〇号

以下「イ-400」と表記する

イ号(伊号)は大日本帝国海軍の潜水艦として代表的なものである。

大型で航続力に優れ、このイ-400などは『地球1周半できる』という。

イ号潜水艦は艦隊決戦に先立って主力艦艇に被害を与え、敵戦力を削ぐのが役割である。


このイ-400はそういった目的の延長で計画された。

目的とはズバリ『従来の潜水艦の航続距離よりも、さらに遠方で敵艦隊を攻撃する』というものである。

計画を進めるうちに「これなら敵本土も攻撃出来るのではないか」という話になり、

1944年12月30日、400号最初の艦である「イー400」が竣工となった。

続く45年1月8日、2番艦である「イー401」も竣工。

両艦ともに度重なる空襲にもめげずに完成し、45年の3月には訓練も終了していた。

しかし肝心の艦載機(特殊攻撃機『晴嵐』)の格納筒は空。

製造工場が破壊され、完成が遅れていたのだった。


6月、ウルシー環礁のアメリカ海軍基地への攻撃が決定される。

これに先駆けてイー13、イー14がトラック諸島に偵察機を輸送した。(光作戦)

この作戦のさなか、巡洋艦インディアナポリス撃沈で密になっていた警戒線にイー13が接触。

イー13はあえなく撃沈されてしまった。

イー14の方は輸送に成功し、かくしてトラック諸島に偵察機が到着したのであった。

これにより、作戦は「8月17日に参加各艦が集合の上で決行」と決まった。

参加艦は残ったイー14とイー400、イー401である。


・・・と、決行を目前にした8月15日に日本はポツダム宣言を受諾。

こうしてイ号潜水艦の各艦は艦載機(もちろん『晴嵐』の事)などの装備を海中に投棄し、

それぞれアメリカ軍に拿捕されることとなったのである。


接収されたイー400、401はその後ハワイで標的艦として沈没。

未完成だったイー402は調査の上、

同じく接収された他の潜水艦(大小23隻)と共に五島列島の沖合で海没処分とされた。

(この23隻の中には、インディアナポリスを撃沈したイー58も含まれていた)

ソビエトに潜水空母の秘密が漏れぬよう、詳しい位置は機密とされた。

現在では、公開された資料と海中調査により潜水艦の位置は特定されている。


長らく封印されてきた、帝国海軍の栄華の墓標である。

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