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あくスヤの編集履歴

2022-05-26 23:42:45 バージョン

あくスヤ

あくすや

漫画『魔王城でおやすみ』のキャラクター「あくましゅうどうし」×「スヤリス姫」のカップリングの略称。

あくスヤpixiv百科事典








概要

魔王城でおやすみ』に登場するあくましゅうどうしスヤリス姫のカップリングの略称。

魔王に攫われた姫と魔王の腹心の幹部の組み合わせ。

あくましゅうどうしはスヤリス姫のことを「姫」、スヤリス姫はあくましゅうどうしのことを「レオくん」と呼ぶ。呼び方に関してのエピソードも本編で描写されている(後述)ので必見。


190cmと150cmのなんと40cm差。

そして悪魔×人間という、体格差・身長差・寿命差・年齢差・異種族・身分違い…と属性てんこ盛りな組み合わせである。


本編ではあくましゅうどうしは自由奔放なスヤリス姫によく振り回される苦労人の1人。

一見おじいちゃんと孫のようで、大変微笑ましい関係性である…


――と思われていたのだが、原作6巻71夜頃からあくましゅうどうしがだんだんと暴走し始め、スヤリス姫に惹かれていく。

原作を読むときは是非スヤリス姫に心かき乱されるあくましゅうどうしにも注目して読んでほしい。


本編における関係性の変遷

巻を重ねるごとに関係性がどんどんと変化していて、目が離せないカップリングである。

ここで取り上げる話以外にも、あくスヤ回やあくスヤ描写が小さなコマに紛れていたりするので、興味が湧いた人は原作を読んでみてほしい。

なおpixivコミックでも毎週水曜日に1話ずつ更新中。


また単行本には、熊之股鍵次先生がTwitterで募集した質問に答えたりする質問コーナーや、描き下ろしのおまけマンガが収録されている。本誌のみでは見られないあくスヤ要素が投下されることもあるので、このカップリングを知りたければ単行本も読むことをおすすめする。


※以降単行本ネタバレ(最新刊21巻まで)を含みます。閲覧は自己責任でお願い致します※




























1巻3夜

出会いは1巻3夜の「死という甘い香り」。

魔獣のいびきが煩くて眠れず、安らかな寝床を求めて魔王城内を散策する姫だったが、足を滑らせてマグマに落ち死んでしまう。そこで、悪魔教会であくましゅうどうしが姫を生き返らせた――という話。しかし蘇生された姫は自分に使われた棺桶の質に真っ先に目を向け、あくましゅうどうしのツノをヤスリにして、棺桶のリメイクを行うのだった…。


後にカップリングに発展するとは思えない、初対面から非常にインパクトが強すぎる出会い方である。

この話はアニメにもなっており、1夜に収録されている。




3巻39夜

テレビで放送されていた温泉リゾート番組を見て理想を抱いたあくましゅうどうしと姫が、互いに異なる理想を実現するために行動する話。

…が、結論を言うとラッキースケベ回。

水脈を求めて悪魔教会を掘削した姫は見事温泉を掘り当てるものの、その場で即脱衣からの入浴を敢行したため、駆けつけたあくましゅうどうしが姫の裸を目撃してしまう。

あくましゅうどうしは鼻血を噴き出して気絶するが、姫は多少驚いた程度でそのまま入浴を続けた。


3巻39夜はおそらく、あくましゅうどうしから姫に対しての認識が変わったターニングポイントではないかと考察されている。

単行本のおまけページにも是非注目してほしい。

ここまでの話で既に、「寝室で私の体を触ってほしい」 「今度君のベッドに行くから」等の姫のトンデモ発言に振り回されたり、蘇生ミスの弱味を逆に利用されたり、姫があくましゅうどうしの服を盗んで着たりなど色々あったあくましゅうどうしだが、手のかかる孫と祖父といった態度で接していた。

しかしこの回で裸体を目撃してしまったことが、姫に対して何らかの考えを改めるきっかけになった可能性がある。

ちなみに後の話で姫の胸を「無いわけではない」と発言しているため、それなりにバッチリ見た上、記憶もしている模様。




5巻55夜

以前、枕のおすそ分けという善行を行った結果よく眠れた姫が、もっと善行をして安眠をしようと企む。そこで枕をたくさん配ろうとしたが、普段姫の凶行に慣れている魔物たちには警戒されてしまい上手くいかない。

最終的には姫が作った枕だと明かさずに配ったことで、ようやく皆に受け取ってもらうことができた。しかし枕を受け取った魔物たちは魔王の差し入れだと勘違いしてしまう。

それを知った姫が少し落ち込んだ様子でいると、あくましゅうどうしがやってきて――


「これ…姫が作った枕だろう?」

「よく棺桶に忘れていくじゃないか。」

「そうでなくともこんな良い枕作れるのは姫ぐらいだ。」

「今日の姫はいいこだね。」


――こう言われた姫はすぐに逃げてしまい、善行が大成功したにもかかわらず、いつもより少し寝付きが悪くなってしまった。その後は、善行は不眠症も引き起こすと判断し、凶行も混ぜていこうと決意するのであった。


ファンの間では、あくましゅうどうしに対する姫の感情に変化があった回なのではないかという考察がされている。また、あくましゅうどうしと姫がメインの話はあくましゅうどうし視点が多いため、珍しく姫視点のあくスヤ回としても取り扱われている。

この話の単行本のおまけにも注目してほしい。この時点で既に、あくましゅうどうしに何らかの欲があることがわかる。




6巻70夜

パジャマパーティーに誘われた姫。だがパジャマパーティーが何たるかを知らない姫は、地位のある者のエスコート役を求めて魔王の部屋へと乗り込んだ。そのままなし崩し的に魔王と二人でパジャマパーティーの予行練習を行うが、それをあくましゅうどうしが目撃してしまう。


二人きりでベッドの上にいる姿を発見し(姫が魔王のベッドに乗り込むのはこれが初めてではなく、二回目である)、上司である魔王をボコボコにするあくましゅうどうし。

幼き日からお育てした世話係としての叱責――にも見えるが、これ以降の展開を考えると間違いなくその感情だけではないだろう。

ちなみに、姫が

「『人間』と『魔物』って、恋愛とかしても良いの…?」

と発言するページは、たった2コマで構成されている。基本的に当作品はコマ割りが細かい傾向にあり、1ページ当たり2コマというのは現時点でこの場面のみ。大ゴマで描写されている分、あくましゅうどうしの受けた衝撃がよく伝わる。


なお、このエピソードはアニメ化されている(11夜収録)が、結末が原作と異なる。アニメでは姫が予行練習で満足してしまったため、パジャマパーティーは中止となる。だが原作ではパーティーは決行されている。詳しくは後述。




6巻71夜

70夜の続きであり、パジャマパーティー本番の話。ハーピィの部屋で開催されたパジャマパーティーには、呼ばれたネオ=アルラウネと姫の他に、何故かあくましゅうどうしがいた。

女子会の中に男が一人交じって恋バナをするとんでもない光景。だが、あくましゅうどうしは「異性の寝室に軽々しく入ってはいけない」という姫の行動への説教をするために来た様子。それを見て、パーティーに混ざろうという煩悩などではないとアルラウネは好意的に捉える。

しかし、説教などどこ吹く風の姫が

「でも私は…みんな好きだから行くんだよ?」

と発言した途端、あくましゅうどうしは――


「まっ…待って今みんな好きって姫、」

「じゃあ わた…」

「わたしの事は…」


――完全に惑わされているのだった(アルラウネ曰く「ナマグサ若作りジジイ」「なまぐさしゅうどうし」)。

なお、あくましゅうどうしは途中から参加している他の女性陣のことを忘れて暴走してしまっている。この回から、あくましゅうどうしの暴走が顕著になってくる。

更にこの回では、姫があくましゅうどうしの寝室にも(本人の知らない間、しかもおそらく就寝中に)侵入していると明らかになり、あまりの衝撃にあくましゅうどうしは気絶した。




7巻79夜

「マンドラゴラ掘り会」というイベントが開催されている魔王城。しかし、あくましゅうどうしは参加せずに悪魔教会に戻る。近頃、姫に関わると挙動不審になる自分に気付いたあくましゅうどうしは姫を避けていたのだ。

しかし、なるべく姫のことを考えないようにという努力もむなしく、その日は何故か姫がやたらと死んで悪魔教会に運ばれてくるのだった。


この回で姫が死にまくったことに目的があったのかは不明だが、自身があくましゅうどうしに避けられているのは気付いており、それを気にしていると判明する。

「だってきみ…私を避けてるでしょ。」

その指摘にあくましゅうどうしは動揺するも、気のせいだと言い張った。しかしその流れで、過去に自分と魔王が服装を変えただけで見分けが付かなくなったことを持ち出し、当て擦りのような発言をしてしまう。

「…スーツにサングラスかけたら…私と魔王様の区別がつかなくなるくせに、そんな事わかるのかな。やっぱり気のせいだよ。」

だが姫はそれに対し「目さえ隠れてなければ、きみだってわかるよ。」と答え、更に――


「…きみは避けてないんだね?」

「あ、ああ。」

「…ほんとに?」

「うん。」

「…そっか。」


「なら、いいよ。」


――そう言って、笑顔で立ち去った。

この話はあくましゅうどうしが完全に姫にオチたであろうと思われる回である。あくましゅうどうしの赤面は必見。「死ぬ……‼」

結局その後も特に何も考えずに死んでは悪魔教会に運ばれる姫だったが、蘇生された姫はすっきり晴れやかな顔をしていたという。




7巻89夜

あくましゅうどうしとのろいのおんがくかが、食堂のホリ=ゴ・ターツで打ち合わせを行う話…だったが、姫の話に過剰反応することをのろいのおんがくかに指摘され、それをきっかけにあくましゅうどうしが暴走する。

…なお、ホリ=ゴ・ターツの中には姫がいることを知らずに。


この時点でのあくましゅうどうしから姫への心情が、本人の口から明かされる回。

あくましゅうどうしはのろいのおんがくかに対し、姫が気になっていることを全力で否定する。しかし、その内容は

・姫のことを考えないようにしているのに、姫がどこにいても現れる

・姫は無茶をするので目が離せない

・おかしいのは自分でもわかっている

・気付いたら姫の前で年甲斐の無いことをしてしまう自分が嫌だ

・どんどん自分がぶざまになっていく気がして悩んでいる

という、聞く人が聞けば自白同然のもの。だが心の機微に疎い姫には(仮に聞こえていても)理解できなかったであろうし、パニック状態のあくましゅうどうしも気付かず吐露し続けた。挙げ句に

「私は姫のこと、好きなんかじゃないんだ!」

とまで口走ってしまう。

終盤で出てきた姫は、その言葉を聞いていたのか聞いていなかったのか分からない反応をするが….

この時の眠りは、寝苦しかったという。


この回以降、あくましゅうどうしの気持ちは徐々に他の魔物たちにも周知の事実となっていく。

この話が収録されている7巻巻末のおまけマンガでは、魔王もかなり正確にあくましゅうどうしの心情を見抜いていた。パジャマパーティーの時点でブチ切れられたこともあり、痛いほど思い知らされた結果だろう。




8巻96夜

数年に一度更新される魔王城人員雇用名簿。普段は通り名を使用している者も、これには本名を登録しなければならない。本名にコンプレックスを抱くあくましゅうどうしは、姫に見つからないようさっさと提出しようとするが、名簿の回収に来たのは姫だった。


これは、本名を知られずどう姫を乗り越えるかというあくましゅうどうしの奮闘話である。

旧友・睡魔の登場によって場が収まるかと思ったが、

「『姫のこと好きなんかじゃない』から言わないんでしょ。」

と姫が言い出し、なんと上記89夜での発言は聞こえていたという事実が発覚。

その後なんとか睡魔の活躍(?)により、名前を「レオたード」と姫に勘違いさせることに成功して場は収まった。しかし、名前をしつこく聞いたことで人の心を傷つけてしまったと感じた姫は、報酬があっても寝心地が悪くなってしまったという。




9巻111夜

どうやら数日前から誰かにつけられている気がする、とあくましゅうどうしに相談する姫。そこであくましゅうどうしは、姫のストーカーを探すべく行動する。だがその犯人は、姫のことを好きなはぐれかまいたちと、それを見守る魔王だった。

あくましゅうどうしは二人に説教をするが――


「それにこの曜日この時間の姫の行き先は食堂で…茶碗蒸し(大)を2コ食べてくるだけですから‼」

「え⁉ケガしたなんて姫に聞いてないのに!」


…等々、妙に姫に詳しいそぶりを見せる。

さすがに聞きとがめた魔王にそれを指摘されると…


「なんでお前、『この時間は茶碗蒸し』とか知ってるのだ?」

「え?ふ、普通に付き合ってたら知ってることですよね?フツーに‼」

「いや…我輩は現に知らないし…」

「えっじゃあ、水曜日によく書物庫へ出向くとか。」

「お前それホントに姫に言わない方がいいぞ…」


――お分かりだろうか。

そう、あくましゅうどうし自身も姫をつけているストーカーだったのである(しかも無自覚)。

結局今回の件は、かまいたちと魔王とあくましゅうどうしの全員が犯人であったため隠蔽することに。

この回では、食い気味に他者の提案を却下するあくましゅうどうしのガチの嫉妬顔が見られる。相手は魔王城の新入りで、幹部ともあろう者(しかも相当な年長者)が実に大人げない。

だがそれは本人もよく自覚しており、姫に嘘をついてしまった罪悪感と、自分の気持ち悪さに十歩ごとに倒れ込むあくましゅうどうしであった…。




9巻112夜

前話から続くエピソード。自分が姫にストーキングしていたというショックで、自己嫌悪しながら蘇生を行ったあくましゅうどうし。その結果またもや蘇生ミスが起き、なんとでびあくまと自分の体が入れ替わってしまう。

時間経過で元に戻るまで隠蔽しようと試みるが、そこに姫が通りかかり…。


他人のふりをしていたら、意中の相手が自分に関する話をしているのを意図せず聞いてしまう…というラブコメの王道ネタ回。姫が普段あくましゅうどうしのことをどう思っているかが、姫の口から語られた。

「いつも助けてもらってる。」

「それにいつも優しいし…」

「倒したおばけふろしき しょっちゅう蘇生してくれるし…」

「いつも落ち着いてるし…」

あくスヤ的には、姫からあくましゅうどうしへの呼び方が変化するターニングポイントでもある。

ラストシーン、新しい呼び名に赤面するあくましゅうどうしは一見の価値あり。




11巻143夜

毎朝部屋まで配達される「けんこうミルク」を待ち侘びていたあくましゅうどうし。だがその日訪れたのは、牛乳屋さん(ミノタウロス)に雇われた姫だった。

朝一番での姫との遭遇に動揺しながらも、色々とツッコミを入れるあくましゅうどうし。だが、なぜか姫はタンス預金の場所や冷蔵庫の中身など、妙にあくましゅうどうしの部屋事情に詳しい様子を見せる。

そこで疑問に思ったあくましゅうどうしは、姫を派遣したミノタウロスに連絡をすると――


「あっやっぱマズかったっスか?姫、毎日遊びに行ってるみたいなんでついでに頼んだんですけど…」

(………………毎日……?)

「とはいっても君が寝てるあいだだよ?」


――なんと、姫はあくましゅうどうしの部屋に毎日遊びに行っていることが判明する。しかもあくましゅうどうしが寝ている間に。

さすがのあくましゅうどうしも声を荒げ、パジャマパーティーの件も持ち出して「異性の寝室に入ってはいけない」と叱るのだが、姫は聞く耳を持たないどころか

「君のお部屋がいいにおいで寝ごこちグッドなのが悪いでしょ‼嫌なら臭くして‼」

と無茶振り(?)する始末。説教にも反省の色を見せない姫にあくましゅうどうしは、今後は軽々しくこのドアをくぐるなと命じて部屋から追い出す。しかし姫はあくましゅうどうしの部屋の壁に穴を開けており、そこから悠々と出入りするのだった。


公式が最大手である。

これまでの話で、いい年こいての独占欲やストーカー行為などあくましゅうどうしの醜態が明かされてきたが、実は姫の方も結構なことをやっていると判明する回。

この話の冒頭で、姫の部屋(牢)とあくましゅうどうしの自室はかなり離れていることがわかるのだが、なぜ毎晩その距離をわざわざ来ているのか、部屋で何をしているのかは不明。後に16巻の質問コーナーで「寝ているあくましゅうどうしの枕元に立つ、姫のパジャマの裾」という描写があり、これが現時点で唯一の情報である。




13巻164夜~168夜

姫への想いを抑えられない自身の醜さに耐えかねたあくましゅうどうしが、辞表を残して実家に帰る。それを知った魔王、ポセイドン、改、そして姫があくましゅうどうしの地元である悪魔の郷まで追いかける…という一連のエピソード。おそらく、今まで出されてきたあくスヤ回の中でも最もキーとなるシリーズだろう。

また、魔王とあくましゅうどうし、ポセイドンとあくましゅうどうしなど、他のキャラクターとの絆が再確認される話でもある。


ある日、あくましゅうどうしは部屋に手紙と辞表を残して姿を消す。手紙には、姫への想いゆえに暴走してしまう自分への嫌悪と、それが魔王の目指す世界の足枷になることを危惧したあくましゅうどうしの懺悔が記されていた。

それを発見した魔王、ポセイドン、改は動揺し、ひとまず伏せておこうとするが姫に見つかってしまう。狼狽える三人に、姫は手紙と辞表を引き裂いた上で「迎えに行く」「どうせ実家で待ってる」と告げた。

悪魔の郷では、あくましゅうどうしが実家の塔の上で結界を張って引きこもっていた。結界の解除や門番代わりの召喚獣の相手は他の者に任せ、姫は塔を昇る。手紙を姫に読まれたことを知ったあくましゅうどうしは逃げ惑うが、怒り狂った姫に追い詰められてしまう。

だが、気持ちにとどめを刺されると怯えるあくましゅうどうしに対し、姫が怒っていたのは「急にいなくなったため蘇生業務が滞っていること」「自分への手紙がなかったこと」であった。手紙の内容に怒っているのではないのか、と問いかけるあくましゅうどうしに、姫は――


「レオくん。手紙をわたしが読んでどう思うかは、全部わたしが決めるの。」


――と言い、なかよしの人たちと自分宛の手紙を全て書き上げるまでは魔王城から出て行ってはいけないのだと伝える。姫の心の大きさと、近くに居ていい言い訳まで貰ったことに感涙したあくましゅうどうしは、魔王城に帰ることを決めたのだった。


この一連のエピソードでは、あくましゅうどうしの心情が詳細に描かれている。手紙には今まであくましゅうどうしが魔王城に対してどう想っていたか、姫へどういった行動をしていたのか、姫を想いすぎて何をしていたか等が書かれており、あくましゅうどうしの内心を細かく知ることが出来る。

なお、この手紙の内容(姫へのストーカー行為の自白部分も含む)は姫も聞いていたため知っているが、恋愛感情などの心の機微に疎い姫が、そこからあくましゅうどうしの心情をどの程度読み取れているかは不明。後に281夜でその一端が明かされる。




17巻221夜

度重なる仕事と心を乱してくる姫に疲労を重ねていたあくましゅうどうし。そこで旧友・睡魔が「目の前に癒やしの空間が広がります」という薬を提供してくれたが、あくましゅうどうしは説明も聞かずに薬を飲んでしまう。

だがそれは、視界に映る全てが自分にとっての癒しの存在に見えるようになる代物だった。食堂にいる魔物全てが姫に見えてしまい目の毒な上に、誰が誰だかわからない。あくましゅうどうしは薬が効いていることを隠そうとするが、その結果普段に輪をかけて挙動不審になるのだった。


あくましゅうどうしの癒やしが姫だということを徹底的に説明してくれた話である。

上述の実家逃亡エピソード以来、なりを潜めているように見えたあくましゅうどうしの暴走が久々に見られた。

また17巻には王立魔族学園へ視察に行くエピソードがあり、姫の学生服が拝める。…のだが、着けているのはどこかの誰かのツノを模したようなヘアバンドだった。

詳しくは17巻ラストのおまけマンガを見てみよう。




18巻234夜

好きなバンドのライブに行くために仕事をズル休みしようと、従弟のカモシュを代理に立てたあくましゅうどうし。あくましゅうどうしから頼まれたカモシュは”あくましゅうどうし”に変装して過ごすのだが、あくましゅうどうしの部屋では例によって不法侵入中の姫が、我が物顔でくつろいでいた。

カモシュは姫とやりとりをしていく中で、あくましゅうどうしが姫のことを好きであることを悟る。しかし同時に、"自分があくましゅうどうしではないことに姫が気づかない"ため、脈が無いと判断してしまう。

いたたまれなさからカモシュは「ねぇ、髪ぼさぼさだけどいいの?」と言葉を残してあくましゅうどうしの部屋を出ようとしたが、姫はその一言に目を瞬かせ…


「よくないよ。」

「お姫様だもん。クシもある。」

「この部屋に来る時狭い穴を通るでしょ。」

「結んでないとぼさぼさになるの。だからレオくんがよく梳かしてくれる。」


…と答えた。対応を間違えたことに気付き、成り済ましの甘さを悔やむカモシュ。だが、「あ、ああごめん!そうだったね…!」と取り繕うと、姫は――


「でも君はレオ君じゃないからだめ。」

「じゃあね、レオ君に似たにおいの人。」


――と告げた。”あくましゅうどうしが偽物であると気付いていた"上に「レオ君じゃないからだめ」との発言に、カモシュは思わず赤面し、

(…マジか……)

(うわ〜〜〜なんかマジか従兄さん!え〜〜〜⁉)

と、ニヤける顔を隠しながら部屋から逃走する。だが、ライブから帰ってきたあくましゅうどうしには詳細を報告せず、胸の内に留めるのだった。


ファンたちが次々と墓を建てた衝撃の回。

まず、この話では読者の知らなかった情報が次々に提示された。

・作中では一度も描写されていないが、あくましゅうどうしは老眼鏡を使っており、それを姫は知っている(「いつもの」というセリフから、頻繁に目撃していると思われる)

その老眼鏡は姫と一緒に買いに行ったものである

・老眼鏡を買いに行く際、あくましゅうどうしはかなり本気のおしゃれをしていた

・あくましゅうどうしは姫の髪をよく梳かしている

これだけでも十分過ぎるほどの爆弾だが、更に姫がカモシュの変装を見抜いたことは、ファンの間で驚きをもって迎えられた。


魔王城でおやすみの世界は変装の認識判断が緩めな上に、姫は73夜にて、サングラス&スーツの格好をしたあくましゅうどうしと魔王の区別が付いていなかった。そして、あくましゅうどうしがそれを指摘した79夜での姫の返答は「目が見えていたら分かる」というものである。

またポセイドンの変身(155夜)や魔王の変身(231夜)にも初見で気づいておらず、姫は魔物を区別することが苦手なのではないかと考察されていた。

それを踏まえたのか、この回でカモシュはあくましゅうどうしから、サングラスをつけるようにと指示されている。つまり、あくましゅうどうしは73夜の考えのまま「姫は目が見えていなかったら本物と見分けがつかない」と捉えている可能性が高い。

...お分かりだろうか。姫は234夜の時点ではもう、あくましゅうどうしの区別がきちんと付いているのである(なお、167夜でも既に、あくましゅうどうしの幻影に目を向けることなく、にせものと判断して斬っている)。


そして、「レオ君じゃないからだめ」にかかる姫の一連のセリフ。

18巻でこの話の直前に収録されている質問コーナーにて、姫は身だしなみの中でも特に髪の毛に気を遣っていると明かされる。だがこの話では、姫たる自分がぼさぼさ頭で良いとは思ってない上にクシも持ち歩いているにも関わらず、髪を整えようとはしない。

しかも、髪を結ばずに抜け穴を通るとヘアスタイルが乱れることは承知している。それなのにそのままの髪型で穴を通り、あくましゅうどうしの部屋に来ているのだ。

「わざと乱している?」「あくましゅうどうし以外には髪を触らせないのか?」など、姫のこの言動はファンを大いに動揺させた。


ちなみにこの回、サンデー本誌コマ外の担当氏によるコメントは「女心に敏感なカモシュ君でした!!」である。

姫と関わりが薄いカモシュだからこう考えたのかもしれないが、今までの伏線回収やこの話を行った意味など、234夜はあくスヤ界隈に衝撃を与えた代表の話となっている。

なお、後に19巻の質問ページで

「あくましゅうどうしと姫が老眼鏡買いに行った時の服を 実際着てる姿が見たいし姫が何着てたかも見たいし どこに買いに行ったのか知りたいし いつの間に行ったのか知りたいし どっちから誘ったのかも知りたい」

という読者の願いを受け、熊之股先生が絵と共に回答している。姫の笑顔がかわいいので必見。




21巻263夜

緊急会議で召集がかかった十傑衆。そこで会議室に一番乗りしたあくましゅうどうしだったが、どこからか声が聞こえる。なんと姫が魔法アイテムで物理的に小さくなっていたのだ。だが、姫があくましゅうどうしの服の中にうっかり落ちてしまう。

あくましゅうどうしは慌てるが、それとほぼ同時に会議が始まり身動きがとれない。必死で平静を装おうとするあくましゅうどうしをよそに、姫はあくましゅうどうしの服の中を動き回るのだった。


公式が病気

緊急会議のテーマが「魔王城内に潜むスパイ」という深刻なもののため、小さな姫が服の中に入ったなんて絶対言えないあくましゅうどうしが、なんとかしようと奮闘する話である。

あくましゅうどうしの顔芸てんこ盛りな回。







現在(2022年3月30日)単行本は21巻まで発売されているが、本誌(週刊少年サンデー)でもあくスヤの関係性は絶賛更新中である。



小ネタ

ファンの間で囁かれているのだが、姫の瞳の星はたまに2つになる時がある。これが一体何なのかは不明。

しかしそれが今の段階では、あくましゅうどうし絡みの際にだけ見せるのではないだろうかという説があくスヤのファンの間で議論されている。(55夜・79夜・112夜・120夜)


また、あくましゅうどうしがメインでない話でも小さなコマで暴走するあくましゅうどうしがよくあるので、暇なときなどに探してみると良いかもしれない。



アニメ

アニメの方向性からか、あくましゅうどうしと姫の絡みは大幅カットされている。

強いていうなら8夜・11夜からあくましゅうどうし→姫への感情が読み取れる程度。

そのため、あくましゅうどうしは「爽やかで穏やかでたまに腹黒いおじいちゃん」というきれいなあくましゅうどうしになっている。

...が、アニメ公式グッズでは「嫉妬のあくましゅうどうしTシャツ」なるものを販売していたり、2022年2月に開催された【魔王城でおあそび】では、嫉妬のあくましゅうどうしや赤面のあくましゅうどうしといった、姫への気持ちがあること前提のグッズが取り上げられたりもしている。



公式ファンブック

2020年に発売された公式ファンブック。現在は入手困難な、単行本発売当時の店舗特典などのイラストが収録されている。あくスヤ要素もあるのでぜひ見てほしい。

また熊之股鍵次先生へのインタビューも収録されており、あくましゅうどうしについて言及しているページがある。ファンは必見である。



関連イラスト

無題Leo HB♥

无题花吹雪


関連タグ

魔王城でおやすみ スヤリス姫 あくましゅうどうし 人外×人間

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