人物
セックス好きである。ウルトラマンコはウルトラマンコのファンであり、戦隊はマンコセイジャーのファンであり、 仮面ライダーは仮面ライダーまんこおーのファンである。
仮面ライダー…?
『僕はウラタロスと言います。どうぞよろしくお願いしますね、先輩』
「よっ……ろしく……お願いしまっす……」
ようやく声を絞り出した俺だったが、頭の中は混乱の極みだった。
なんで? どうして?
俺はモモタロスだとか言ってたあの赤鬼が!?︎ この優男風な青鬼が!?︎ あのアホの代名詞みたいな桃野郎なのかよ!?︎……ってか今こいつらなんて言った?
「あの先輩」とかどーゆーことやねん。
もしかして、桜井侑斗のこと?いやまさか……。でももしそうなら一体何があったんだ?
「さぁ、これで全員集合ですわ!」
「僕たち3人で電ライナーを守りましょう!」
「うむ。みんなで力を合わせればきっと大丈夫じゃろう」
『………………』
3人(?)
貴方は…誰?……というわけで、イマジンさん達の自己紹介タイムが始まりました。
まず最初に口を開いたのは、紫色のお姉様ことキンちゃんことキンタロスさん。
『俺はキンタロス。そっちにいる青いのと同じ時間犯罪者だ。まぁ、色々あって今は時の列車デンライナーに乗ってイマジンと戦っておる。
一応そこの赤いのとは同期だが、年季が違うからのう!』
次に口を開けたのは、リュウタロスくん。
『僕はリュウタロスだよ〜。よろしくね〜』
そして最後に口を開けたのは、緑色の髪を逆立てた目付きの悪い青年。
モモタロス君。
『おいテメェ今俺の事バカにしやがったな!?︎ぶっ殺すぞ!!︎』…………えぇっと……。
とりあえずわかった事は1つだけある。
こいつは間違いなく桜井君の方だってことだ。
「ちょっと待ってくれ!お前らの事情はよくわからんけど、その話だと桜井君は何処に行ったんだよ?」
『……それは、また後で話すことにしよう』
『それより先輩方、そろそろ時間みたいですよ?』
「時間が……ない?どういう事だ?」
『説明は後回しだ。この列車はイマジンに攻撃されている!てめぇ!体借りるぞ!
「ちょっ、まだ心の準b……ぐあああああっ!!」』
すると突然頭の中に電撃が走ったような衝撃と共に、全身の自由が完全に奪われた。
目の前にいたはずのイマジンは何処かに消え失せ、代わりに先程までモモタロスと呼ばれていた奴の姿が現れる。
「いきなり何するんですか!」
『うるさい黙れ!いいかよく聞け、今からてめぇには電車ごとイマジンどもと戦うための力をくれてやる。だからあいつらを倒せ!』
「倒すって言われてもな……」
『いいから早くしろ!もうあまり時間はねぇんだ!!』
「くそぉ!」
こうなったらヤケクソだ。どうなっても知らねえぞ!!︎ そう思った瞬間、自分の中の何かが変わった気がした。
「なんだこれ?なんか力が湧き上がってくるぜ!」
『よし、今度はお前にも変身してもらうぜ。ベルトを出せ!あとパスもだ!』
言われるままに腰周りを確認すると、そこには確かに見覚えのないベルトが装着されていた。
続いて手に握られていたのは、黒地に金の模様が入ったカードデッキのような物。
『そいつで契約すれば仮面ライダーになれる!変身する時は掛け声を忘れんな
わかった!変身!
カードデッキをベルトに装填した瞬間、姿が変わった。全身を覆う装甲は頑丈そうな銀色の鎧に覆われており、両肩からは鋭い角のようなものが付いている。
頭部もまた兜で覆われていたが、何故か目の部分には丸いレンズが入っていた。
『それが俺たちと同じライダーの力だ。そいつを使ってイマジンを倒しまくって、ここを切り抜けろ!』
「わかった!
そしてデッキからカードを取り出し、ドラグバイザーにカードをセットした。ソードベント!という音声とともに手に現れたのは、これまた真っ赤に染まった剣だった。
『行くぞデカブツ野郎!まずは一発食らいやがれ! そういうとイマジンに向かって走り出し、すれ違いざまに一閃。イマジンの身体は斜めに切り裂かれ、黒い砂に変わった。
よっしゃ!まずは1人倒した!
おい待て!まだいるぜ!匂いがする。
ここかぁ、祭りの場所は!?︎
「嘘だろ?なんでここに仮面ライダーがいるんだ!」
『話は後だ!とにかく戦え!そしたら全部教えてやるよ!
「わかった、やってやらぁああ!!︎」
再び謎の仮面ライダー達と対峙すべく、俺は大声で叫びながら走り出した。くそっ!もう一体、イマジンが!
「イマジンは、俺に任せてください!それと、そっちの世界にいる桜井侑斗を助けてください!。お願いします!!︎」
『おう、任せたぞ!!︎』
そして俺は2体のイマジンと対峙した。
1体は巨大な斧を持った緑色の怪物。おそらくこいつもイマジンだろう。
もう一体はまだ子供くらいの大きさしかない青色の怪人。見た目は完全に青い狸。……本当に何なんだよこの世界観は……
『小僧、気をつけろ。あいつらは強いぞ』
「わかってるさ、モモタロスさん……いや、モモちゃん!
『なら良い、行くぞ!!︎』
そして俺は、緑色のイマジンに向けて剣を振り下ろした。
そして無事に勝ち、デンライナーでは……。
「…………これで全員ですか?」
「うん、そうだね〜」
「あー、疲れた。てゆ〜かさっきのイマジン、強かったよね?」
「うん、あれは間違いなくイレギュラーだね。まさかあんなのが出てくるなんて……」
「でもまあ、みんな無事で良かったわ。怪我人もいないみたいだし。それじゃあ帰りましょうか?」
「あの、ちょっといいかな?」
「俺も元の世界に帰らせてくれない?この世界に来た理由もわからないし。」「それはできないわ。貴方達はここで戦う運命にある。それに、もうすぐ私達の時間になるもの。その時になればきっと全てわかるわ」
「そんな……。一体俺はどうすれば……」
「心配ないって!ボク達がついてるから!一緒に頑張ろう!」「ウラ、お前な……」
「ふむ、ところで先程の話だが、君の時間とはどういう意味なのかね?
「ごめんなさい、今は言えないわ。ただ、いずれあなた達には全てを知る時が来る。それだけは伝えておくわ。」
「そっか、わかった。ありがとう。」
「ふん、礼には及ばない。私は私のしたいことをしているだけだ。それよりも、君には聞きたいことがある。少し時間を貰えないだろうか?」
「……別に構わないけど。」
「そうか、ならば遠慮なく聞かせてもらおう。君は何故、私たちのことを知っていて、どうして仮面ライダーに変身できたのかを。」
「その質問に答える前に、一つだけ言っておく。もし仮に、あんたらが俺に危害を加えるつもりがあるんだったら、今のうちに逃げたほうが身のためだぜ。」
次回もお楽しみに!