概要
「いざ鎌倉」とは、鎌倉時代にできた格言である。
鎌倉時代、幕府に重大事件が起きたおり、各地の御家人は何をおいても鎌倉に駆けつけ、事件の処理にあたることを基本概念とすることを現わす。
有名な話としては「蜂の木」の話が知られる。
雪降るなか、旅の僧が落ちぶれた武士・佐野源左衛門常世の家に一夜の宿を求める。
佐野は快く僧を家に泊め、大事にしていた”鉢植えの盆栽”を焚き木にし、
「今は落ちぶれているが、鎌倉に何かあったときには何があっても駆けつける」
と、幕府に対する忠誠心を語った。
僧が家から去ってしばらくして、佐野のもとに鎌倉で大事件が起きたとの知らせがあった。
あわてて佐野が鎌倉に駆けつけると、そこには家に泊めた旅の僧が待っており、
時頼は、佐野の忠誠心を褒めたたえ、佐野に厚い恩賞を与えたという。