概要
『青の祓魔師』に登場する上級悪魔にして、悪魔の王族たる八候王の一人。
「腐」に関連する悪魔達を束ねる王であり、不浄王や不浄姫は彼のペットにあたる。
アニメ版では燐に報復しようとしていた白鳥零二に憑依して、奥村燐が最初に遭遇した悪魔が彼という事になっている。原作でも白鳥に憑依した悪魔は同様のビジュアルだが特に名前はない。原作に登場した悪魔も彼だったとすれば、作中初めて登場した八候王という事になる。
本人によるとサタンの命令でずっと燐を探していたようだが、燐に遭遇した時は彼が獅郎のおかげで人間として生活していた為に、燐がサタンの息子だという確証を持てず、わざと燐に過剰に危害を加えて命の危険を感じさせる事で彼がサタンの仔かを確認しようとする。そして感情の起伏で青い炎が漏れ出すようになっていた燐が、抵抗した際に青い炎を吹き出した事で確信に至った。
原作の悪魔は、直後に助けに来た獅郎によって倒されて終わるが、アニメ版のアスタロトはその後再び白鳥の身体に憑依して燐を奪うべく獅郎の孤児院に攻め込み、激闘の末に返り討ちにされて再び祓われた。
その一方で、アニメ版では何故か八侯王の一人であるにも関わらず、燐の事を「若君」と呼んでいるなど矛盾した描写が目立ち、原作の悪魔も彼だったのだとすれば、さらにおかしな事になってしまう。しかも後に登場した他の八侯王達と比べても、明らかに彼だけ原作・アニメ版共にあまりにも弱すぎる(作中描写だけならその辺の中級悪魔と変わらない程度の実力しかない)。
当初はサタンの血族ではないのではという憶測もあったのだが、後にサタンの血族であり水の王たるエギュンらの兄である事が確定した為に、ますますおかしな事になってしまった。
この辺りの矛盾については、おそらくアニメ制作陣サイドとの連携が取れていなかったか、そもそも初期の時点ではまだ八候王関連の設定自体が固まっていなかったのだと思われる。