CV:末次由布子
概要
日本人とスウェーデン人のハーフの26歳女性で、世界中を飛び回るフリーアナウンサー。名前が長いせいなのか、作中ではよく「ゼッター(さん)」とも愛称されている。
若い子最優先の厳しい業界事情からなのか、番組の仕事が年齢的に選べず、レポーター業を主とした国内外様々なロケ地に出向き、イロモノ系を含む体を張った企画(ゲテモノ料理の食レポ、奇抜なお祭りへの参加、危険地の突撃取材…等)に毎度のようにチャレンジしている。
…そんな、どっかの誰かさんたちのような生活が影響してなのか、現地の食品や衛生環境による奇病や感染症、建造物の工事現場などの危険地での事故と、多くの災難を経験することになり、その闘病の様子をモノローグでの解説と共に展開される。
当作品のナレーションは彼女のみが当然ながら担当している。
2023年4月13日、作画を担当していた道草なずな氏のツイートにて、彼女の物語が終了したことが発表された。
人物
容姿
西欧人のハーフということもあり、蒼い瞳に赤茶色のロングヘアー、Gカップの巨乳というグラビアモデル級のスタイルを誇る美女。だが、作中では病状による苦痛から物凄い形相になったり、特殊な奇病によってはその整った顔立ちやボディラインが崩れたりと、元が良いだけにその変化の悲惨さをより顕著かつショッキングに描写させる要因にもなっている(最終的に何事もなかったかのように完治するが)。
衣装は基本、ノースリーブの白いタイトジャケット、水色のフリル付きスカートを着用しているが、各回で国内外様々な現場に出かけることもあり衣装バリエーションは豊富。また熱帯地域での取材や海水浴場などの水場ロケでは露出度の高い夏服やグラビア系の水着を着用する場面も多々。一部は番組側の視聴率目的でそうした衣類を着させられているところもあるが、後の鬼頭との旅では心許ない肩紐で普段より北半球が更に露出したキャミソールを着ていながら、現地のあまりの暑さに「もっと薄着でもよかったかしらぁ」と呟き鬼頭から「それ以上はもはや露出狂だ」とツッコミを入れられている。
2024年6月9日の動画で路上理髪店を営むおばちゃんの手により半強制的にショートヘアにされた。仕上がりを見てショートヘアも気に入ったらしく、この次の回以降でも引き続きショートヘアでの登場となった。
性格
基本的に温厚で物腰柔らか、職業柄なのか誰にでも明るく接することのできる心の広い女子。アナ(アナウンサー)友の薫子やADの筧など、公私共に仲の良い女子友達も多い。毎回何かしらの形で病気や事故に遭って死の淵を彷徨い、持ち前のタフネスぶりで完治するが、共に感染した人も同じ病院で死ぬ様を見届けることとなり、たとえ過ごした時間が短くても、そうした人々の不幸や死に涙し悼み、魂の安寧を祈ることが出来る優しさも持ち合わせている。
そんな良識的な性格に合わせ美人でスタイルが良いにもかかわらず、残念なくらいに男運が無く、ハッピーナイトも大学以来御無沙汰。初期では親元を離れ、マンションで1人暮らしをしていたが、乳房肥大症の時に不動産業に勤める男性・千原恵斗に出逢い、彼女にもようやく春が訪れた。ハッピーナイトも盛んに…と思われたが、ときに奇病の影響で母乳が出たことで浮気を疑われたり、とんでもない体臭を放ったりなどでお流れになることも多く、いつしか千原がシリーズに登場すること自体がなくなった。公式の発表はないが、視聴者の知らない間に千原とは自然消滅になったのかもしれない。
致死率の高い感染症や、死んでもおかしくない致命傷を負いながらも毎回生き残る姿に、視聴者からは姉妹動画チャンネル『ヒューマンバグ大学』の佐竹博文と比べられている。実際、彼女の「佐伯」と「博子」は「佐竹」と「博文」から名付けており、ゼッターランドは実在するスポーツコメンテーターのヨーコ・ゼッターランド(日本名・堀江陽子)から付けている。
作中で感染した病気
- クリミア・コンゴ出血熱
主に中央アジアからアフリカの範囲で発症例のある感染症で、主にダニや動物の血液を媒体とし、カザフスタンでのロケで羊の血に触れた際に感染した。致死率40%。体調不良と激しい嘔吐からはじまり、やがて吐血と血便、さらには穴という穴から出血する。この回ではディレクターの岡田も感染して死亡した。
- Bウイルス病
マカク属の猿が由来の人獣共通の感染症。世界で50例、日本でも5例しか確認されていない奇病で、タイのロケでカニクイザルに引っ掻かれて感染した。引っ掻かれた所から感染し、皮膚がただれ、激しい嘔吐や吐血や血便、やがて感覚異常麻痺や脳炎や中枢神経麻痺を起こす。無治療での致死率80%。その回では顔馴染みのカメラマンの斎藤も感染して死亡した。
- 狂犬病
文字通り感染して凶暴化した犬に噛まれるか引っ掻かれるか、唾液などの体液に触れるかで人間にも感染する病気。必ず死ぬ病気として有名で、致死率99.9%。感染して1〜3ヶ月後に発症し、酷い体調不良からはじまり下痢や嘔吐、精神異常に水に対して恐怖を抱く「恐水症」にもなり、やがて脳にも感染して死に至る。ブラジルのポロロッカのロケで犬に噛まれて感染、ディレクターの鈴木も引っ掻かれて感染した。予防接種もしくは24時間以内にワクチンを打てば致死率は下がるが、運悪くワクチンのある病院まで丸一日かかり、予防として1週間に3回ワクチンを摂取、日本に帰国して30日、90日後に2回摂取したが発症、唯一狂犬病に有効と言われるミルウォーキー・プロトコル療法(それでも生還率は0.1%)により奇跡的に死の淵から生還したが、鈴木は闘病するも死亡した。
- アフリカ睡眠病
アフリカのサハラ以南に棲息する吸血性のハエ・ツェツェバエに寄生している虫・トリパノソーマに感染する風土病。アフリカのロケでゴリラから糞を投げつけられ、糞の臭いに寄ってきたツェツェバエにディレクターの平賀と共に刺されて感染した。トリパノソーマに感染すると激しい頭痛から始まり身体が思うように動かせなくなり、ステージ2に入ると神経疾患で精神錯乱になり、やがて昏睡状態になり栄養失調で餓死する。現在は早期治療をすれば助かる確率の高い病気だが、博子の場合は感染期間が長かったため通常の投薬では治癒が追いつかなかったため、強硬手段として副作用を覚悟して劇薬でもあるメラルソプロールを投与し、1ヶ月の昏睡を経て完治したが、平賀は家での長期作業も祟って自室で倒れたため発見が遅れ、治療も間に合わずに死亡した。
- ブルーリ潰瘍
熱帯地区に蔓延する病気で、菌が皮膚を壊死させ、やがて骨が曲がったりして死に至る。主に水生生物経由で感染し、オーストラリアで山道を歩いた際に草で足に切り傷を負い、タスマニアオオザリガニに触れた際に感染した。早期発見されれば致死率の低い病気だが、佐伯は過密なスケジュールが祟って発見が遅れ、顔にまで転移してしまい、臀部の皮膚を移植して事なきを得る。しかし一緒に感染したディレクターの柳は持病を持っている上に元々身体が弱かったのもあり二次感染を誘発して亡くなった。
- アルゼンチン出血熱
南米出血熱のひとつで、アルゼンチンの風土病。致死率30%。ネズミが保菌するフニンウイルスに感染すると頭痛と体調不良からはじまり下痢と嘔吐に襲われ、高熱と精神疾患により攻撃的な性格になり、やがて心肺停止で死に至る。アルゼンチンの流行地では15歳になると筋肉注射によるワクチン接種を行なっている。アルゼンチンのロケでADの筧と共にレストランに訪れた際に運悪くネズミの糞が料理に入り込んで感染した。2人とも死の淵を彷徨ったが、医師達の懸命な介護もあり2人揃って完治した。
- 有鉤条虫症
古くより世界各国で発症している病気で、十分に火を通していない肉を食す事で有鉤条虫(サナダムシ)に寄生され、激しい嘔吐と下痢に襲われ、さらにその成虫が卵を産み、血流を通して脳に到達して羽化、脳を食べられて死に至る。冷凍処理などの衛生管理をしている環境下で肉を処理すれば寄生虫は死滅するが、夏に筧と共に海水浴に来た時にナンパ男達とバーベキューをした際、衛生管理の不十分な海外産の豚肉を、さらに十分に火を通していないまま食べて寄生され、2ヶ月後に発症した。筧は内視鏡による摘出と駆虫薬の投与で事無きを得たが、佐伯は卵が血流を通して脳で羽化したため急遽頭蓋開頭手術になり、2cmのサナダムシを摘出して完治した。
近年ではサナダムシを利用したサナダムシ・ダイエットが注目されているが、当然ながら危険行為なので決して真似しないように。
- 東部馬脳炎
脳炎の一種で東部ウマ脳炎ウイルスを病原体とする人獣共通感染症。蚊を媒介に人間と馬に感染する。アメリカ・フロリダ州のロケで乗馬体験した時に馬のロビンとディレクターの桑幡と一緒に蚊に刺されて感染した。体調不良と微熱からはじまり、一気に高熱と下痢と嘔吐に襲われ、脳炎に進行すると精神疾患により凶暴になり、やがて昏睡状態に陥り死に至る。致死率30%で、軽度の場合は2週間で完治するが、重度になると対処療法で治すしか方法がない。佐伯は渡米前にトラベルクリニックでワクチン接種を行なっていたが、日本には存在せず発症例の無い病気でもあり、ウマ脳炎用のワクチンは一般には無く、また日本では接種できなかったため運悪く感染した。1週間の闘病の末に佐伯は完治したが、桑幡と馬のロビンは死亡した。
- 乳房肥大症
女性ホルモンなどの異常分泌などにより乳房が異常に成長し続ける病気で、通称「巨乳症」と呼ぶ。症状が進行すると乳房の重量で背中や肩に負担がかかる他、就寝中にも肺が圧迫されて寝不足がちになる。主にストレスなどの原因で発症し、佐伯の場合は脳の下垂体部分にできた腫瘍により女性ホルモンが異常分泌したものであり、Gカップだった胸が一気にMカップ(アンダー70cm トップ110cm)まで成長した。ちなみに男性も発症する。治療方法は現在の医学でも乳房の肥大した部分を切除するしか方法がなく、佐伯は腫瘍と乳房の切除手術(4kg摘出)で完治した。
- 過敏性腸症候群
過度なストレスにより腸が過敏になり、便秘と下痢が交互にくる疾患病で、現代病のひとつに挙げられている。度重なる病気や事故で仕事があまり入らなくなり、知人の紹介で地方局の仮契約での入社時にプロデューサーから愛人関係を迫られたが断った結果、陰湿な嫌がらせを受け続けて過敏性腸症候群になった。それでもめげずに頑張っていたが、生放送番組での収録中でついに粗相をし、2日分の便秘も祟って1kg分の粗相をした。この悲劇がゴールデンタイムだった事もあり、番組を観ていた視聴者から苦情が殺到し佐伯はクビになったがストレスから解放されて完治した。そして同時にプロデューサーのこれまでの悪事も暴かれ、プロデューサーもクビになり民事裁判で起訴された。
- 高プロラクチン血症
母乳に関係するホルモンのプロラクチンが異常分泌する事で母乳の分泌や生理不順、骨粗しょう症になる。佐伯の場合は今までの病気の時に接種した薬物の副作用とストレスから発症したものであり、低用量ピルによりホルモンバランスを整えて完治した。
- アメーバ性肝膿瘍
腸からアメーバ原虫が侵入して肝臓に移行する事により嘔吐や血便になる病気。別名「赤痢アメーバ」と呼ばれている。毎年世界中で5千万人が感染し10万人の死者が出る。主に性交渉や不衛生な物を食べて感染し、佐伯はベトナムのロケでディレクターの家田と共に生春巻を食べて感染した。医療体制が整っていれば完治する確率の高い病気で佐伯は完治したが、家田は糖尿病の持病を持っていたのもあり悪化して死亡した。
- レジオネラ菌
加湿器や循環式浴槽などでアメーバに寄生する形で増殖する菌で、菌を含む水蒸気などを吸って気道内に入る事で肺炎を発症する。通称「在郷軍人病」と呼ばれている。日本では主に入浴施設で発生し、年間1000人の感染者が出る。佐伯は筧と共に温泉ロケ後の休息で温泉に入った際に感染した。大抵は発熱・頭痛・筋肉痛という形で完治する。肺炎になると死亡率が高くなり、佐伯と筧は揃って肺炎となり、吐血や血痰、下痢などで生死の境を彷徨い、2人揃って完治した。
- ギラン・バレー症候群
時折身体の一部が麻痺して動かなくなる病気。ストレスなどの精神疾患やウイルスなど原因は多種多様で、佐伯と筧は居酒屋で鳥肉の刺身を食した事によりカンピロバクター菌に感染した事により発症した(鳥肉はカンピロバクター菌の保菌率が高く(市販の鶏肉ですら保菌率40%)、熱を通せば死滅する)。2人とも血液浄化療法で血漿内の有害物質を取り除いて完治した。そして料理を提供した居酒屋は衛生不管理で長期休店になった。
- ニパウイルス
主にアジア圏のコウモリが保菌しているウイルスで、そのコウモリに傷付けられたか、コウモリが齧ったフルーツを摂取する事により感染する。高熱と気管支炎、精神錯乱などを発症し、致死率32%。インドのロケでPM2.5による視界の悪い中を歩いていた際にディレクターの宮下と共にコウモリに引っ掻かれて感染した。特効薬が無く、リバビリン抗ウイルス薬を投与しながらの対処療法で治すしかなく、佐伯は長期間苦しんで完治したが宮下は亡くなった。
- 卵巣腫瘍
卵巣に腫瘍ができる。卵巣は「沈黙の臓器」と言われ、発症しても自覚症状が出にくく、大抵は便秘や頻尿でようやく気付くケースが多い。卵巣腫瘍は7%の女性が発症する一般的な病気で治療法は確立しているが、佐伯の場合はタイミング悪く海外ロケが度重なった上に急成長したため摘出手術しか方法がなく、3ヶ月で30kgにも急成長した腫瘍を開腹手術で摘出した。幸いにも摘出した卵巣は2つある内の右側なためまだ排卵する事ができ、卵巣腫瘍は9割が良性腫瘍なため癌などに変異する心配も無く、佐伯はまだ子供が産めると感涙した。
- サル痘
主にアフリカ生息の猿や齧歯類が保菌しているウイルスで、接触もしくは捕食した際に感染、1週間から21日の潜伏期間を経て発症する。ナイジェリアのロケで食文化を紹介する際にブッシュミート(野生の肉)の試食で、猿肉だと知らされずに食して感染した。リンパ腺の腫大からはじまり高熱や豆粒大の水疱性発疹が顔や身体を覆い尽くす。致死率の10%と大抵は完治する一方で有効なワクチンが無く対処療法で治すしかなく、佐伯は1週間で完治したが、一緒に食して感染したADの太田は元々気管支に疾患を持っていたため合併症を発症して死亡した。
- バセドウ病
甲状腺からのホルモンの過剰分泌で引き起こされる病気。原因はストレスや病気の合併症など様々で、佐伯も心当たりがありすぎて分からなかった。発症率は1000人辺り0.2~3.2%で、男性よりも女性の方が多い。発症すると精神疾患で怒り易くなったり筋力の減少にはじまり、甲状腺が腫れ上がったり眼球が突出したり爪が割れたりと様々。大抵は薬物で治るが副作用を起こしたため薬物接種を止め、アイソトープ治療により完治した。
- 結核
保菌者などから空気感染などを経由して結核菌に感染し、50日の潜伏期間を経て発症する病気。日本国内のドヤ街のロケで感染していたホームレスを介して空気感染し、のちに千早も感染した。昔は「亡国病」と呼ばれるほどに感染率が高い上に治療法が確立されておらず「死の病」と呼ばれており、現在は治療方が確立されている上にBCG接種などの予防接種などで結核予防されているが、世界で年間1千万人、日本でも1日40人が感染する。致死率50%と高く、咳にはじまり、痰や頭痛、視力障害と症状が悪化し、身体が衰弱して死に至る。千早は早期治療が幸いして直ぐに退院できたが、佐伯は粟粒結核に変化し、結核菌が脳にまで達した事により痙攣や意識障害、下痢などで文字通りの生き地獄を味わい、一度心肺停止で死亡するが医師の賢明な蘇生措置で息を吹き返し、抗菌剤などの投薬治療で完治した。
- SFTS
正式名称「重症熱性血小板減少症候群」。マダニに噛まれる事により感染する病気。6~14日の潜伏期間を得て消化器症状などを伴う。致死率は20%。元々は中国大陸で発見された感染症で、日本では西日本で確認された例がある。西日本での海開きと川開きのロケにて、山道で野良犬に襲われた際にディレクターの島田と共にマダニに噛まれた。同病院に入院した島田の死を目の当たりにして自分も死ぬと混乱したが、千早の励ましにより生きる気力を取り戻して完治した。
- ウェルシュ菌
自然界に存在する菌の一種で、主に食肉に寄生して食中毒を併発させる。夏祭りにカレーを食べて発症した。カレーは火を通せば大丈夫だと思われるが、カレーは香辛料の辛さなどから違和感を感じず、ウェルシュ菌は熱に強く、水の沸点である100度の温度でも生存するほど。佐伯以外にも多数者が食中毒になり、カレーを提供した屋台は保健所と警察から事情聴取を受ける事となった。
- メガコロン(巨大結腸症)
直腸が突発肥大して肛門を圧迫し、最悪大腸が破裂する病気。先天性と後天性があり、佐伯は後天性で原因は不明。6日もの便秘の末に脱糞及びに大腸が破裂寸前になり、手術で6kgの糞便を摘出し、大腸の破裂で糞便が漏れ出た内臓内も洗浄して完治した。
- 乳癌
乳房内の乳腺に癌発症し、最悪死に至る病。原因は様々で、佐伯の場合は初潮が10歳と早かったため、発症率が高くなったのが理由との事。右乳房に乳癌ができた佐伯は最悪右乳房を全摘除する事を覚悟したが、発見が早かった事もあり部分摘出で済み、リハビリの甲斐もあって元の大きさに戻った。
- 多嚢胞性卵巣症候群
卵子を取り囲む組織「卵胞」が排卵されずに卵巣内で多数生まれる事により、ホルモン異常をもたらす病気であり、男性ホルモンが増加する事によりニキビが増えたり、最悪女性でありながら髭が生えたり体毛が増加する。治療法は妊娠を望むか否かで変わり、佐伯は妊娠を選んだため、経口排卵誘発剤であるクロミフェンを投与した事と最終手段である「腹腔鏡下多嚢胞性卵巣焼灼術」という手術を受けた事によって完治した。
- サルモネラ菌
食中毒で有名な菌で、衛生不備な養鶏場のロケで産みたての生卵を食べて発症した。鶏肉は大半はサルモネラ菌を保菌しており、市販の鶏肉も60%はサルモネラ菌を保菌している(加熱すれば菌は死滅する)。のちに養鶏場は立ち入り検査が行われて閉鎖された。
- 膣トリコモナス病
膣トリコモナス原虫が接触感染する事により発症する。国内の温泉ロケで、感染していた他人が座ってた椅子に座った事で感染した。膣から汚臭が漂い、早期治療しないと最悪不妊や流産・早産のリスクを伴う。
- 敗血症
細菌やウイルスに感染する事で高熱からはじまり、やがて幻覚や内臓不全などを発症して死に至る。悪徳ペット引き取り業者への突撃レポの際に、不衛生な状況下で飼われていた猫に噛まれ、口腔内に潜んでいたカプノサイトファーガ・カルモルサス菌に感染した。
- 痔
数日間便秘が続いていた際に切れ痔ができ、さらに国内の温泉ロケで浦和Dの昭和思考の無茶なロケでストレスが溜まった事もあり、肛門付近の血管が鬱血して内痔核になり、さらに肛門付近の窪みに細菌が入った事で化膿して痔瘻になり、尻に肛門が2つ出来た外見になった。手術により1週間の入院を経て完治したが、局部麻酔での手術なため、男性医師に肛門と膣を見られていると実感して恥ずかしい思いをし、こうなった元凶の浦和Dに対して恨みを抱くようになる。
- Haff病
正式名称「横紋筋融解症」と言い、バルト海のHaff海岸で初めて発症が確認された事でこの名が付いた。主に過度なトレーニングで、身体の運動を司る細胞「横紋筋」が壊死して血中に溶け出して臓器にダメージを与える病気であり、佐伯の場合は中国のグルメロケでザリガニ料理を食べた事で魚介毒に感染・発症した。魚介毒が特定できず特効薬も無いため、生理食塩水や尿のアルカリ化を促す薬などで、尿や糞便で排出し続けるしか方法がなく、佐伯は長い闘病生活の末に完治したが、一緒にザリガニを食べた中島Dは、発症を自覚するのが遅かったため、病院に担ぎ込まれた時は既に手遅れで亡くなった。後日、テレビ局の告訴で料理店に衛生局の立ち入り検査が行われたが、元々ザリガニは店の裏の劣悪な環境のドブ川で調達したものであり、証拠隠滅で川に放流したため、別件で感染したと判断されて闇に葬られた。
- スティーブンス・ジョンソン症候群
薬疹の一種。薬に対して免疫機能が過剰反応して発症するアレルギー疾患。肌荒れから始まり、早い段階でじんましんや高熱、目の充血などを発症し、特に目の場合は瞳の虹彩部分にレンコンのような穴が空き、最悪失明する。この病気は100万人に3人と極めて稀であり、しかも個人によって発症過程が不明であり、通称「薬物のロシアンルーレット」と呼ばれている。佐伯の場合は多忙で免疫機能が低下した上で市販の風邪薬を服用した事で、アセトアミノフェンとイブプロフェンで発症した。現代医学でもメカニズムが判明しておらず、アレルギーの専門医による集中治療により長い闘病の末に完治した。
- 破傷風
主に傷口から破傷風菌が入る事により発症する病気。インドでの牛糞喧嘩祭りでの実況レポートで、浦和Dの昭和的な考えにより水着姿で参加させられた挙句、安いホテルで錆びた釘で傷付いた事により発症した。破傷風になると菌が顔からの神経を侵食する事で身体中の筋肉が過剰反応を起こし、勝手に歯を食いしばるようになり、背筋もそり返ってしまい、やがて心筋梗塞などで死に至る。ちなみに牛糞喧嘩祭りで毎年多数破傷風になる。佐伯は歯を食いしばり過ぎて上前歯2本が折れたが薬物投与で一命を取り留めた。同じく参加して破傷風になった浦和Dも一命を取り留めたが、一緒に参加して破傷風になった新人Dの水野は死亡した。
作中で遭った事故
- 肛門から串刺しになる
中国の高層ビル建設現場でのロケで、強風に煽られて千切れた電線が佐伯とディレクターの永島に当たって真下の工事現場へ落下、そして佐伯は1cm幅の鉄筋が肛門から深々と突き刺さり、永島も頭部を貫通した。佐伯は肺付近に到達するほどの重傷にもかかわらず奇跡的に臓器に損傷がなく、腸管を縫合して長期の入院で済んだが、永島は高次脳機能障害になり、穏やかだった性格が一変して凶暴な性格となり、職場復帰は不可能と診断された。
- 海(海水浴場)での危険な生物
小笠原諸島でのロケの際に、フグと同じ猛毒テトロドトキシンを持つ「ヒョウモンダコ」と、触手に強力な毒を持つ「カツオノエボシ」(刺されたら即海水で洗う事)に遭遇するも、実家が千葉の海外沿いで海系の知識に詳しい筧により難を逃れる。しかし筧が目を離した隙にカツオホエボシを捕食する事で毒を濃縮する「アオミノウミウシ」に刺されるも、筧が即刻で病院に連れて行ったため治療が間に合って一命を取り留めた。
コラボ動画
2023年2月8日の動画にて、系列のチャンネル『ヒューマンバグ大学』のキャラクターである佐竹博文と鬼頭丈二と共演。不法投棄問題のドキュメント番組のロケのため、ディレクター兼カメラマン役の男性スタッフとの2人でチリを訪れるが、偶然にもそのロケ日に「秘境ハンター」を自負する鬼頭もアシスタントの佐竹を連れて、満天の星空が拝める有名スポットでもある件の不法投棄問題によって生まれた衣類のゴミの山を訪れていた。
初めは「不法投棄の犯人」と勘違いして二人に詰問するゼッターだったが、鬼頭の説明で直ぐに誤解が解け、謝罪と共に改めて自己紹介と互いの目的を共有し、衣類の山と同じく車で少し走った場所にある廃棄車両の山へと移動。興味を持った鬼頭の申し出で彼らも同乗することになるが、ゼッターと佐竹は、後部座席で同じような不幸経験をこれまで何度も繰り返してきたことから話が弾み、意気投合していた。
しかし、辿り着いた廃車の山を探索している最中に投棄犯グループと遭遇し、警戒した彼らに4人は命を狙われてしまう。しかし、佐竹・ゼッターそれぞれが昼間に食べた(佐竹は鬼頭によるいつもの奇食趣味の付き合い、ゼッターは別収録のゲテモノ料理の食レポのために)、鉄分とミネラルが過剰に含まれているホヤ貝・ピュラチレンシスによる食中毒で、二人揃って転倒した拍子に滝のような下痢と嘔吐を噴射、更には過去の鉱山開発の影響で突然地面が陥没してゼッターと佐竹、そして投棄犯たちは巨大クレーターに飲み込まれ奈落の底へ転落…かと思われたが、ゼッターたちは運良く生きていた廃車のエアバッグで落下の衝撃が分散され生存、2人仲良く病院に搬送された。その後、病院に付き添った鬼頭は「(病気・事故の怪我を被っているのに)最初に外道にアゴを殴られただけのスタッフよりピンピンしている」と、二人の不幸体質もそうだがその凄まじい生命力にも驚いた様子だった。
その他、チャンネル内シリーズキャラでは拷問蛸視点の一部エピソードにてチョイ役で登場したことがある。とはいえ拷問蛸と接点が生まれたわけではなく、彼のターゲットとなった白井花美の回想シーンで流れていたTVで、朝の報道番組内のワンコーナーでよくある「今日の星座占い」を紹介している…という形で(結果的に白井を占いにドハマりさせたものの)直接的な関与はしていない。…ただ日頃の彼女の不幸っぷりを知っていると中々皮肉の聞いたシチュエーションでもある。
関連人物
コラボ関係
『佐竹博文の数奇な人生 -新章-』の主人公。
上述通り、『バグアカデミア』改名時にコラボ。二人分の不幸体質の相乗効果か、途轍も無い惨事(および奇跡)を巻き起こした。当初の出会いでは、これまでの奇病罹患経験で意気投合していたが、後日にとある悪質な宗教詐欺団体での潜入取材で(教祖の思想にどっぷりハマっていた)佐竹には振り回され、教祖の銃弾を佐竹のミスで見舞うことになり珍しく怒りを顕にしていた。因みに、佐竹の二度目の商社時代の同僚に「高嶺さん」という、佐竹と同じ病魔を何度か経験することになった女性キャラクターがいる。ある意味ゼッターの先駆けか。
『奇食・秘境ハンター 鬼頭丈二』の主人公。
佐竹と共にバグアカ改名時にコラボ。当初の回では妙にシンパシーを感じた佐竹とばかり会話していたが、後に海外取材で一人旅中の鬼頭と偶然再会、アフリカマイマイの奇食に付き合わされ共に食中毒で入院した。この再会の後に改めて友人関係となったようで、最近はよく鬼頭の家を訪れては彼にTVの仕事関係で知り合いがいれば紹介してほしいと頼み込んでいる。こうしたタイミングで偶然にも鬼頭も次の旅の目的の目処が立ち、そのまま今回の助手として奇食・秘境それぞれの探求旅に同行することが増えた。基本的には鬼頭に半ば強引に付いて行く形が当初は目立ったが、時には話を持ち掛ける前にリサーチをしては食い付かせようとする場面も出ている。2024年以降から鬼頭に同行した際は、お約束のように現地の特殊な形をしたお手洗いに用を足しては大なり小なりトラブルに巻き込まれるようになった。
佐竹の恋人。
23年6月27日の動画にて、佐竹とゼッターが共に入院した際に彼の見舞いに訪れ一応対面している(直接の会話はない)。また、ゼッターの恋人である千原恵斗の名前の元ネタとされ、何気にそれぞれの中の人もゼッター・千恵を末次由布子氏、佐竹・恵斗をヤシロこーいち氏が担当している。
『奇食・秘境ハンター 鬼頭丈二』の登場人物。
23年10月17日の動画にて彼の4ヶ月ぶりの登場と共に初共演。
本当は彼と鬼頭の二人でテキサスの旅へ同行する予定だったが完全に暇という理由で彼らについて来る事になった。
お目当ての奇食を食べた数時間後、ゼッターがさっき食べたスカンクからウンチの臭いが胃から込み上げてきたので口直しにお茶を買うため自販機の前で足を止めた。コインを入れた後、お茶は出たものの全然冷えてないと思ったが、「補充したてなら有り得るか…」 「まあ…口の中を上書きできれば…」と高を括ってしまい一気に飲み干そうと鬼頭に声をかけられた瞬間、唐突に悲劇が始まる。
突如ゼッターが青緑の液体とともに腹の中をぶちまけたので明らかに何かがおかしいと思い救急車をスマホで呼ぶ事にしたその時、永吉は「フフッ…」と笑う声と同時に違和感のある視線を感じ取っていた。そして彼は群衆の中に「これでいいんだ…」と口元が不気味に吊り上がった男を見つけた時、第六感が勝手に体を動かし男を暗い裏路地で追いつきその男を成敗し警察署へ連れて行った。
その後、懸命な医師の治療で命を繋いだ彼女は永吉と合流して自分が生きて無事に退院した事を喜んでいた。
因みに、永吉と同年代か彼より年上なのか「永吉くん」と呼んでいる。
- アベルチョフ
『奇食・秘境ハンター 鬼頭丈二』の登場人物で合法違法を問わず表には流通していない食材に精通するロシア人。
タンザニアの小さな街で初対面し、鬼頭の紹介で知り合った後、話を彼から聞いていたのか「俺も何度も死戦を超えてきた嫌いじゃないぜ」と認めていた。
その後、彼の案内で外観だけコインランドリーを偽った異様な雰囲気が漂う高級レストランに着き厨房に案内されお目当ての奇食のウミガメを包丁でシェフが入れた途端、出産の様に涙を流していたので「ちょっと待ってください!ウミガメって食べていいんですか?」と聞いた後、鬼頭の回答に続き「ただ、この店は未だに提供しているんだ」「そもそも遥か昔からご馳走として現地では食べられていたものだ」と答えたと同時に「何で禁止なんですか?」と再度彼に聞き「ウミガメの肉は食中毒のリスクがあるそれが一つと言われている」と答え彼女を少し動揺させたが「それは気温の高い雨季の話」と落ち着かせた。
しばらくしてウミガメを完食した時、地元警察が店に乗り込んできてオーナーが逮捕された隙にアベルチョフが迅速に地下通路に続く逃走用のドアを開き、これ以上彼を危険に晒す訳にはいかんと一緒に逃げようと「そうですよ!三度目の正直ですよ!」と鬼頭と共に促した。
その時、アベルチョフがタンザニア語で「急ぐことは幸運をもたらさない、ゆっくりこそが本当の歩みである」と言って「ウサギとカメ的なこと…」と解釈した。
すると一人の警察がアベルチョフの動きを察知して「お別れの時の時間だ。またな相棒」と最後の言葉を口にしたと同時に彼は秘密の出口を閉めたあと彼の無事を祈りながら地下通路を駆け抜けた。そして地上の外の光が見えかけた頃、凄まじい銃声が地下道に鳴り響き、更に次の瞬間老朽化なのか地下通路が崩壊し始めたが幸いにもほぼ出口に辿り着いていた為、鬼頭同様無傷で生還できたがアベルチョフを心配していた。(しかしアベルチョフと連絡は取れなくなったが…)
完結
上述通り、2023年4月13日に佐伯・ゼッターランド・博子のストーリー完結が、作画担当の道草なずな氏のツイートにて発表された。最終回の公開予定はないとのこと。
なお、道草氏は同日「最終回的な自主制作(二次創作)」としてKindleにて『東口冨美子の軌跡 佐伯ゼッターランドの卒業』を公開。こちらではゼッターの物語は劇中劇として扱われ、これまでゼッターを演じてきた女優の東口冨美子が、昨日籍を入れた夫・東口恵斗の海外転勤を機に女優業引退を決意し、後日予定する結婚式と合わせ、作中で共演した様々な人々、そして自身が演じたゼッターと改めて向き合う短編漫画となっている。飽く迄二次創作ではあるものの、道草氏なりにゼッターや他の歴代登場人物たち(とくに同じ病で帰らぬ人となったキャラなど)をハッピーエンドへ導いた作品となっている。
また、彼女視点の物語自体は完結したものの、後に鬼頭・佐竹双方の視点の物語にてゼッターが再登場しており、サブキャラクターとして定着。ただし、筧や恵斗といったこれまでの彼女の関連キャラについては再登場の兆しは見えない。
以後の活躍
現在は主に鬼頭が主人公の『奇食・秘境ハンター 鬼頭丈二』における各回の旅のパートナーとして登場することが多くなった。
取材先の海外で鬼頭と二度目の再会を果たして以来友人関係となり、よく鬼頭の自宅に遊びに行く間柄になった。当初、ゼッターは実業家でもある彼の伝手でテレビの仕事にありつけないかという目的があり、会う度「テレビ関係の知人を紹介してほしい」と頭を下げてお願いしていたが、結局鬼頭にも思い当たる業界人の知人はいなかったようで、ゼッターも諦めてか以後この話題を振ることはなくなった。
ただ、今度は新たに「ジャーナリストになる」「ミステリーハンターになる」など新たな路線を語って鬼頭に協力を持ちかけるように。鬼頭も「そんなの(自力で)勝手にやれ」といった至極真っ当な異見ではじめ突っぱねるが、協力を受けるために事前に現地の奇食をリサーチしてくるゼッターの気概を買い(とはいえ、大概は既に食べたことのあるものらしい)、今回の旅の目的地が決定する展開もあった。ここ最近は「暇だった」というすごく安直な理由で旅に着いてくることも。
なお、鬼頭はゼッターの不幸体質は認知しているものの、佐竹のように「厄除け」という意味合いで旅に連れ出しているわけではない模様。寧ろ、ときに突発的な行先指定に渋々ながらも応えたりなど、アリス同様、他の男性同行者より優遇している部分が多くみられる。
コチラのシリーズでも相変わらず衛生管理を怠った料理による食中毒、現地の毒虫に刺されて大病を患ったり、ときにギャングや武装集団の襲撃を受けたりなど、過去同様に様々なトラブルを被っているものの、(シナリオの都合か)自身の主人公時代より回復が早く、鬼頭はじめ同行者が帰らぬ人になる不幸も今のところは起こっておらず、寧ろ吐瀉が明らかにゼッターの体積を遥かに超える量であったりなどギャグ色もかなり強まっている。…かとおもえば、罹患した病の重篤症状をみた医師から顔や身体(バスト)の切除を迫られ戦慄したり、強姦殺人の被害に遭いかけたりするなど、ときに過去シリーズのようなショッキングな展開が描かれることも。
また最近は、現地の奇抜なトイレ事情にカルチャーショックを受けるトイレ要員としての役目も定着しつつある。…ともあれ、完結後もイキイキとして楽しそうである。