概要
「漆黒のジェイル」にて登場。18世紀の中世のドイツに生きる女性で、「リンダ・シファー」シリーズの主人公。彼女の波乱に満ちた半生を通じて当時の生活や身分格差、そして戒律や拷問を解説している。
人物
物語開始時は敬虔なクリスチャンで、教会の修道女として勤めていたが、教会に懺悔に来たミハエルと惹かれあい、やがて不貞の仲になるが、ミハエルの妻がこれに激怒、不貞の者として、そして神の教えに背く者としてリンダを裁判にかける。拷問を受けた後もミハエルとの関係を続けたためやがて教会を破門にされ、知人のツテで別の町で帽子店の縫い子をはじめたが、ミハエルの弟・ヘンリーと出会い、彼を通じてミハエルの近況を聞く事となる。
その他人物
ミハエル
国王に仕える騎士。戦地にて多くの命を殺めた事への贖罪を求めて教会に懺悔しに訪れた時にリンダと出会い、親交を深める内にお互い惹かれあい、やがて不貞の仲となる。しかしのちにこの事に憤慨した国王により遠征に出征されられた。
ミハエルの妻
夫のミハエルが修道女のリンダと不貞の仲になってる事に憤慨し、神の教えに反く者として裁判にかけた。この件で夫を寝取った痴れ者としてリンダを恨み、以後もミハエルと再び関係を持とうものなら罰を与えるよう拷問官に告げている。
拷問官
ミハエルの妻からの依頼を受けてリンダを背信者として捕縛、拷問にかける。この事がきっかけでリンダと奇妙な因果を持つ事となり、様々な形で出会っては背信者として拷問をかける事となる。
ヘンリー
ミハエルの弟で、顔がミハエルに瓜二つ。ミハエルに頼まれて教会を破門され、別の町で生活をはじめたリンダの下を訪れ、ミハエルが遠征に出た事と、謝罪にと金貨の詰まった袋を渡した。婚約者のエマがいるが兄同様にリンダに惹かれつつある。
エマ
ヘンリーの許嫁。気位の高い性格で、ミハエルの妻からリンダの事は聞いており、ヘンリーに近付くリンダを邪魔者だと拷問官と共に拷問にかけている。
帽子店の女社長
縫い子として優秀で、気立も良いリンダを気に入っており、時折訪れるヘンリーとの仲を陰ながら応援している。
作中で執行された拷問
- ブレストリッパー / 鉄製の鉤爪で女性の乳房を掴んで捻り上げ、さらに火で熱する事で火傷を負わせる。
- スペインの蜘蛛 / 蜘蛛のような鉤爪で胸全体を掴んで吊り上げる事により乳房が引き裂かれる。
- 苦悩の梨 / 梨の花を模した鉄製の器具を口の中や秘部などの「穴」に押し込んで開口させる事により苦痛を味あわせる。
- 水車責め / 水車の車輪に拘束して長時間回転させる事により、水責めと遠心力による二重の拷問。
- アイアンメイデン(鉄の処女) / 女性を模した鉄の像の中に押し込め、内部に施した針で全身を刺す。
- カニ責め / 砂浜に顔と手の平を残して埋め、干潮と共に現れる多くのカニ達にハサミで肉を切られる。
- タコ責め / 拘束して身体中にサトウキビを塗り、匂いに釣られて寄ってきたタコの吸盤と嘴により全身に苦痛を与えられる。当時タコはデビルフィッシュ(悪魔の眷属)と呼ばれるほどのおぞましい外見による精神的苦痛も伴う。