概要
TRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』に登場するデーモン・ロードで通称「蟲の王」。
原語ではObox-obと表記されているので、オボクス-オブと紹介されることもある。
全体的な印象は剃刀を思わせる鋭いかぎ爪がある蜘蛛脚が生えた蠍のように見えるが、頭のあるべき処には3本の尾を持ち、尾のあるべき処に頭部を持つという悍ましい姿をしている。
さらにそれぞれの尾の先には、犠牲者を変異させる混沌の毒を滴らせたギザギザの毒針、顔には嫌らしい表情の赤い六つ目と90度も傾いた口を持ち、赤く輝く長い舌の先にはコルク抜きのような針があるという異貌であるが、それでも人間を連想さえるという忌まわしい造形をしている。
またその姿と響き渡る不協和音で狂気を引き起こすのだという。
オボクスオブは、オビリスがアビスを支配していたという原初時代には「プリンス・オブ・デーモンズ」の称号を持っていたが、タナーリが勢力を伸ばしてきた頃に「混沌の女王」に殺害され称号を奪われてしまった。(その称号は「狼蜘蛛ミスカ」のものになった)
しかし本質的な相は滅びずに、アビス深層シオニン(第663階層)に逃れ、真の姿を持たない影として永劫の刻を過ごして力を取り戻し復活したが、その時代には彼の存在は忘れ去られていたのだという。