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直死の魔眼

ちょくしのまがん

TYPE-MOONより発売された同人ゲーム「月姫」および同人小説「空の境界」に登場する能力。
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概要編集

TYPE-MOON作品に登場する魔眼の一種。ランクは「虹」(とされているが、『事件簿』や『FGO』でそう言及した者たち「見るだけで殺す」ものを想定していたため信憑性の程は明らかではない。蒼崎橙子は『空の境界』の第4章内で「睨むだけで生命を死に至らしめる魔眼と大差はない。」と評している)。


”を視覚情報として捉えることのできる眼。

この目が読み取って視覚する”死”とは「生命活動の終了」ではなく、 ”いつか来る終わり”(死期、存在限界)という”概念”である。

なお、「魔眼」と呼ばれてはいるが、正式には超能力の一種。直死の異能は、死を視覚化出来る眼球と、それを認識し理解出来るが揃うことで初めて機能する。一般的な魔眼のように他者へ移植しても意味がなく、逆に眼球を潰したとしても死を視覚化する事が可能。


”死”は線と点で見えるもので、強度を持たない。

「死の線」は存在の死に易いラインを表し、線をなぞり断てば対象がどんなに強靭であろうと切断される。

また線で斬られたその部分は「殺された」扱いとなり、例えば人外の再生力を持つ吸血鬼などでも腕の再生などがほぼ不可能になる。


地球からのバックアップを受ける星の触覚たる真祖、しかもその王族であるアルクェイドすら十七分割された時には再生に丸一日かかり、後遺症であらゆる能力がガタ落ちになり普段の半分の力も出せないなど、通常ならあり得ないほどのピンチに陥ってしまっていた。

「死の点」は死の線の源であり、寿命そのもの。死の点を突かれた場合、例外なくその存在は死ぬ

(正確に言えば、存在の”意味が死ぬ”ことになる)。


”死”に至らしめることが可能なのは生物だけに留まらない。

”いつか来る終わり”を持って存在しているモノである限り、あらゆるモノ(時には概念すら例外ではない)を殺すことができる。

これに付随する効果として霊体や超能力、魔術などの一般人には視認できない超常のものも視認できるようになる。


「未来」などの不確かなモノを”殺す”ことは本来できないが、未来視により確定された「未来」は別となる。


対象物の中の限定的な部分に関する線や点だけを突くことも可能。

例えば、体内の毒物や病んだ内臓などを限定して殺せば他は傷つけずに排除できるため治療としての応用が出来る。

作中では歪曲の魔眼より発せられた回転軸、浅上藤乃が患っていた虫垂炎、劇場用マナーCMでは蒼崎橙子の発していた煎餅の咀嚼音も"殺している"。


なお、触れるだけであらゆるモノを殺す事が可能だが、結果そのものはただの「死」という普通の人間にももたらせる現象のため、「魔法」には含まれない。


弱点編集

当然ながら対象の線をなぞる事が条件となるため、物理的に攻撃が届かなければ意味がなく、如何に死を視覚化しようとも、殺すためにはその線と点に触れなければならない。

つまり、殺す対象が自身の身体能力を上回っている場合や、対象が攻撃が届かないほど遠距離にいる場合は殺す事が不可能となる。


志貴の両名は一般的な人間を遥かに上回る身体能力を保持しているため問題無かったが、仮に前述のサーヴァントが相手になる場合は身体性能の差から難易度は上がる(『FGO』では式がサーヴァント化しているため問題ない)。

一応本家本元のバロールであれば視ただけで殺せるらしいが、そこまで行くと直死の魔眼というより邪視の領域になるので割愛。


また、魔眼の所持者の認識によっても違いがあり、例えば壊れた機械を「壊れている(死んでいる)」と認識すると殺せない。

ちなみに魔眼の所有者が生物である場合、非生物(物質や概念)の死は理解し難いためその「死の線」は見え辛く、その「死の点」を視ることは不可能。


同様に「死の概念」を読み解くのが困難なものを体内に仕込んでいる生物の場合、線や点が注視して辛うじて見えるほど細くなってしまう。

一例として、左手に「生きながら入滅した」聖者の仏舎利という「複雑で高度な死の概念」を埋め込んでいた荒耶宗蓮は直死の魔眼を躱すことに成功している。


また直死の魔眼の開眼者は例外なく自殺しかねなかった程のおぞましい光景を見ることになる

そもそも人間が普段知ってるようで実は眼を背けている「死」というものを否応なく直死の魔眼で常に見続ける事になり、「世界のあらゆるモノの脆さが分かり、自らの手で簡単に殺せてしまう」という状態に常にさらされることにより、精神に多大な負担をかける。


実際、式は開眼後即座に自分の眼を潰そうとし、志貴は蒼崎青子に会い魔眼殺しを与えられなかったら精神が病む一歩手前まで陥っていた。

しかも情報の出力先が眼であるというだけで、眼球に宿っている訳ではないので潰したところで死は見え続ける、最悪眼球という濾過装置が消える分、より高純度の死を目撃しかねず、当然精神負荷も跳ね上がる。


そして、どうやっても殺せない(壊せない)モノ、魔眼の所有者にとって理解できないモノは、その”死”も理解できないので線も点も視えず、殺すことはできない。

また、「死」の概念が無いものにも効果は無い。


アルクェイドは夜であれば地球からのバックアップによって死の要因がまるで無くなってしまう為、その死を視る事はできない。

地母神であるティアマトは「ありとあらゆる生命の母」であるため「この地球に一つでも生命がある=自分が存在する」という逆説証明から、死の概念がなく、何らかの方法で死の概念を付加したとしても「彼女から生み出されていない生命が彼女以外の全ての生命を地球上から消し去ったあと彼女を殺す」か、「冥界に落とした後(冥界にいる=死者という逆説証明を使いティアマトの逆説証明と不死性を無効化する)、ただでさえ頑強な彼女を殺せるだけの攻撃を浴びせる」以外で殺害する方法がない。


またそれらが可能であったとしても、彼女が撒き散らすケイオスタイドによってランダムに生命がリデザインされ産まれ続けるので、その権能を封殺する何らかの手段を講じなければ、どちらの方法を取るにしても彼女の存在を保証する生命が無尽蔵に現れる無限残機状態になり、全ての条件を満たさなければ線も点も突けないと考えられる。


TYPE-MOON世界最強の呼び声高いORTは「全てのパーツが全ての機能を兼ね備えており、かつ全て代替可能」という生物でありながら機械のような生態を保有しているため「ここまで分断すれば死ぬ、ここを壊せば死ぬ、何回殺せたら復活しない」という状態がないため、線も点も存在しない。


仮に何らかの方法で死の概念を付加して存在を殺し分断しても、ORTにとっては爪を切られた程度のダメージで実際のところかすり傷にすらならない。挙句殺され剥がれ落ちたパーツ自体が少しでも残っていれば何度でも復元可能であり、復元する際バージョンアップして更に強力になるので、ちまちま殺し続け削っていても自己修復が上回る。


そのため文字通り圧倒的な高出力・広範囲による一撃で全身を完全消滅させるしかなく、直死の魔眼のような「弱点一点突き」による最小限の傷による殺傷という方法はダメージにならない。

実際原作者の奈須きのこ氏はORTに関して、「直視の魔眼ではコイツは殺せません。死の概念がないので物理的に破壊するしかないのである」と述べている(『Character material』 71ページ)。


ちびちゅき!』といった世界の法則がTYPE-MOON世界から全く異なる世界では十分な力を発揮できなかった。

この場合、ギャグ時空、学園ものの世界であって殺傷行為は厳禁の為で、原作者のアバターをバラバラにしようとしても全く効いていなかった。


使用者による性能差編集

現在までには遠野志貴両儀式ミハイル・ロア・バルダムヨォンテペウの4名が直死の魔眼を有するが、それぞれ性能に差がある。ただし厳密にいえば、ロアのものは直死の魔眼ではない。


ロアの“疑似”直死の魔眼編集

ロアの魔眼は何度も何度も転生を体験した事により、『生物を生かしている部分』を視覚情報としてとらえられるようになったもの。

このため、『モノの死にやすい部分』を視覚情報としてとらえる直死の魔眼とは見える線の位置が異なり、生かしている部分を見るという性質上、非生物に対しては何の効力も持たない。


また志貴と式がその線や点を壊せば“モノを殺す”事が出来るが、ロアの疑似魔眼はあくまで“生命力を削ぐ”ことに依拠するため、削られた生命力を何かしらで補填すると無効化されてしまう。


遠野志貴の魔眼編集

遠野志貴の魔眼は二度死にかけた事で、元々持っていた七夜志貴としての超能力「ありえざるモノを視る」眼である「浄眼」が変質したもの。死の線や点は黒く見える。


ロアの魔眼と違ってこちらは非生物でも殺す(壊す)事が可能だが、生物以外の線や点を視ようとすると、脳に多大な負担がかかる。

これは、もともとの彼の肉体には「浄眼」の異能しかなく、死を見るだけのスペックを持たないためである。また、空(何も無い空間)には線や点が視えない為、壊す事ができない。


ただしそれは普段の話であり、限界ギリギリまで負荷を我慢して意識したならば空間の死を視たり、俗にいう土地の龍脈や点穴と呼ばれるエネルギーを潰す為に土地の自然そのものを殺したことがある。

また、リメイク版では「廊下の点を突くことで、廊下の上に立っていたロアの足ごと廊下を『殺す』」というこれまでにない特異な現象も確認されている(リメイク前では廊下のみを殺しロアの足を瓦礫で潰しただけ)。


なお彼の鏡面である七夜志貴は、『MELTY BLOOD』初登場時には志貴より劣化した魔眼を得ていたが、以降のシリーズでは劣化したタタリの影響で魔眼まで再現されず使えない。

将来的な一つの可能性としては、直死の魔眼の力が強くなり過ぎて魔眼殺しでも制御できなくなる可能性がある。



両儀式の魔眼編集

両儀式の魔眼は「虚無」という起源によって元々先天的に備わっていた機能が、男性人格である「」の喪失=死をきっかけに死に触れ、覚醒したもの。

彼女の魔眼も志貴と同じように「浄眼」が変質したものだという(「TYPE-MOON Fes」パンフレットより)。死の線は赤白く見える。


もともと『 』と繋がっていたことや彼女自身の体質・スペックの関係で、志貴のように脳に負担がかかる事は無い。さらに式の場合は焦点をずらすことである程度折り合いをつけられる模様。

生物非生物はおろか、空(何も無い空間)にすら線が視えており、志貴とは異なり点は見えないにもかかわらず、線だけで殺す(壊す)事が可能。さらには彼女の魔眼は物質や現象に限らず、「確定した未来」という概念すらも壊せる。


しかし両儀式であっても「言葉」を殺すようなことは不可能(魔眼を使っても言葉を「死語」にはできない)。

『え?知らないのか、ロケット鉛筆』――蒼崎橙子


テペウの魔眼編集

ラスプーチンによると、南米異聞帯地底世界ミクトランでこの魔眼を有するディノスがテペウである。

ただし、力の規模はラスプーチンの既知の範囲よりとても微弱らしく、上記面子のようなメリットやデメリットもかなり薄い模様(本家のバロールの魔眼と比べて微弱と言っていた可能性もあるが)。見えているものも本当にうっすらだろう。

しかし、その弱々しい魔眼でとんでもない大偉業を成し遂げることとなる。



他作品における類似設定編集

獅子座のレグルスの必殺技で『冥王神話外伝』初出の設定。

原理は「世界の根源」を垣間見たレグルスが万物に存在する「精霊の通り道」を小宇宙の刃で切り裂くというもの。これが型月設定でいう「死の線」に当たるものである。


該当エピソードは偶然にもケルト神話のバロールを題材としており、レグルスはバロール配下のバンシーのシェリー配下にこの技を使用して撃破した。


伏黒甚爾及び禪院真希が所有する特級呪具。

物体の硬度を無視して魂を切り裂く能力を持つ。

使いこなすには無機物の魂すら観測する目が必要になる。

呪術廻戦には型月から参考にした設定も多く、釈魂刀と直死の魔眼もファンから類似点を指摘されている。


ちなみに伏黒甚爾の二つ名は「術師殺し」であり、

Fate/Zeroの主人公衛宮切嗣の「魔術師殺し」のオマージュである。




関連タグ編集

TYPE-MOON 奈須きのこ 月姫シリーズ  空の境界 Fateシリーズ

魔眼(TYPE-MOON) 浄眼 

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バロールケルト神話の神。死の点や線を切断・刺突せずとも視ただけで相手を殺すという完全上位互換の魔眼を持っている。TYPE-MOONの設定ではオリジナルはこのバロールの魔眼であるとされている。

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