国家社会主義
こっかしゃかいしゅぎ
ナチスの公式イデオロギー(国民社会主義)を指すことが多い。
国家社会主義(こっかしゃかいしゅぎ)は、主に以下の2つの全く異なる思想を指す。
1.Staatssozialismus(英:state socialism)は、19世紀にドイツの社会運動家フェルディナント・ラッサールが主張した社会主義のあり方。重要産業の国有化や福祉制度の拡充により、社会主義の実現を目指す。後の社会民主主義・福祉国家のあり方に影響を与えた。
2.Nationalsozialismus(英・national socialism)は、ナチズム(ナチスの主張や思想)のことである。
両者は全くの別物の思想であるが、どちらもドイツ語由来であり日本語の訳語が同じであるためしばしば混同される。日本のネオナチ団体も「国家社会主義」を自称しているが、ナチスの思想の方は国民社会主義と訳すほうが適切という見解もある。
なお日本においては、高畠素之や赤松克麿らも自らの独自の思想を「国家社会主義」と称した。
国家社会主義が何を目指したのかは諸説あり、当時の流行り言葉だった「社会主義」をつけただけの保守主義という意見や、スターリンの一国社会主義と同様の反資本主義的計画経済という意見、国家資本主義や社会主義市場経済に類似したものという意見などがある。