童猗窩
どうあか
絡みについて(※ネタバレ含む)
◆12巻98話「上弦集結」
上弦が初めて勢ぞろいをする回。
童磨は猗窩座の背後から手を伸ばし肩を組んでの再登場を果たす。遊郭編最後で「陸」だった鬼が現在、無限列車編で炎柱・煉獄杏寿郎を圧倒し読者に強烈な印象を植え付けた猗窩座よりも上位に位置していることが判明する。
この時、鳴女は序列通りに上弦の壱から招致しているため(FB2より)、猗窩座が呼ばれた時にはすでに童磨は無限城のどこかにいたことになる。
玉壺は猗窩座に嫌味混じりで話しかけておりそこに気後れする様子はないが、童磨との会話ではやや強張っている。また、玉壺は参の猗窩座を「猗窩座様」と呼ぶのに対し弐の童磨を「童磨殿」と呼び、敬称が異なっているが理由は不明。
◆◆「ゴパ」と「パガ」
ゴパとは、猗窩座が童磨の下顎を裏拳で殴り飛ばした効果音。
猗窩座も問答無用ではなく一応「腕をどかせ」と一言意思表示はちゃんと行っている。
童磨の実力であれば避けることも容易いが、戯れの一環であえて受け止めている。「前よりも少し強くなったかな?」と言っていることから、以前からこのようなやり取りがあったか、猗窩座の実力を童磨が知る機会があったことが窺える。
パガとは、猗窩座が童磨の頭半分を背後から殴り飛ばした効果音。
無惨の命令外のことで執拗に玉壺に絡む童磨を諫めた一撃だが、序列が下の猗窩座が上の童磨に攻撃をしたため、序列を重んじる黒死牟により猗窩座も腕を斬られて諫められた。
◆12巻99話「誰かの夢」
童磨は猗窩座より後に鬼になったが、上弦の数字を追い抜いたことが判明。妓夫太郎たちを勧誘する当時の童磨が「上弦の陸」であったことから、この時点で猗窩座は童磨よりも数字が上の状態で存在していることになる。つまり童磨は下剋上を果たしたことになる。
「わざと避けなかった」「戯れ」という発言に青筋を浮き立たせる猗窩座が見られる。
◆18巻157話「舞い戻る魂」
猗窩座が死んだ気配を察した童磨が、聞かれてもないのに突然対峙中のカナヲに「猗窩座殿」について話し始める。彼女に猗窩座との面識はない。
「俺は言ったんだよ!」の台詞から、童磨が直接猗窩座に女を食うメリットを説明したことも窺える。
この話において”一番の友人”発言が出てくる。
この後落涙するがカナヲにより感情表現の嘘を見抜かれている。
◆19巻163話「心あふれる」
致死量の毒が体中に巡った童磨は首を斬られた時、首切りを克服できる進化の瀬戸際で「猗窩座殿もなりかけたんだ」と猗窩座の姿を思い浮かべている。
結局童磨自身は鬼の進化の原動力である強い執着や渇望が足りなかったことから、首克服の進化ができずに消滅する。
ファンブック1&2
2019年7月9日発売の「鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録」(通称FB)では、まだ本誌連載中であり童磨戦が始まったばかりであった(単行本16巻あたりの内容)。
この時点においてすでに上弦集結回に出ていた十二鬼月は黒死牟、童磨、猗窩座を残して死亡している。童磨の情報は出揃っていないが、猗窩座のページにおいて屈託なく絡んでくる童磨とそりが合わないと関係について言及されていた。
また、猗窩座は人間が好きで饒舌になる一方、無限城では無口になることが明かされている。同族嫌悪の呪いの影響もあると思われる。
2021年2月9日発売された「鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐」(通称 FB2)において事実が次々と判明。
猗窩座のページの大正コソコソ噂話にて、鬼が下位の鬼に対し視覚共有や脳内対話が出来ることにが明らかになる。無惨からの叱責などを無の感情で受け流していた猗窩座であったが、童磨のあまりの煩さに耐えきれず無惨に苦情を入れていた過去が明らかとなった。
◆本編初登場時期
猗窩座は2020年10月16日(金)公開、劇場版無限列車編にて最後のボスとして登場。
童磨は2022年2月13日(日)アニメ遊郭編の十一話(最終回)にて流れる妓夫太郎の回想に、上弦の陸として登場。
遊郭編では一話、十一話に猗窩座も登場しているため、一応共演しているともいえる。
声の担当は両者ともトップクラスの知名度と実力を兼ね備えた声優である。
また、声優に関して猗窩座は大方のファンの予想外のキャスティングであったことに対し、童磨は大方のファンの予想通りのキャスティングであった。
余談
入れ替わりの血戦について
童磨と猗窩座の序列に関してはいくつか考えられる。いずれも公式から正確に出された情報ではなく推測の域であるので注意。
- パターン① 童磨と猗窩座は入れ替わりの血戦をした
入れ替わりの血戦については詳細不明のまま連載が終了した。
FB2において、黒死牟の大正コソコソ噂話にて猗窩座に血戦を挑まれた事実が明らかになり、血戦についての情報の一片が公開された形となる。そこで「食わずに生かしておいた(通常食って吸収する。あくまで無惨の許可制)」と明記されている。この文脈からは、①血戦自体が無惨の許可制であり許可が無いと吸収できない、または②通常吸収するルールだが無惨の許可があれば食わずとも良い、と二通りが考えられる。
よって、FB2以降においても、童磨の猗窩座の血戦説は
① 童磨は猗窩座を吸収しようとしたが猗窩座を気に入っている無惨から許可が出なかった説
② 童磨は猗窩座を吸収できたはずだが何らかの事情であえて吸収しなかった説
など、血戦への捉え方は多様に存在する。
- パターン② 当時の上弦の弐に上弦の肆(以下)の童磨が入れ替わりの血戦で勝利し猗窩座の数字を抜いた
童磨と猗窩座が直接やり合わないまま数字が入れ替わった説。猗窩座は上弦の参のまま、下位の童磨に数字を抜かれて上に座られた形となる。勝者となった童磨が前の上弦の弐を吸収したとも考えられるが、確かな情報がないためあくまで憶測にすぎない。
- パターン③ 実力相応として無惨の判断で数字を入替した
無惨が実力を見定めて人事評価を下した説。自分の評価は絶対で間違えないと豪語する無惨であればあり得なくはない。しかし、童磨のことを強い執着も渇望もなく大きな進化が見込めないと判断している無惨が、その伸び代の有無を評価するかは判断しかねる。