ぐーぐる
1998年開設。当初の性能は高レベルではあるものの、同じロボット型検索エンジンのgooやinfoseekに比べ特段の優位性を感じるものではなかった。
しかし、一番アクセスされて広告量が入るはずのトップページをあえてロゴと検索窓だけにする戦略で、ブロードバンド普及前に重い広告だらけのトップページにうんざりしていたユーザーを引きつけることに成功。
数年後にはロボット型検索エンジンとしてはほぼ一人勝ち状態になる。
現在、運営のGoogle社は検索以外の事業にも手を広げている。
時に、一般人が知る由もない記念日(無論、有名な記念日のこともある)に合わせて、ロゴが御洒落に装うというお茶目さを持つ。
一般動詞としてのグーグル
ネットなどで「ググレカス」とスラングされてる通り、パソコンや携帯電話などで検索すること自体を「ググる」というのはもはや一般的な言葉となっている。これはGoogleだけでなく、yahooなどで検索した場合でも「yahooでググる」と言われ矛盾しているようで、最早一般的認識では矛盾でないところまで普及している。
当のGoogleはこの動きを歓迎していない。商標権的にGoogleが使えなくなる怖れがあるからというのがその理由。
2012年3月1日からのプライバシー・ポリシー問題
そんなGoogleだったが、公式発表を見てもらえばわかる通り、この日を境に「今まで集めた情報を全てのサービスで統合する」という発表をして、実行されている。だがそれは、今までの検索履歴・訪れたサイト・その他ネット上での活動のほぼ全てをまとめた形として、Googleに把握されていることを意味する。嘘だと思うなら、たとえば、最初の項「Google が収集する情報」をご覧になってほしい。そこには、氏名・メアド・電話番号・クレジットカードといった大抵の人ならば知られてほしくない情報を収集していることがわかるだろう。頻繁にサービスを利用する人なら「あなたはどんな人で、どんな活動をして、年齢はどれくらいで、どんな趣味を持っているか」まで把握されている可能性も考えられてしまうのである。さらにAndroid携帯なら、自分はもちろん相手の電話番号まで送信されているらしい。説明をさらに読み進めていくと、ローカルストレージなどと書かれているのだが、これは端末のHDDやSSDのことである。
そのため、各国から「サービスが世界中に浸透した後に手のひらを返した」などの批判が相次ぎ、特にEUは新規約発行直前に抗議を行なった。昔はプライバシーを尊重していたはずの、「Don't br evil(邪悪になるな)」が社訓だったGoogleは、どこへ行ってしまったのだろう? 「人類が使う全ての情報を集め整理する」という目標は、悪用すれば世界中の人々の監視が可能になっていることを、一度考えてみてほしい。もしかすると、インターネットとて、既存のメディアや権力に対抗するための手段とは限らないのかもしれない。