両性具有を意味する古代ギリシア語、アンドロギュノス(androgynos)から派生した言葉である。語幹となる andro-gyn に形容詞接尾辞 -ous が付いて造られている。このため、アンドロギュノス同様に、基本的に両性具有であるが、形容詞語尾が付いているため、「両性具有的」という意味になる。そこから、男女両方の外見・印象を持っているように思える対象(人物)等について、この言葉が使われる。日本語では「中性的」という表現が近い。
カタカナ語としては、アノドロジナス、アンドロジーナスが近い。
語源
両性具有と訳される「アンドロギュノス」は、古代ギリシア語の男性・夫を意味する「アネール(aner)」と女性・妻を意味するギュネー(gyne)の合成語で、「男女(おめ)」または「両性具有」を意味する。アンドロは、アネールの接続形で、アンドロギュネーの男性形が、アノドロギュノスである。
ハーマフロダイトとの違い
日本語で同じく「両性具有」と訳される言葉に、ハーマフロダイト(hermaphrodite)、あるいはヘルマフロディトス(ヘルマプロディートス)・ヘルマフロディテ(ヘルマプロディーテー)がある。アンドロギュノスとの違いは、生物学的に(つまり、性腺、生殖器、性染色体、性ホルモン)等での両性具有的特質を持つのが、アンドロギュノスであるに対し、見た目が両性的なのがハーマフロダイトである。イラストの人物が両性具有的な場合、ハーマフロダイトがより適切と言える。
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親記事:アンドロギュノス(androgynos)
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参考サイト
https://en.wiktionary.org/wiki/androgynous (英語版 ウィクショナリ)