レビン
1991年6月、フルモデルチェンジ。通称「トイチ」もしくは「ひゃくいち」。バブル期に開発されたモデルゆえにボディは大きく重くなり、コンパクトスポーツモデルとしての魅力を削ぐ結果となった。4A-GE型エンジンはVVT(非連続可変バルブタイミング機構でVVT-iの前身にあたる)を吸気側カムシャフトに装備し、1気筒あたり5バルブとし20バルブ化された。また、このクラスの市販車では珍しく、純正で4連スロットルを装備し、出力は160ps/7,400rpmとなった。ただし、スーパーチャージャー付きの4A-GZE型(170ps/6,400rpm)は、これまで通り16バルブのままだが細部の見直しを行っている。先代のZSに相当するグレードがSJとして設定された。エンジンは4A-FE型である。
スーパーストラットサスペンションがGT APEX(オプション)、GT-Z(標準装備)に設定された。なお、GT-ZにはビスカスLSDが標準装備されている。またスーパーストラットサスペンションを装備していないGT APEXには、電子制御サスペンションのTEMS(上下G感応式)がオプション設定された。
廉価グレードのSに搭載された5A-FE型は105ps/6,000rpmに達する。
トレノ
「GT」、「GT APEX」に搭載される4A-GE型エンジンが1気筒あたり5バルブ(吸気3、排気2)の20バルブに進化。通称「トイチ」「ヒャクイチ」。
SJ - 1.6L 4A-FE型エンジン搭載。最高出力は115ps/6,000rpm。
GT - 1.6L 4A-GE型エンジン搭載。最高出力は160ps/7,400rpm。GT APEXに比べ、パワーウインドウ等の快適装備が簡素化されており、競技向け車両である。後期型は5速MTのみ。
GT APEX - 1.6L 4A-GE型エンジン搭載。最高出力は160ps/7,400rpm。オプションとして、スーパーストラットサスペンション装着車も存在した。
GT-Z - 1.6L スーパーチャージャー付4A-GZE型エンジン搭載。最高出力は170ps/6,400rpm。スーパーストラットサスペンション、ビスカスLSDを標準装備。変速機はMTのみであった。ただし、過給器(スーパーチャージャー)付きの4A-GZE型エンジンは16バルブのままである。
カローラ・スプリンタークラスであるのにもかかわらず、バブル景気を反映し「GT APEX(スーパーストラットサスペンション装着車)」と「GT-Z」は販売価格が200万円を超えていた。なお、「GT APEX」は1991年度のグッドデザイン賞を受賞している。
4A-GE及び4A-GZ
1991年6月(AE101型カローラレビン搭載時)
名称 4A-GE
排気量 1587cc
ボアストローク 81.0×77.0
圧縮比 10.5
最高出力 160ps/7400rpm
最大トルク 16.5kg・m/5200rpm
使用燃料 プレミアムガソリン
通称 銀ヘッド
1991年6月(AE101型カローラレビン スプリンタートレノ前期型搭載時)
名称 4A-GZE
排気量 1587cc
ボアストローク 81.0×77.0
圧縮比 8.9
最高出力 170ps/6400rpm
最大トルク 21.0kg・m/4400rpm
使用燃料 プレミアムガソリン